2013年09月12日

ミツバチとクジラ──科学のまやかしと予防原則

■謎のミツバチ大量死 EU農薬規制の波紋 (9/12,クローズアップ現代)
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3401.html
■ミツバチ激減は農業の危機|科学ジャーナリストの5656報告
http://koide-goro.com/?p=2068
■蜂蜜からネオニコチノイド系農薬 ハチに悪影響懸念 (8/18,共同)
http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013081801001357.html
■農薬でミツバチの群れ消失 ネオニコチノイド系 (6/17,共同)
http://www.47news.jp/CN/201306/CN2013061701001395.html
■ネオニコチノイド系農薬 諸外国の状況と対応|NO!ネオニコ
http://no-neonico.jp/pdf/nenpyou.pdf
■米国、ネオニコチノイド系農薬4種のハチへの有害性を表示義務化|地球のココロ
http://chikyu-no-cocolo.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-1846.html


もしネオニコチノイド系農薬が原因の一つという可能性があるなら、そして量より質の高品質農業を実現しようとするなら、EUが決めた「予防原則による2年間の使用禁止」は極めて妥当な措置です。
アメリカでは、蜂に止まらず人間のこどもに行動異常が起きるというコホート研究が発表されました。
日本が海外の様子見で時間を空費していいわけがありません。
(引用〜リンク2番目)


山田教授は「ハチが即死しないような濃度でも、農薬を含んだ餌を食べたハチの帰巣本能がだめになり、群れが崩壊すると考えられる」と指摘。養蜂への影響を避けるためネオニコチノイド系農薬の使用削減を求めている。一方農薬メーカーは「科学的根拠が明らかでない」と否定的な見方を示した。(引用〜リンク4番目)

 内外の環境保護NGO、研究者が警告を発しているネオニコチノイド系農薬。
 日本の環境後進国ぶりがここでも浮き彫りになった感じです。
 NHK番組中で取り上げられた長崎での取組には希望もありますが、これは要するに対話云々じゃなくて、ミツバチの受粉に依存している、商品価値の高い果樹栽培農家の力がJA内で強いから、養蜂家たちの味方ができるんだよね、まだ。
 クジラ関係ではみなさん耳タコでしょうが、ここでも予防原則の話が出てきました。
 予防原則にこだわるEUは非科学的で、日本や農薬メーカーは科学的?
 NOです。
 単なる優先順位の話。
 疑わしきをどちら≠フ利益とするか。すなわち、命・自然の側への配慮か、商売・金儲け優先か。それだけの違い。
 不確実性は、常に、どんな問題でも存在するわけです。そして、公害からオゾン層破壊に至る、手遅れになった苦い経験が、予防原則の意義を高めたのです。南極海での日本を含む捕鯨会社による大乱獲も、まさにその一例でした。
 この問題についていえば、いまは「ミツバチへの影響が疑われる」という段階です。「ないとは言い切れない」。だから、少なくとも「ないと言い切れる」ようになるまでは禁止。それが予防原則です。
 農薬メーカー、推進派は、不確実性(=「ないとは言い切れない」)に対し、「非科学的」という用語を用いることで、あたかも「ないと言い切れる」かのように印象操作しているわけです。
 実に便利な用語ですね〜。このカウンターキャンペーンを最も巧みにこなしているのが、化学工業業界、原子力ムラ、捕鯨サークルといえるでしょう。カーソンの時代から叩かれてきた分、慣れてるでしょうし・・
 それでも、EUは市民とNGOの働きかけで政治家が動き、ミツバチ・養蜂家・消費者の安全を守れる未来へと一歩踏み出したわけです。
 科学≠ニいうまやかしの言葉にしがみつき、取り残される捕鯨ニッポン。毎度毎度このパターン、何とか卒業したいもの・・・
 山田養蜂場さんはちゃんと研究助成してくれてるみたいですが、プロポリスだの何だので潤ってる美容・健康食品業界さんも、ハチたちと共存している農家さんと一緒に、ぜひミツバチを応援してあげてください。


 反反原発層と重なる反反捕鯨層は、原発の安全神話や「アンダーコントロール」なる安倍の卑劣きわまる嘘には一切注意を払わず、ヒロシマ・ナガサキ・フクシマを経験した国なら当然の反応というべき、放射能に対するアレルギーに対してのみ異様な敵愾心をむき出しにしますが・・同様にやはり農薬の安全神話を鵜呑みにし、きっと予防原則を真っ向から否定するんでしょうね。実際、狂信的な反反捕鯨論者の一部には農薬漬農業礼賛論者もいますし。ミツバチへの同情なんてこれっぽっちもなさそう・・
 それとも、予防原則の適用除外はクジラオンリーかしら? いや・・彼らは聖なる鯨肉≠守るために、ありとあらゆる環境問題での予防原則適用事例を攻撃することでしょう。「クジラの過ちを繰り返すな!」と。
 捕鯨推進運動はまさに、すべての環境・動物搾取産業を擁護する砦≠ニして機能しているわけです。最大の効果を発揮したのは、やはりマグロ、ウナギでしたが。


 筆者は若い頃、肉食主義者に「蜂蜜はどうするんだ!?」とツッコまれたことがあります(--;; まだ世慣れていなかった筆者は、他人のライフスタイルをとやかく攻撃し、揚げ足を取らないと気がすまないヒトたちが少なくないことを受け入れる用意がなく、返答に窮してしまったものです・・
 筆者は皮革・ゼラチン等動物製品を購入せず、各種肉魚のみならず卵・乳製品も摂取しませんが、蜂蜜は気にしません。まあ、厳密な定義に従うならヴィーガンから少し外れるんでしょう。。彼らの唾液とか混じってるから動物製品といえなくはないけど。
 筆者はワンコつながりで農家・養蜂家さんに現場を見学させてもらったり、近所のお宅の藤棚にニホンミツバチが巣を作った際に相談しに行ったりもしました。少なくとも正しい養蜂においては、事故もありますが、別にミツバチを殺して蜂蜜を奪っているわけではありません。まあ、天敵のスズメバチをトラップ(当然農薬じゃない)で殺したりもするけど。いずれにしろ、受粉用にマルハナバチを大量に殺している一部の野菜より、奪っている命はむしろ少ないんですけどね。あと、合鴨農法とか、混合農業型の有機野菜よりも、ですけど。。
 ミツバチは、ヒトとその文明社会が環境負荷を低減するうえで欠かせない存在とさえいえます。余計な文明の諸産物が要らない、むしろ農薬のように都合が悪いため、シンプルなエコ・スローライフのとても頼れる味方。誰もが知ってていいはずだけど。環境教育の素材としても優秀です。
 ミツバチが元気な社会、元気な国は、持続的な未来が保障されているといえるでしょう。
 自分たちで恐ろしい天敵スズメバチから身を守る術まで開発したけど(セイヨウミツバチに布団蒸し戦法は無理)、ヒトへの攻撃性は低くておとなしいニホンミツバチが、いつまでも花々を飛びまわれる環境こそ、農業・食料生産・国民の健康と安全を維持できる豊かな社会といえるはずです。
 原発や兵器、農薬、公海捕鯨を捨て、ハチたちの巣箱を守りましょう。日本のために。
 


参考リンク:
−ベジタリアンが暮らしにくい国 (拙ブログ過去記事)
http://kkneko.sblo.jp/article/21557770.html

posted by カメクジラネコ at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然科学系
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