2010年01月25日

ジュゴンとクジラの未来/捕鯨ニッポン、ヤクザ並に豪州を恫喝(続)

◇沖縄名護はカネと暴力よりジュゴンの暮らす海を選んだ

■名護市長選関連 (リンク切れ)
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/nago_mayoral_election/
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100125-00000001-ryu-oki
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100124-00000077-jij-pol
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100124-00000056-mai-pol
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100124-00000029-maip-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100124-00000076-mai-soci

 稲嶺市長おめでとうございます!
 名護市民の良識が明確に示されました。
 あのシャッター街を見りゃね……札束で住民の頬っ面を引っぱたいて基地を押し付けるやり方がどれほど欺瞞に満ちたものか、よくわかるってもんです。
 ハードルのひとつはこれでクリア。
 某保守系新聞のように難癖を付けるメディアもいくつかありましたが、こういうとこはきっと対立候補が当選したら真逆解説をしたでしょうね・・。マスコミ(マスゴミ)に惑わされず、今後もスジを通していきましょう。

 

◇捕鯨ニッポン、ヤクザ並に豪州を恫喝(続)

■Whale row prompts Japan-Australia defence rethink (1/19,AFP)
http://news.yahoo.com/s/afp/20100119/wl_asia_afp/japanaustraliawhalingmilitary (リンク切れ)
■Australia says whaling row will not hurt Japan pact (〃)
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5h8wiUEoS2IwhTQAkYJCJuqexmCAg
■日豪捕鯨紛争 軍事協力拒絶に発展 (1/20,日米韓 国際関係)
http://blogs.yahoo.co.jp/johnkim10053/40812019.html

 またしても政府部内から、ベーコン岡田克也外相に勝るとも劣らない、「調査捕鯨は国家遺産だ」というとんでもないビックリ仰天発言が飛び出しました。発言の主は榛葉賀津也防衛副大臣
 情報をブログで教えてくれたのは、ニャンコがお好きな在米韓国系の方。「鯨が安保よりも重要なのか?」とあまりにも当たり前の主張をしています(リンク3番目)。
 榛葉副大臣が持ち出したのは、昨年暮れのラッド首相訪問時に交わされた行動計画の中の、自衛隊と豪州軍とのロジスティックス(物資調達)に関する相互協力を定めたクロスサービス協定。そいつを「再考する」と言っているわけです。具体的には、副大臣を始めとする国会議員のメンバーが(捕鯨対策協議会でしょう)、「国会への提出を見送れ!」と言い出したようです。外相・首相という首脳間の合意事項を、副大臣が一方的に反故にしようといっているのだから、こりゃもう普天間合意どころじゃありません
 大体、豪州政府は民間団体のシー・シェパードの妨害や衝突事故に何の責任があるわけでもありません。ここで沖縄選出喜納参院議員の質問主意書に対する過去の水産庁の役人の国会答弁をもう一度振り返っておきましょう。

御指摘のパナマ船籍の船舶は、共同船舶株式会社が私契約に基づき調査船への補給活動等に従事させているものと承知している。なお、このような私契約に基づく活動について、当該船舶の旗国であるパナマ政府の許可等が必要であるとは承知していない。(引用)
−第169回国会質問主意書
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/169/touh/t169038.htm

 実に呆れた二枚舌ですね・・・
 要するに、外交上の信義・国家間の約束を守ることは、この国にとって最優先事項でも何でもないわけです。錦の御旗として前面に押し出したかと思えば、好きなだけ「再考」してしまっていいと。共通項から浮かび上がる日本の至上命題とは──海洋生態系・野生動物の保護に反すること・・。結局のところ、政権が変わっても捕鯨ニッポンはSSの本部がある米国にはおもねり媚びへつらう態度を取り続けているのに対し、環太平洋地域の安全保障において緊密な協力関係にある日米豪3国のうちの1国であるところの(一説にはそのうちの1国が戦前のように暴走しないよう他の2国が鎖につないで手懐けているとも言われますけどね・・)オーストラリアの方はとことんバカにしきっているということになります。そういうメッセージを、臆面もなく相手に向かって堂々と投げかけているわけです。豪州政府関係者のみならず、米国政府もこの発言には注視せざるを得ないでしょう。
「黙って調査捕鯨やらせろっつってんだよ! ICJになんか提訴してんじゃねえぞ、ゴラァ!! 防衛協定反故にしたろか、ああっ!? アメリカ様がいればオーストコリアなんて要らねえんだよ、ボケがぁ!」
 これですからね・・・・
 榛葉副大臣及び民主党殿。沖縄県民の意思を無視し貴党の公約そのものにも反するカビの生えた自民党時代の日米合意をそこまで大事に大事に担ぎ上げながら、民主党の代表たる首相と外相がつい先月に豪州の首相と交わしたばかりの約束の方はいとも簡単に破り捨てる真似が、一体なぜできるのですか!!??
 まあ、実際のところ、スミス外相は至って冷静に「日豪間の防衛協定に何ら影響はない」と述べています(リンク2番目)。つまらんハッタリ兼国内向けのリップサービスだということはちゃんと見抜いているのでしょう。ネオコン度で自民党捕鯨議連と大差ない民主党捕鯨政策協議会の連中が、本当に投票を棄権するといったおバカな行動に出たりすれば、眉を潜めて内申書にチェックを入れるのはむしろ米国ですし、ね・・。
 筆者個人の意見は日本政府とは正反対です。国際情勢の変化と野生動物保護の国際的潮流を鑑みれば、普天間代替施設を県内に固定し、かけがえのない辺野古沖の豊かな海の自然を犠牲にするだけの正当性はありません。逆に、経済・防衛分野を含めた日豪関係を総合的に見直す合理的な理由も何ひとつありません。少なくとも、日本側には。北半球の飽食大国が「ブンカ遺産だ、文句あっか!」と叫びながら、ボン条約を無視してEEZ内を回遊する「国民のかけがえのない自然兼文化財産」を勝手に持ち去っていくのを、オーストラリア国民の皆さんが黙って見ていなければならない理由もまた何もありません。

