2010年02月05日

不勉強な赤松農相/日本の食文化を破壊する捕鯨擁護プロパガンダ

◇赤松農相、トンチンカンな発言の前にせめてもうちっと勉強してよ!!

■赤松農林水産大臣記者会見概要・2月2日|農水省HP
−クリーン豪州貿易大臣との調査捕鯨に関するやり取りについて
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/100202.html
http://maff.channel.yahoo.co.jp/index.php?itemid=350

 読んでわかるとおり、最初に記者から突っ込まれ、会見の半分以上費やしたのが農水省の不正経理問題。詳細は以下をご参照。

−物品購入契約に係る点検調査の結果等について (2/2,農水省プレスリリース)
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/keiri/100202.html

 最悪なのは、やはり不正経理の大半を占めている地方農政局。中心的な手口は、とりあえず予算を確保して年内に使い切ったことにしてしまおうという翌年度発注。分捕ってきてナンボの旧態依然とした“消化主義”がまかり通っていることを意味しています。
 赤松農相の発言を見ると、悪質なのは着服で、他はオープンにしさえすりゃいいと言わんばかりの認識。“官の無駄”を生み出す元凶のひとつであることをまったく理解してないふうですね。すっかり官に取り込まれちゃっています・・。総額で1億円以上に上ることにも無感覚。「いや、動機を解明しないのと、組織的な関与があったことについては、まるで調べてないのですよ」という記者の追及に対しては、しどろもどろの返答ぶり。
 自省の醜態を晒した後でイメージ挽回を狙ったのか、この後赤松氏のびっくり仰天コメントが飛び出します。

それから、あと一つ余分なことですけど、一つだけ報告しておくと、今度のダボスへ行って、一番良かったのは、オーストラリアを初めから待っていて、よし、つかまえて、とにかく言うぞということで、オーストラリアの(クリーン)貿易相をつかまえました、お昼の休みの時に。
とにかく、シー・シェパードの、あんなことはおかしいだろうと、それでオーストラリアはそのことを事実上支援してやっているのはおかしいと、あんなぶつかり方をして。いや、本当にあれはどっちがぶつかったのですかと聞くわけよ、向こうは。いや、そんなものは、向こうがビューッと飛び出してきて、わざとその前に止まって、こっちは急に止まれないから、当たったのは日本の船かも知れないけど、そういう危険な行為をやっているの、海賊行為みたいなのは、それは、シー・シェパードなんだよという話をして、「あ、そうなんですか、本当にそうですか」、「いや、じゃあ、ビデオを、ちゃんと大臣のところへ送るから」と。彼は見ていないんだよね、そういうのを。「ああ、それでは、是非送って下さい。是非、自分でも見たい」ということで、それとあと、とにかく、クジラに対する個人的な、それぞれの国の考え方の違いはあるけれども、しかし、これは、まずよくないと、それはしっかりやってくれと。
もう一つは、IWCで、今年は、僕がたぶん行って、何とかまとめるようにやるから、とにかく新しい提案をしようと。今までだったら、そっちの考えも通らないし、我々の考えも通らないし、お互いに歩み寄って、そういう提案をするから、ちゃんとまとまるようにやろうということで、「じゃあ、数を減らすんですね」と。「いや、もちろん、そういうことも含めてだ」ということを言っておきまして、非常にいい話が進んだと思います。
だから、あと、ハワイでこの間もやったし、これから、どんどん事務レベルで詰めのあれをやっていきますので、特に、一番感じたのは、オーストラリアだね、強硬は。ニュージーランドもそうなんだけど、ニュージーランドは、今度2月に来ますから、そこで話せばいいけど、あれについての、一番の、断固やれみたいなのは、やっぱりオーストラリア。だから、オーストラリアをつぶさないと、この話は進まないし、シー・シェパードの問題も、IWCの商業捕鯨を再開する話も、だと思いました。それは、やっぱり、非常にいい成果だったと思いました。
(引用)

 まず、質問はロシアの漁船銃撃事件に関するもので、クジラのクの字も出ませんでした。農相は聞かれもしないことを途中からいきなりベラベラまくし立て始めたわけです。これで不正経理の失態を取り返したぞと言わんばかりに。
 「あれはあっちが悪いんだ! このビデオを見てくれ!」という台詞もいかにもネトウヨ的・・。この件は、オランダなり豪なりNZなり海難審判の場で法的に決着が付けられることであって、場外ですったもんだ議論したところで無意味。閣僚同士であっても同じことです。
 赤松農相殿、あなたの仕事は地方農政局、漁業調整事務所、農水省本省や水産庁本庁の職員が不正経理を働かないよう責任をもってしっかり監督することであって、オーストラリアの貿易相にビデオ送って野次馬的場外論戦を挑むことではありません。郵送代は当然あなた自分で持ったんでしょうな!? 税金・公金の無駄以外の何物でもないでしょっ!!??
 赤字の部分は、昨年まで国際交渉の専門家デソト氏を外部から招聘し精力的に進められていたソフトランディングのための合意に向けた動きを、赤松氏がまったく何一つ勉強していないことを露呈しています。それにしても、引用したコメントのマーカーした2段目と3段目の表現の相反ぶりといったら・・・。お互いに歩み寄って」と言いながら「オーストラリアをつぶさないとこの話は進まない」などと言っているわけです。国際協調をここまで軽んじる人物を閣僚に据えてしまったことを、日本人としては深く恥じ入るよりありません。
 ダメだこりゃ(--;; 6月のIWC総会で赤っ恥を晒す前に、農相の首はすげ替えてもらわんと困ります・・・・

 

◇捕鯨擁護プロパガンダが日本の食文化を破壊する!!

