■水産政策審議会第45回企画部会議事録
http://www.jfa.maff.go.jp/j/council/seisaku/kikaku/pdf/45kikakubukai.pdf
調査捕鯨の実施主体である共同船舶と切っても切れない関係にある全日本海員組合の高橋健二水産局長のコメントがあります(p18)。資料4の中身がわかりませんが、文面を読むと、おそらくバレニン教PRのための鯨肉料理の写真か何かを使ってるんでしょうねぇ・・。で、高橋氏が、その写真を下のほうにやって、シー・シェパード(SSCS)とのプロレスの写真を入れてくれ!と要求していると・・。
高橋氏・海員組合は「危険!危険!」と必死に訴えているわけですが、ここで次のp19の木場弘子委員(千葉大客員教授・元TBSアナウンサー)のコメントに目を移していただきましょう。
調査捕鯨円滑化事業の名目で国から拠出される金額はいまや年間11億円に上ります。他にも「儲かる漁業」なり何なり、債務超過に陥っても救済してくれる至れり尽くせりの破格のサービスを、この特定の一事業者のみが受け続けてきたわけです。
なぜ海員組合は、SSCSとのプロレスの絵≠ノばかりこだわり、毎年死亡事故が起きている零細な漁船の船員の安全を守ることの必要性を訴えないのでしょうか? 組合員でないからでしょうか? 共同船舶は株主として一連托生の関係にあるけれど、零細漁民のことは知ったこっちゃない、ということでしょうか?
なぜ水産庁は、事故が起きていない南極海でのプロレスに毎年10億円超の税金を注ぎ込みながら、事故を少しでも減らすための予算を付けることをずっと渋り続けてきたのでしょうか?
なぜマスコミは、絵≠ノなるプロレスばかりを取り上げる一方、生活のために命がけで漁をしながら、国から救済の手を差し伸べられずにいる零細漁民と小型船事故の問題を取り上げようとはしないのでしょうか?
海上保安庁の統計資料によれば、H24年の海難事故隻数2,261隻中漁船は651隻でプレジャーボートに次いでいます。しかし、死者・行方不明者数では78人中55人、2/3は漁業者なのです。
零細漁業者にとっては、背に腹を替えられずに危険を承知で操業し続けているのでしょう。しかし、事故がまだ起きていない南極プロレスのほうは、南極産ナガスの尾の身のために無駄な税金を注ぎ込むのをやめさえすれば済むことです。
問題はすべて、水産庁・国の優先順位が完全にひっくり返ってしまっていることにあるのです。
参考リンク:
−海難の現況と対策について(平成24年版)資料編
http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/h25/k20130328/k130328-siryou.pdf
−なぜ海員組合はここまで力むのか?|Yahoo!BBS
http://textream.yahoo.co.jp/message/1834578/a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa?comment=64022
−南極海>>尖閣領海!? 日本の調査捕鯨強硬政策は狂っている (拙ブログ過去記事)
http://kkneko.sblo.jp/article/62765769.html
−ヒトの命に関わるリスクまで背負った飽食の国の鯨肉という食品 (〃)
http://kkneko.sblo.jp/article/25212992.html
−異常に高い調査捕鯨事業における死亡事故リスク (〃)
http://kkneko.sblo.jp/article/30992331.html
http://kkneko.sblo.jp/article/34484278.html
◇逆立ちする捕鯨ニッポン
上掲のトピックは、捕鯨サークルの特殊性というよりは、いまの日本という国の性格≠端的に示しているにすぎません。
大切なことと、バカげたことの優先順位が逆転してしまうという。
遅々として進まない原発事故被災者支援をめぐる訴訟、そして海洋流出に続くタンクからの超高濃度汚染水漏れの発覚。
自動車やマンションの需要を掘り起こすための減税措置や、公共事業への大判振る舞い、癒着業界団体と一体で進む得体の知れない官製ファンドの乱立、海外の投資家たちや米国政府に対する諸々の約束事と比べたとき、そのスピード感・ボリューム感のあまりのギャップに驚かざるを得ません。
311で変わるかに思えたのですが、逆向きに思いっきり振り子が振れてしまいましたね・・・
〈毛なしのアザラシ〉たちは生きものとしての自分たちの拠り所を見失っているんだわ……。それで時制が混乱してるのね。彼らが思い描く未来世界のイメージは……欲望を反映しただけにすぎない空しい希望と、目を背けることでリアリティを拭われている絶望とが錯綜してる。未来を拒むために現在に閉じ篭もり、現在を否定して未来に逃避してる……虚偽の悪循環なんだわ。過去はその虚偽を当然のように見せかけはしても、真実のほうはぼかして暗がりに追いやってしまう……。行き着く先に待ち受けているものは……なに? 空恐ろしい予感がするわ……。
http://www.kkneko.com/nvl/sec50.htm
上掲は拙著「クジラたちの海」の主鯨公クレアの台詞。改訂版も初版とほとんど変えてません。発刊は311よりだいぶ前だったのですが・・・
少なくともベクトルは今が最悪の気がします・・・・
筆者をいま攻撃している人物が前から撃ってるのか後ろから撃ってるのか、判定できずにいる次第。本当は発信者情報開示までやるべきなのですが・・