 

◇ブログご紹介

■Is Paul Watson at war with the God?|flagburner's blog(仮)
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/e02858b1b5e942b0d50ccfddb70d9460
■シー・シェパードはキリスト教原理主義者である。|助兵衛の随筆 イザ出張所
http://sukebei.iza.ne.jp/blog/entry/1406223

 産経新聞記者佐々木氏始めSSや代表者ポール・ワトソン氏の“ファン”が日本には異様に多いようですが、元国際PR梅崎義人氏プレゼンツの東西文化プロパガンダを真に受け、同団体・同氏に対する誤解もまたすさまじいものがあります。反反捕鯨論者がいかにソースを調べないでいい加減な法螺ばかり吹いているかということの裏返しでもありますが・・。
 ネトウヨブロガー君たちには、一次ソースの外国語圏情報をきちんとチェックしているflagburnerさんを見習ってもらわないとニャ〜。

■捕鯨と援助、グアムでの日米共同演習、グアムの観光 (1/24,NPO法人ゆいまーる琉球の自治)
http://ryukyujichi.blog123.fc2.com/blog-entry-715.html


日本は太平洋で捕鯨をしていますが、日本の捕鯨政策とODAは非常に緊密な関係にあるといえます。基地と振興開発とのリンケージのように、金で政策を推進しようとする日本政府の方針がここでもみられます。
(引用)

 これが沖縄の目。

■国際的に孤立しつつあるな、SS|蘇る金狼の日記
http://plaza.rakuten.co.jp/airinhoikuen/diary/201001190000/

 ・・・。まあ、なかなか面白いのでとりあえずご一読を。産経佐々木殿、貴殿の記事を熱心に読んでいるのはこーゆー方たちですよ。。。榛葉副大臣殿、貴殿の感覚もこちらと似たり寄ったりに見えるんですが・・

■ドイツの捕鯨の歴史を扱ったNDRのドキュメンタリーをNHKに紹介した|ドイツ語好きの化学者のメモ
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/folder/1500494.html

 以前紹介してもらったドイツのドキュメンタリー番組の話。自国の歴史をも客観視する能力のあるドイツならではですね。第二次大戦史であれ捕鯨史であれ、両国のメディアの取り扱い方、検証能力の対照性が際立っています。本来なら、NHKの海外ドキュメンタリー枠で「Whale Wars」も淡々と取り上げて然るべきなんですけどね・・

■H&Mはだまされた:オーガニックコットン衣料なのに遺伝子組換え綿花を使っていた|〃
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/62782407.html

 化学者さんのブログは原発・有害物質・気候変動と多岐にわたる環境問題をテーマにされており、捕鯨問題はその一部にすぎません。オベンチャラを使った産経佐々木記者はちゃんと勉強してるんでしょうか?
 今回海外発のエコ・スキャンダルに関する情報(といっても日本の消費者も無関係ではない)ですが、「捕鯨はエコ」という四流紙のガセネタを何の疑問も抱かずに鵜呑みにしてしまうニッポン人は、世界中で最もだまされ/しやすい民族といえるかもしれませんね。

 

◇しゃんとしろGPJ

■the ウォッチ!|GPJ
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/oceans/whale/t2/antenna/?fromhomeBanner

 ・・・。イライラする(--;;;; 閲覧者のフラストレーションを溜めるだけ。コピーもつまらんし。
 時間外に手弁当で職員が作ったというより、Webコンテンツ制作会社に外注したものにしか見えないんですけど。。
(ちなみに、筆者のHPのFlashとJavascriptコンテンツは自家製です)
 YouTubeネタを平気で記事にしたり、ガセネタだらけの自紙報道そっちのけで朝日に噛み付くウヨ産経よりセンスでわずかに上を行くけど、費用対効果でSSに負けてる感あり。カネがないならないなりの工夫をすべきですが、これじゃ使い方を間違っています。
 有給の専従スタッフを何人も抱える法人団体なんだから、結果を出すためにももっとしゃんとして欲しいですよ・・・

posted by カメクジラネコ at 02:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会科学系
この記事へのコメント
>「調査捕鯨は国家遺産だ」
正確には、「沿岸捕鯨は日本の国家遺産」というべきところでしょうが・・・。
何も「調査捕鯨」を続行する、という意味合いで言わなくてもいいのにと思わざるを得ません。

>◇しゃんとしろGPJ
確かにイライラしますね・・・(汗)。
一応例のページは、javascript のライブラリを複数使っているみたいなのでスタッフが制作した可能性の方が高いみたいです(推測)。
にしても、Greenpeace Japan も随分面倒なコンテンツを作ってくれたものですね(毒)。

Posted by flagburner at 2010年01月25日 20:30
>flagburnerさん
例のアラシがどうもお騒がせしていますm(_ _)m
何が外交上の課題になっているか理解せず、文化の区分も理解しない、それが日本の政治家(民主党でさえ)の現実ということですね・・悲しい(--;;
>javascript のライブラリを複数使っているみたいなのでスタッフが制作した可能性の方が高いみたいです
ああ、そうなんだ(^^; script書けるだけのスキルがあるのは結構ですが、活用の仕方として間違ってるニャ〜(--; 子供向けの「遊びながら環境について学べる」系のコンテンツじゃないんだからさ。。
Posted by ネコ at 2010年01月25日 21:35
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