2010年06月21日

捕鯨ODA資料英訳版/南アのキョウゴウとクジラ/はやぶさV.S.クジラ/参院選は沖縄一本で

◇捕鯨ODA資料英訳版公開・情報周知にご協力を!

■Revealed: Japan’s bribes on whaling (7/14,THE SUNDAY TIMES/UK)
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/environment/article7149091.ece (リンク切れ)
■捕鯨再開で日本がIWC加盟国を買収か、英紙 (6/14,AFP)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2735790/5878029
■IWC副議長の滞在費負担 日系企業が、と英紙 (6/20,共同)
http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010062001000557.html
■Why the Japanese government grant a first priority on foreign policy for pro-whaling!? (拙HP英語版)
http://www.kkneko.com/english/oda1e.htm
http://www.kkneko.com/english/oda2e.htm
■捕鯨推進は日本の外交プライオリティbP!? (拙HP)
http://www.kkneko.com/oda1.htm

 ぜひセットでご一読を!

 同紙によると外務省はこれらの証言を否定しており、IWC加盟国のいかなる負担金についても日本が支払っている事実はないと声明で発表したが(引用〜AFP)
 日本政府は同紙への書簡で、日本の投票行動に同調させるため各国に資金援助しているという疑惑を否定した。(引用〜共同)

 さて、上記コメントのとおり、一度ボロが出た前ミスター捕鯨官僚・小松正之氏も含め、“公式”には日本政府として否定している買収行為。しかし、日本人なら誰しもご承知のように、外務省は事実上の“裏金”をふんだんに使える立場にあるわけです。カラクリは簡単。まさしく共同記事が伝えているとおり、迂回経路を使えばいいわけですね。「“直接”払ってない」と言い訳するためには。
 二代目ミスター捕鯨問題・森下丈二参事官らは、捕鯨サークル関連サイトなどを通じて、「ODAは反捕鯨国にもビョウドウに渡しています。情報が伝えられていないだけ」と稚拙な誤魔化しで済ませようとしています。しかし、マスコミを動員した捕鯨サークルに都合のよいすり替えと遮断が行われているのは、まさに日本国内の話。
 市民新聞とHP上で公開した拙記事は、捕鯨支持国とそれ以外の国々との間に存在する際立った援助格差、そして問題の多いODA事業の中でも水産ODA/捕鯨ODAがその不透明性において飛び抜けているという事実を、外務省の公式データの解析により明らかにしたものです。捕鯨問題に関心のある内外のすべての市民に共有されなければならない重要な情報ですので、引き続き告知にご協力をお願いいたしますm(_ _)m 諸事情により翻訳作業が丸一年先延ばしになってしまったのが返す返すも残念(--;;
 なお、未だになぜか引っ張りだこの感のある小松氏の主張の非科学っぷりについては、以下をご一読。

■持続的利用原理主義すらデタラメだった! (拙HP)
http://www.kkneko.com/sus.htm

 今回の年次総会関連では、以下の情報も必読。鯨類の特殊な生理と生態から、人為死亡(漁獲死亡)を増やす/加えることには、より慎重な配慮が必要という主旨。15年前からきちんと議論されていれば、小松氏主導の強引な増産も阻止できたはずなのですが・・

■マッコウクジラが地球温暖化を救う! (6/18,Eco Front)
http://www.eco-front.com/news_xBuQc5Tc4.html
■グラフで解く"捕鯨汚染"〜日本の捕鯨が南極のクロミンククジラを絶滅に導く最悪のシナリオ〜 (拙HP)
http://www.kkneko.com/cd2.htm
■捕鯨は森林破壊に勝る環境破壊!!(続) (拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/36133867.html

 以下も捕鯨問題に関する議論の《大前提》です。

■マスコミが伝えようとしない調査捕鯨の「負の側面」 (JANJAN)
http://www.janjannews.jp/archives/2188034.html (リンク切れ)
http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/177.html