■老舗料亭の西玉水は鯨肉原産地を勘違いしている (1/31,ドイツ語好きの化学者のメモ)
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/62815093.html
■日本の鯨肉を使わない理由を説明して欲しかったな (1/10,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/88ae220f2a9fca5a94d2fd67e1d5ece4

 化学者兼翻訳者のmarburg_aromatics_chemさんが、北欧の関係国の報道やIWCの発表資料を丹念にチェックし、読売新聞、当の料亭、水産庁、消費者庁に取材のうえ問題点を明らかにした記事です。水産庁はたらい回しと先延ばしの対応でしたが・・。ほんとに鯨研のオトモダチ新聞産経佐々木記者に爪の垢を煎じて飲ませたいニャ!!
 詳細はリンク記事をぜひ直接ご確認ください。とくに注目すべき点を以下に引用しましょう。


消費者庁で扱う公益通報とは、西玉水の従業員や鯨肉納入業者が、内部告発をする場合を指すそうだ。


 一体何のための消費者庁なんでしょうね・・。消費者がいくらでも喜んでだまされてくれる特異なギョウカイの事情は置いとくとして・・


生鮮食料品や加工食品では、原産地を表示する義務があり、違反すると処分される。
ただし 「食肉(鯨肉を除く)」 と 「水産動物(ほ乳類を除く)」 とあり、対象外かもしれない。


 食ブンカの名の下に推奨されている鯨肉に関しては、流通・小売業者が消費者・市場に対して正しい情報を提供する義務がなく、食品偽装をいくら働こうと責任が問われないということですね。文字どおり唯一の聖域となっているという、まさに驚くべき事実です・・・

※ 2/9追記:化学者さんへの農水省からの回答によれば、実際には鯨肉にも表示義務があるそうです。もっとも、「どうせほとんど調査捕鯨産だから業者も間違えねえだろ」という認識で、西玉水のようなムチャクチャなケースも野放しにされてきたというのが実情ということですね・・・
 marburg_aromatics_chemさん同様、flagburnerさんも読売報道に疑問を抱いて記事にされましたが、お二人のやりとりも勉強になるのでご紹介しておきましょう。


料理店で出される場合には表示は任意ですが、店が通販で提供している鍋セット表示義務があります
この点を強調して再質問したため、農林水産省としても、とりあえず受け付けることになったようですね。
まあ、調査して不正表示が発覚しても、単なる指導で終わるでしょう。
(marburg_aromatics_chemさん)
通信販売における原料原産地表示を拡大するという農林水産省の方針に対して、日本通信販売協会が反論の意見書を提出してるんですよね。

食品の通信販売をする業者の意見が露骨に出ていて、清々しさすら感じます。
(flagburnerさん)

 お二人が指摘するとおり、まさにこれが日本のデントウショクブンカの実態なのですね。
 最後のまとめもmarburg_aromatics_chemさんの記事から。


「鯨肉食は日本の伝統食文化」 と声高に叫ぶ人たちは、このような原産地表示をどう考えているのか。
真実を知らないまま、知ろうともしないまま、うやむやにするのが日本の伝統文化ということか。
反捕鯨団体に対する抗議活動には熱心だが、実際に食べている日本人のことは気にしないのだろうか。
「海の幸に感謝する会」 や、各地に設立された 「クジラ食文化を守る会」 などに聞いてみたいものだ。


 もうひとつのネタも読者の方から提供いただいたもの。


クジラ食べたい人たちって、被害妄想というか、洗脳されていると言うか、ひどいですね。何で、クジラにそんなにこだわるのか、私にはさっぱりわかりません??? ただ単に、クジラが食べたいのなら、別に南氷洋のでなくても良いはず。私は、それより秋田の桧山納豆の跡継ぎがいない方が、よっぽど悲しいですけど・・。以前、桧山納豆作っているご夫婦のことTVで見たのですが、息子さんはいらっしゃるようなんですけど、今のところは継ぐ気がないという時でした。そのご夫婦しか、もう作っていないらしく・・。
(Hさん)

 関連情報も合わせて提供いただきました。

−桧山納豆(秋田県・能代市) ('04/3/16)
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/gourmet/fudoki/fd040401.htm
−■ 秋田七旬物語 ■ - あきたの旬材>桧山納豆 -
http://www.e-komachi.jp/rakushoku/seven/nato/index.htm?PHPSESSID=34042b7bf417514287fd3aed264d10b8
−いいもんみっけ!|WEB絵本・桧山納豆
http://www.akitafan.com/web_book/bussan/025_1hiyama.htm