 昨年の総会のおさらいも。

■捕鯨問題総ざらい!!! (拙ブログ特設リンク)
http://kkneko.sblo.jp/article/29976279.html

 

◇南アのキョウゴウとクジラ

 ワールドカップには五輪以上に関心ないんですけど、とにもかくにも愛国心を全面に出さず、買っても負けても楽しむスポーツ&国際交流祭典にしてほしいもの。どっかの“国技”関係者がトトカルチョッてたりしないかニャ〜とか、そしたら14日のE組のカードはとんでもない大穴になってたろうニャ〜とか、どうでもいいことがチラッと頭に浮かびました・・。あと、呟いてる方もたくさんいらっしゃったと思いますが、ブブセラって蚊の大群の羽音にしか聞こえないよねぇ・・
 クジラとサッカー、何の関係が? と思われるでしょうが、南アが問題は抱えながらも野生動物保護の分野においては日本よりはるかに先を行く優等生で、ミナミセミクジラのウォッチングでも知られる、アフリカ・南半球諸国を代表するIWC反捕鯨国の一国であること以外、とくに関係はありません・・。
 キョウゴウってのは、世界屈指のFWのいるカメルーンでも、その強豪相手に番狂わせを演じた日本でも、共同開催時より強い歴代最強チームで望んだ韓国でも(IWCでも波乱と日本のネトウヨの反発を呼びそうな・・)なくて、“競合”のお話・・・

■シリーズ南アフリカの海(1)1000キロの大追跡 イワシVS海のハンター (6/6,NHK)
http://cgi2.nhk.or.jp/darwin/broadcasting/detail.cgi?sp=p195

 南極からの寒流と南下する暖流の交わる豊かな南ア沖の生態系。そのキー種といえるイワシをめぐっては、カツオドリを始めとする海鳥、オットセイ、サメ、サバなどの大型魚、そしてイルカが《競合関係》にあります。今年は10月に名古屋で生物多様性条約のCOP10が開かれるというのに、環境教育がとことん遅れて種の多様性の意義が国民に広く理解されていないこの国からは、「食害だ!競合だ!全部殺せ!」との怒号が飛んできそうですニャ〜。捕鯨ヨイショ人類学者秋道氏などに至っては、「種の多様性は反反捕鯨勢力の陰謀だ」という主旨のコメントを右翼オピニオン紙に寄せているくらいですし・・
 実は、翌週の特集(2)で取り上げられた絶滅危惧種ケープペンギン、繁殖率はクロミンククジラよりはるかに高く、個体数はクロミンククジラの各系群と同レベルで、IUCN上の分類は、地球温暖化や汚染等「生息環境の悪化」という予防原則に基づくクロミンククジラ同様の科学的合理的理由に基づき、やはり小松流のカガクとは無関係な理由で条約上捕獲や国際取引が禁止されている(調査捕ペンギンを除き!)種なのですね・・。ケープペンギンの主食もイワシなので、我こそはカガク立国であると声高に名乗るどっかの国は、やっぱり同じように「イルカやサメやオットセイをどんどん間引かないとペンギンが絶滅する!」とトンデモ論をぶちかねないところ・・・
 悲しいことに、ベーコン脳の反反捕鯨論者たちは、「多様性がなぜ必要なのか」……というより、そもそもなぜ生物の種がこれほど多様なのか、その多様な種が存続できる生態系の精巧な仕組みを、理解する気がまるでありません。だから、あまりにも幼稚なトンデモ食害論/間引き論にコロッと引っかかってしまうわけです。ペンギンからヒゲクジラまで多くの種が分化し、ニンゲンというとんでもない種が出現するまで、最低でも数十万・数百万年単位で共存してきたのは、生態の違いが微妙なニッチの差となっているからです。イルカ・オットセイ・サメ・海鳥は、同じ餌生物を対象にしながら採食のスタイルが異なっているが故に、逆説的にお互い恩恵に浴しているわけです。
 番組で具体的に紹介されたように、捕食効率の低いオットセイの若齢個体にとって、イルカの存在は確実に生残率を高める方向に作用しています。研究者クラスであれば、ある程度数値化することは可能でしょう。エコパス/エコシムモデルに組み込むには何年もかかるでしょうし、計算機の処理能力はともかく、パラメータが多くなりすぎて、ニンゲンの側はワケワカメになっちゃうでしょうけど・・。逆に言えば、現行の生態系モデルで考慮されていない、考慮されるべき要素。鯨研は「やる気ゼロ」だろうけど・・。
 それに対し、ニンゲンの漁業生産の何倍がどうしたこうしたといった、大隈御大らのあまりにも大雑把な食害モデル試算は、生態学的な要素をまったく無視した、科学的にはほとんど意味のない数字でしかありません。そんな机上の数字だけが一人歩きしてしまっているのが、やはり環境教育最貧国捕鯨ニッポンならではということかもしれませんが・・
 もう喜寿も過ぎたその大隈御大、正念場を迎える今年の総会に出席された模様。協会運営の某質問コーナーで「系群問題は重要で決して無視してはならない」と、常軌を逸した反反捕鯨論者に釘を刺すだけの最低限のまともさは備えていたようですが、未だに素朴な南極海牧畜構想にしがみついているのでしょうか? でも、十年来の生態学のトレンドに乗り遅れてしまっていることだけは残念ながら否めないようです。やっぱり、粕谷先生がいないとバランス取れませんね・・。

 そういや、昔筆者が粕谷先生と並んで尊敬する小原先生との対談企画などで、御用学者の大御所殿の口からは「海は生態系ではない」「ニホンオオカミやトキが絶滅したからといって問題があったか」とのビックリ仰天発言まで飛び出したっけ・・。秋道氏から鯨研顧問まで、クジラ畑♀E隈が生物学的多様性をとことん蔑ろにするカガクシャたちで占められているとすれば、日本にとってこれほど不幸なことはありません。 

参考:
■調査捕鯨で絶対わからない種間関係の生物学的重要性 (拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/16989845.html

 

◇はやぶさV.S.クジラ

 個人的には純粋に科学的興味しかないので(基本的に鯨類その他野生動物の生態・社会行動についても同様ですが・・)、アンテナ生やした萌えキャラはどうでもいいんですけどね・・。それに、サンプル(「舞い散ってひょっとしてまぎれてるかもしれない砂」じゃなく!)回収にほぼ失敗した時点で、本来なら厳しい評価で当たり前。もちろん、技術面の教訓等は非常に大きかったと思いますが。
 ただ、JAXA関係者が国民に媚びる発言をしたり、マスコミが“感傷的・情緒的演出”に走りがちだったのが、少々引っかかりました。燃え(萌え)尽きる直前の地球の画像撮影なぞはナンセンス。大体非生物なのに・・。これも日本伝統の世界に誇るアキバブンカ? 「人工天体の中ではやぶさだけ愛誤サベツすんな!」と、地方の科学館等で上映されているJAXA制作広報映像に対して、極右団体から抗議が飛んでこないかしら?
 まあ確かに、研究スタッフらが事業仕分けで予算減らされてへこんでたのもわかりますし、一過性の人気とはまったく別の科学的に正当な理由で、はやぶさ2の予算は確保されるべきだと筆者は思っていますが。
 なぜって? 調査捕アザラシや調査捕ハダカイワシに比べても、科学的プライオリティの点で著しく劣るどうでもいいくだらない研究である調査捕鯨には、年間10億円以上の国費が投じられているのです。にもかかわらず、国際的にも高く評価されている有意義な小惑星探査計画に、たった年間3000万円ぽっちしか予算がつかないというのは、科学立国として絶対にやってはならないことだからです。開発費130億円も、20年間投じられてきた調査捕鯨&IWC票買収工作用ODAその他トータル1,000億円に達するすさまじい税金の投入から比べればはした金。逆だよね。
 民主党の事業仕分けが、本当に大切な事業と、役人&結託した業界関係者の飯のタネとを、巧妙にすり替える巧妙な政治パフォーマンスにすぎないことは、もはや明らか。
 海外漁業協力財団とマリノフォーラム21、そして何より日鯨研を切れない偽事業仕分けには、もう騙されません。

 

◇参院選は沖縄一本で!

 官僚批判の看板が消え、すっかり第二自民党と化してしまった民主党。沖縄だけでなく、日本国民全体、昨夏票を投じたすべての有権者に対する裏切りでしかありません。
 思えば、郵政劇場選挙で国民をペテンにかけ大勝利した小泉政権が、「海兵隊グァムに全部移さないでちょびっと残してくんろ、でないとメンツが立たないっす」と、ジョージ・ジュンイチロウと先方が舌を噛みそーなファーストネームを呼ばせる仲になった米国に、イラク派兵のサービスまでして懇願して、市民・県民の声など聞かず頭越しに辺野古移設を決めたんだよね・・・
 前回も述べましたが、次の解散まではどこに入れようと民主党の独断場。しかも、自民と民主どちらが勝とうと、官僚主導で結果は一緒。ならば、わかりやすい形で民意を示しましょう。今回の選挙は劇場で大いに結構。
 民主大幅減、社民&共産(他にミニ政党とかどっか出てこんか?)躍進で。他の政策(例えば外交や農林水産行政など)が気に入らなくても、今回は目をつぶりましょう。
 夏の参院選はみんなで沖縄に寄り添いましょう。
 鳩山前首相の裏切りを受け、「国民の関心だけは集まった」と誉めそやしながら、その後は既定路線を押し付けるばかりですっかり無関心を決め込んでいる、マスゴミの世論誘導なんぞ糞食らえです。

posted by カメクジラネコ at 02:47| Comment(2) | TrackBack(1) | 社会科学系
この記事へのコメント
南アフリカの野生動物保護、ワールドカップの間にヘルメットが原型の帽子「マカラパ」をかぶってラッパみたいな「クドゥゼラ」をふいていっしょに世界中にアピールすればいいのにね♪

日本の生物多様性もすごいんですって!ただ悲しいかな原発の温排水でかなり影響がでているようです。この間行った山口、祝島のお話のなかで京大の加藤先生から生物多様性の話がありました。日本は欧米、アジアでも類をみないほど多様性があるんですって。とくにスナメリちゃんのくる周防灘の生物多様性は守るべき貴重なものだそうです。

IWC総会の模様をNHKはいつものように一生懸命偏向報道していますね。(選挙前の分析もしかりですが・・・)2日前にアメリカは日本沿海捕鯨を許可することに歩みよりみたいな報道してましたが、結局その話はなしに。日本沿海捕鯨なら調査捕鯨とはいえないんでしょうね。日本は残念がっているとか報道してましたが、そうなると南極海のように遠くに行かなくていいから大きな船はいらなくなるし莫大な税金を引き出せないし乗り気でもなかったのかも。
Posted by あずーる at 2010年06月24日 22:51
>あずーるさん
どもども。
原発の問題も捕鯨の問題も、国が科学を極端に歪曲し、マスコミが積極的に情報操作に加担している点で共通点が非常に多いですね。
>大きな船はいらなくなるし莫大な税金を引き出せないし乗り気でもなかったのかも。
これがまさに彼らの本音です・・・・
Posted by ネコ at 2010年06月25日 01:51
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南アフリカの生物多様性、クジラ、天下りと税金・・・
Excerpt: 南アフリカのワールドカップ、日本のベスト16への<br /> 試合がきまり盛りあがってますね。<br /> 今回の日本チームは今までのチームと違うとツレも<br /> 職場の人も言ってるので楽しみ。 </p> <p> ところで、南ア
Weblog: billabong
Tracked: 2010-06-27 23:44