 桧山納豆の歴史は450年とのことですから、古式捕鯨より年代の点でも格上です。大火と戦争でいったん途絶えながら戦後40年近く経て復活したものの、後継者不足により最後の一軒も風前の灯。価値のある優れた地方(衣食住)文化の伝統で、専ら経済的・人的要因により同様の憂き目を見ているものは数知れないでしょう。水産庁・鯨研・その他ヨイショ系外郭団体に投じられている補助金を全部こっちに回してほしいものです。

posted by カメクジラネコ at 02:25| Comment(5) | TrackBack(0) | 社会科学系
この記事へのコメント
ブログのご紹介ありがとうございます。追記もしていますので、後日ご確認ください。

いろいろ問い合わせをしたところ、西玉水に鯨肉を納品している業者が、「ノルウェーから調達している」と話しているとのことでした。しかも、「その日によって、産地もクジラの種類も変わる」とのことで、西玉水側も振り回されているような状況ですね。

イワシクジラやニタリクジラであれば、北西太平洋調査捕鯨由来と思われますが、納品業者は「ノルウェーから輸入」としか言わないそうです。
この件は、追加情報として農林水産省に連絡しました。不正表示の調査対象は納品業者に変更ですね。

ただ、実際に消費者に提供する老舗料亭が、食材の由来を自ら調べようともせず、業者の言うことを鵜呑みにしているのは怖いことですね。水菜の産地はこだわっているのに、不思議なことです。

私のような一般市民でも、簡単なネット検索と関係者への問い合わせで、このような事実を発掘できます。私は、「産経・佐々木記者の情報提供者」らしいので、この記事こそコピペ・流用してほしいものです。
Posted by marburg_aromatics_chem at 2010年02月05日 07:18
赤松農相の会見での発言は、「突然何を言い出すんだ」という印象です。ニュースでダボス会議があまり取り上げられないので、自分の業績をアピールしたかっただけかもしれません。

「新しい提案」と言いますが、南極海から撤退する妥協案の提案はしないでしょうね。これまで拒絶していますから。やはり国内圧力団体の扱いの方が、1か月騒ぐだけのシーシェパードよりもやっかいなのでしょうね。

あと、シーシェパードの妨害行為は、IMOで扱うことに決まっているので、IWCで持ち出しても時間の無駄で無視されるだけです。国内圧力団体の意向を反映するためだけに、旅費を使うのは無駄ですね。


鯨肉原産地表示について、「クジラ食文化を守る会」に聞こうと思いましたが、連絡先がわかりませんでした。日本捕鯨協会に問い合わせても無視されています。地道に探して、聞いてみたいと思います。
Posted by marburg_aromatics_chem at 2010年02月05日 07:35
>marburg_aromatics_chemさん
西玉水はどうも納入業者に責任をなすりつけているようにも思えます。消費者第一であれば信頼できる業者を選定しないと。なんてことはこのギョーカイじゃそもそも無理なのか(^^;;
勝手に「情報提供者」に仕立てておいて都合の悪い情報には耳を塞ぐ新聞記者にはほんと腹立ちますね(--;;
赤松農相、記者会見見ると不正経理の失点をこれで挽回できると思い込んでる節がありますね・・。郵送費もそうだけど、旅費も確かに公金の無駄! 国内の農政・水産行政の改革そっちのけで外遊なんてほんとやめてほしいですね・・。食文化を守る会は、住所とか大日本水産会と一緒かも。。。 
Posted by ネコ at 2010年02月05日 19:08
表示義務品目について、農林水産省から説明がありました。
結論から言うと、鯨肉にも表示義務があります。

【鯨は生鮮食品品質表示基準の「水産物の海産哺乳動物類」となり名称と原産地の表示義務があります。】

「食肉(鯨肉を除く)」と「水産動物(ほ乳類を除く)」とは、食品衛生法での品目の定義とのことです。
表示義務の説明資料の中に、品目の定義もありましたが、特に「鯨肉」という項目がなかったため、疑問に思ったのです。

農林水産省は、「調査捕鯨の鯨肉がほとんどだから、産地(調査水域)がわからないはずはない」との見解です。

とにかく、いいかげんな鯨肉取扱業者が指導されることを期待します。
Posted by marburg_aromatics_chem at 2010年02月08日 19:35
>marburg_aromatics_chemさん 回答がありましたか。 「調査捕鯨の鯨肉がほとんどだから、産地(調査水域)がわからないはずはない」という言い方は非常におかしいですね。ツチやゴンドウその他イルカ肉、定置網混獲、輸入分がゼロでない以上、「わからないはずはない」とは言い切れないはず。その典型的なケースが西玉水なのに。
これが他の食品であれば「ほとんど」なんて言い訳は通用しないはずですよね。
Posted by ネコ at 2010年02月09日 02:33
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/35131379
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック