◇岡田外相はいつから戦前並の拡張主義的捕鯨愛誤論者になったのか?
■岡田外相が豪テレビと会見「鯨肉食べるのは日本の食文化」 (12/10,MSN産経)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091210/biz0912102248037-n1.htm (リンク切れ)
■豪首相、15日に訪日=気候変動や安保問題など協議へ (12/11,時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&rel=j7&k=2009121100662 (リンク切れ)
■岡田外相が捕鯨問題で豪を批判? 「2ちゃん」で首相待望論まで出る (12/11,J-CAST)
http://www.j-cast.com/2009/12/11056044.html
■Japan will not review policies on whaling・・・ (12/11,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/75ea209fca06c1ed5e206149dd09e402
■クジラ肉在庫が過去最大レベルに (12/11,GPJ)
http://www.greenpeace.or.jp/press/releases/pr20091211oc_html
発信元は例によって例の如く、鯨研の理事に元客員論説委員を送り出し、産・官・学・政・報から成る強固な捕鯨コングロマリットの一角を占めているウヨ産経。一応共同配信としているものの、実際に流したのは他誌と報道のプライオリティ付けに極端な差のある産経のみの模様。また、共同とは別に、時事通信が豪首相の訪日を伝える記事の中で触れています。時事通信も捕鯨プロパガンダ大成功の立役者・梅崎義人氏(現水産ジャーナリストの会会長)が在籍していた関係か、日本のマスメディアの中ではやや捕鯨擁護色の強い報道が目立つところですが。
>「鯨肉を食べるのは日本の伝統的な食文化で、オーストラリアはそれを尊重すべきだ」(産経〜)
何しろ掲載されたのが、「関係者」を勝手にでっち上げて当事者が困惑するほどの、恣意的な情報操作をあからさまにやってのける産経のこと。豪ABCニュースのインタビューにおける記者の質問と、それに対する岡田外相の回答の内容が、正確にはどのようなものだったか判然としません。しかし、もし本当に産経の掲載どおりの発言を岡田外相がしたのであれば、これは我が国の外交の前途に暗雲を投げかけるといっても過言ではない由々しき事態です。
で、ガセネタしか流せない産経よりよっぽど頼りになるflagburnerさんが、インタビュー中の岡田外相の発言をわかりやすく抜き出してくれています。それを読むと、あの“天然”の捕鯨問題担当・森下丈二水産庁参事官でさえ「あたしゃ文化には関心ないんで」と言っているにもかかわらず、素朴にすぎる文化論を全開。「背中にチャックがあるかどうか調べたくなるような発言」というflagburnerさんのおっしゃるとおり、どうやら岡田外相はかなりアッチのヒトになってしまわれたようで・・・
さて、岡田外相。本来豪ABCの記者がすべきだった質問を、代わりに筆者からさせていただきます。
1.「南極海のクロミンククジラ肉食」は日本の文化なのですか?
外交問題として「文化」を前面に立てるからには、“すべての日本人”にとって南極海のクロミンククジラを食べ続けることが「死活的に重要だ」と、沖縄の辺野古の海を守ることとは比べ物にならないほど重要だと、それは南極海のクロミンククジラでなくてはならず、それ以外であってはならないという意味なのでしょうね? であれば、その歴史・成り立ちについて、ぜひご教授いただきたいものです。
一口に文化といってもゴマンとあるわけですが、日本は反捕鯨国の欧州などとは対照的に、歴史的な街並みの保存に関しては制約がきわめて緩く、ユネスコの下部機関が「世界遺産として保存しろ」と再三進言している貴重な景観を、3分の渋滞解消のために潰してしまおうという議論が罷りとおるほどの、文化を尊重する文化大国とは到底いいがたい国です。主に経済的利便性・採算性を理由に消えていく文化を放置している国で、外国に対しては問答無用で「尊重すべきだ」と迫るのは、一体どういう了見なのでしょう?
「南極海のクロミンククジラ食」はそれほど神聖にして特殊な文化なのですか? 生粋の日本人である筆者にはまったく理解不可能です。当然オーストラリアの皆さんも、そこのところがぜひ知りたいと思っているでしょう。
2.日本はオーストラリアの文化を尊重しているのですか?
「オーストラリアは日本の文化を尊重すべきだ」と岡田外相はおっしゃる。では、オーストラリアの人々とクジラとの関わりについて、外相はどれだけ知っているのでしょう? 「日本の捕鯨文化を知れ」と相手に強要しながら(発言を見る限り「南極海のクロミンククジラ食ブンカ」の中身を何一つ知っているとは思えませんが・・)、その一方で相手の文化を理解しようとする努力をどれだけしたのでしょうか?
“天然”参事官・森下氏が捕鯨協会のエセポータルサイトで自ら白状しているとおり、主に乱獲が原因で日本沿岸の多くの漁業資源は危機的状況にあります。さらに、零細漁民を置き去りにして一部の大手漁業・捕鯨会社と水産ゼネコンばかりを手厚く庇護してきた自民族議員&天下り官僚の歪んだ水産行政の所為で、日本の自然海岸は軒並みコンクリートで固められてしまいました。
対照的なのが、厳格な法規制と国民の高い意識によって自然海岸を見事に保全し、持続的水産業においても日本を2歩も3歩もリードしているオーストラリアです。実に素晴らしい文化です。日本はまさに北半球の海で、海の自然を大切にするオーストラリアの文化をなおざりにし、踏みにじっているではありませんか。尊重などまったくしていないではありませんか。
にもかかわらず、南半球の海に対しては、世界に胸を張れるだけの代物とは呼びがたい自分たちのブンカを、オーストラリアに強引に押し付けるのですか??? 日本が捕獲を強行しているクロミンククジラはグレートバリアリーフでも観察されている、オーストラリアの排他的経済水域内を回遊する野生動物です。世界110カ国が批准しているボン条約(移動性野生動物の保護に関する条約)に、日本はなぜか批准していません。格下の分際で威張り散らしている水産庁に環境省がねじ伏せられる形で、何年にもわたって棚ざらしにされ続けてきたのです。おかげで、国内の渡り鳥の保護にまで重大な支障を来たしています。外務大臣であればよくご存知のことでしょう。歴史的経緯を無視してICRW(国際捕鯨取締条約)8条を盾にする捕鯨ニッポンですが、国際条約の不公正・不公平な取捨選択は、北朝鮮と同レベルの国際信義にもとるあまりに姑息なやり口だといわざるを得ません。
一体、世界中で文化を定義することができるのは唯一捕鯨を推進する一部の日本人のみであり、世界がその判定に従わなければならないのダと、戦前の軍国主義者そっくりの帝国主義・拡張主義的文化観を世界に一方的に呑ませようというのでしょうか? なんという恐るべきことでしょう。実際にそのような少なからぬヒトビトが霞ヶ関・永田町にさえいるということに、筆者は日本人の1人として本当に背筋が寒くなる思いがします。
3.アイヌの捕鯨文化はオーストラリアが尊重すべき文化ではないのですか?
アボリジニやイヌイットといった少数民族抑圧の歴史を直視するオーストラリアや米国では、少数民族の伝統文化と権利に対する保護施策においても日本よりはるかに進んでいるのが実状。先住民・少数民族問題に通じている方で否定する人は1人もおられないでしょう。いくら年間2千万トンの食糧を廃棄して世界最悪の飽食大国の汚名を甘受していようと、南極の自然さえも貪らずには気がすまない異常な原理主義的捕鯨推進国ニッポンとは異なり、これらの国々は文化の重要性と環境保護の重要性をケースバイケースで斟酌・考量するという「当たり前のこと」をやっているので、アラスカなどにおける原住民生存捕鯨については科学的管理を前提に認めているわけです。
ところが・・史実を無視して「捕鯨は性善」と高らかに謳うその原理主義国捕鯨ニッポンが、どういうわけか国際会議の場で「どうかアイヌ捕鯨だけでも再開を」と訴えたことは一度もありません。それどころか、IWCのアボリジナル捕鯨小委員会の議題に取り上げたということもまったく聞きません。アイヌの人たちも現首相の鳩山氏に2004年に陳情していますが、その後まったく進展はありません。一体反捕鯨国は、同じ先住民であるにもかかわらずアイヌをイヌイットやアボリジニと差別して伝統捕鯨を認めてくれないのでしょうか?
答えはNOです。アイヌ捕鯨の再開は、各国が反対している調査捕鯨とまったく無関係。規制違反三昧だったノルウェー式商業捕鯨事業者による沿岸捕鯨のように「第三のカテゴリー」などとごまかすまでもなく、イヌイット捕鯨と同様の生存捕鯨としてあっさり承認されることは火を見るより明らかです。障害になっているのは、水産庁自身・大手事業者による公海調査捕鯨そのものに他なりません。天然官僚にしてジゾクテキリヨウ教原理主義者の森下参事官は、「そっちは首尾一貫している必要はないのダ」などと海外メディアに対していけしゃあしゃあと述べているほど。長年にわたって虐げられてきたアイヌの人たちに対するあからさまな差別を容認しているのは、誰あろう捕鯨ニッポンなのです。
国際人権条約において先住民の権利が明記されていることは、外相であればよくご存知のはずですな。なぜオーストラリアに「尊重しろ」という前に、日本が尊重することをしないのですか? 日本が尊重しさえすれば、オーストラリアは間違いなく二つ返事で尊重してくれるはずですよ。嘘だと思うなら、15日にラッド首相が訪日られたときに直接尋ねてご覧なさい。ていうか、聞いてちょうだいよ、本当に。
岡田外相はなぜ、常に慎重な思慮深い氏にあるまじき、自民党捕鯨議連のウヨコン議員そっくりのベタな回答をしてしまったのでしょうか?
考えられる理由のひとつは、沖縄普天間移設問題に忙殺される中、脱官僚でみっちり“演技指導”を受け台本を渡されることもなしに、予備知識がほとんどない捕鯨について答える羽目になったというもの。好意的に解釈すればですが。
もうひとつの“原因(トラウマ?)”。例の「The Cove」騒ぎの折に捕鯨サークルのオトモダチ新聞の超ウヨ記者が、「太地のイルカ猟と大西洋のどっかの島のカジキ漁は完全にイコールだ! 同じ虐殺なんだから片方を差別するのはけしからん! そうだろ!? 同意しろっ!!」と目をギラギラさせて迫ったもんだから、さしもの岡田外相もビビッたんじゃないですかね。
しかし、今回の発言は政権にとって少なからぬダメージを与えるでしょう。外相発言を歓迎してエールを送っているのが誰かを見れば一目瞭然。2chでは「鳩山氏に代わって岡田氏を首相に!」と“祭り”まで起こった模様。蓋を開ければ、反中・嫌韓、田母神教信者など産経購読層とも重なる勇ましい愛国ネトウヨばっか。
不勉強きわまりない他愛のない一言、国内の保守層向けのおべんちゃらで、脱官僚・情報公開徹底・無駄遣い削減の大方針を引っ込め、不透明性で抜きん出た官業癒着の象徴というべき最悪の公共事業を特殊視して継続すると表明し、自民党時代と結局何も変わらないことを示してしまっただけで、外交成果が何ひとつあったわけではありません。米軍基地海外移転を米国に呑ませるといった、卓抜した外交手腕を発揮したのであればいざ知らず。行き着く先は、民主党の自民党化か、あるいはリベラル層離れによる民主党凋落&自公復権。
岡田外相、実に情けないじゃないですか。ご自分の発言がどういう結果を招いたか、試しにググッてその目で確かめてご覧なさい。あなたも沖縄基地問題で米国にヘイコラ追従し、代わりに南極の自然をルサンチマンのはけ口にして国民をごまかし続けてきた自民党と同じ口なのですか? ウヨガキ君たちに持ち上げられて気分がいいですか? 正直見損ないました。
このうえ事業仕分けの結果までひっくり返し、せっかくのODA改革の好機を水泡に帰すという、国民の信頼を裏切る真似だけはされませんように。
さて、上掲の時事のほか読売も伝えていますが、15日に訪日される豪ラッド首相との会談でも調査捕鯨問題が話し合われることになりそうです。岡田外相にインタビューしたABCニュースの記者は、岡田氏と同じくらい勉強不足でツッコミが足りず、下手をすれば捕鯨サークルと共存共栄の現状維持路線を目指すバカオージーと映りかねません。ラッド首相、ICJ提訴はともかく、あなたが同レベルでは困ります。鳩山首相にこの件を持ち出されるにあたっては、必ず次のようにご質問ください。
「年間2千万トンという途方もない食料を捨て続けるほど食べ物に事欠かないあなた方が、わざわざ赤道を越えて我々の国の沿岸を回遊しているかけがえのない野生動物まで貪り続けることの一体どこが文化なのですか?」
「沿岸の漁業資源と野生動物をきっちり守りぬく私たちの国の文化を、南半球の自然に対して適用することをなぜ尊重してくれないのですか? それとも、北半球では私たちの文化を尊重してくれるのですか?」
「我々オーストラリアはアボリジニの伝統文化をとても大切にしていますが、日本ではなぜ南極の母船式捕鯨を認めてもアイヌの伝統捕鯨再開を認めようとはしないのですか?」
「きわめて不可解な峻別を伴う日本の文化の定義・基準に、なぜ世界中の国が従わなければならないのですか?」
鳩山首相がやはり岡田外相と同程度の予備知識しか持ち合わせていなければ、まったく切り返せずに口ごもるばかりでしょう。仮に水産官僚に入れ知恵されていたとすれば、筋違いなはぐらかしでその場を凌いで逃げることしかしないでしょう。果たして幻滅発言した岡田外相と違い、旧来の自民党流の二面外交(米国追従・ガス抜き捕鯨)から脱皮できるかどうか。首相の外交上の力量が問われます。
◇元からヘンだった古舘伊知郎キャスターの相変わらずトンデモな捕鯨愛誤節が炸裂
■反捕鯨「シーシェパード」が世界最速船を導入 (12/09,テレビ朝日)
http://www.tv-asahi.co.jp/dap/bangumi/hst/news/detail.php?news_id=7878 (リンク切れ)
http://www.youtube.com/watch?v=uQR55XZ6kLg
巷を駆け巡っている例のSSの未来型シップ(?)の出港ニュース。NHKも民放各社も一斉に報じましたが、中でも異色だったのがテレビ朝日の「報道ステーション」。何が異色といって、メインキャスターを務める古舘伊知郎氏がポロッともらした一言が、あまりにも常軌を逸していたのです。正直私は耳を疑ったんですがね・・・
「妨害をする前に、クジラと話し合って・・」
はあ????? クジラはただの野生動物にすぎませんが。話し合う??? 何言ってんだかね、この御仁は・・バッカじゃねえの!!??
こうした動物愛誤度全開の珍コメントが飛び出るのも古館氏ならでは。昨年のGPJ職員逮捕をめぐるニュースでは、事件とはまったく関係ない別の団体の別の場所での抗議活動や、同じく無関係な沿岸捕鯨事業者の解体の映像を流したり。さらに、内外で指摘され逮捕前の記者会見で当事者が説明した調査捕鯨の問題点には一切触れることなく、事件とまったく無関係な「文化の違い論」に摩り替えたり、果ては幼稚な「トンデモ食害論」を一石ぶってご満悦という有様。実際に問われているのは、文化ではなく日本の司法のあり方、報道・表現の自由に対する内外の受け止め方の違いなんですけどね。
古舘氏がトンデモ食害論をあっさり受け入れてしまうのも、科学的思考力・素養がゼロだから。
その証拠に、古舘氏は今春同番組で副振動について取り上げられた際にも「これも環境破壊のせいでしょうか」というまさに「意表をつくコメント」で締めくくり、それまである程度ふむふむと頷いていた視聴者を唖然とさせました。念のため解説しておきますが(ここにいらっしゃる読者の皆さんには不要だと思うけど)、副振動は気象条件によって引き起こされるもので、環境破壊とは直接的にはまぁっっったく無関係。あまりの無知ぶり、というより環境問題についての不勉強ぶりを露呈したわけです。詳細は下掲のブログをご参照。
古舘氏なら、いま話題のIPCC研究者メール盗聴事件や、スパコン事業正当化のリクツにはコロッと引っかかりそうです。例のハッキング事件についていえば、件の科学者は「庶民にわかりやすかったらどれだけよかろうに(--;;」と愚痴を述べただけ。ついでにいえば、SSの妨害と同じく犯罪に等しい、トンデモ温暖化陰謀論者の手法は厳しく問われて然るべきなんですけどね。スパコン事業は企業のコストダウンをその分国民に負っかぶせるだけなのに、巧妙な議論のすり替えが大手を振って罷り通っている状況。
−副振動 | 報道ステーション (2/26,テレビ朝日)
http://www.tvais.jp/html/2009_02_26/it_1733536/
−副振動は環境破壊とは関係ない (3/1,海洋学研究者の日常)
http://blogs.dion.ne.jp/hiroichiblg/archives/8141532.html
さらに、昨年ライバル番組のTBS「ニュース23」のキャスターを長年務めてこられた筑紫哲也氏が亡くなられたときには、古舘氏はなんと「亡くなった人は讃えられる」という、これまた神経を疑うとんでもなく非常識な一言を口にしました。もはやニュースキャスター、マスコミ人以前の人間性の問題。
そんな具合で、理系の話題に限らず、「アダルトチルドレン」発言などいい加減なコメントを繰り返し、鯨肉横領事件と同様に報道内容と無関係な映像使用やヤラセ、北朝鮮首席の息子写真など勘違い誤報と併せて、番組中で何度も謝罪する羽目に。インテリぶっておバカなことばっかり口にするこんなウヨガキレベルの人物を、スポンサーも局も、よくいつまでも降板させずに居座らせておくものだと思ってしまいます。
ただ、捕鯨関連報道に関していえば、恣意的な背景映像の編集など、制作サイドの偏向姿勢が明らかで、単に古舘氏のキャスターとしての資質の問題とばかりもいえなさそうですね。天下りコネクションで密接につながっている右翼メディア産経に近いレベルの偏向報道の背景には、別の何があるのでしょうか?
怪しいのは同番組のスポンサー。具体名をあげるとヤンマーです。トラクターとかのメーカーと捕鯨の間にどんな関係があるかって? それが実は大有りなんですな。
ヤンマーは漁船の発動機なども手がけており、その関係で水産コンサル・ゼネコン業界で作る業界団体「海外水産コンサルタンツ協会(OFCA)」の会員企業に名を連ねています(第4号会員17番)。OFCAといえば・・そう、水産官僚OBを理事に迎え入れ、農水系外郭団体の中で最多の補助金を受け取り、あまりにずさんな会計処理を国会で民主党の牧山参議院議員にツッコまれた典型的な天下り団体。平均落札率98%という最悪の公共事業、密室で拠出が決定される水産ODA=捕鯨ODAに首までどっぷり浸かっている企業の一つなのです。ヤンマーにとっては、不況下でも高い粗利を確保できるオイシイ事業の一つということになるのでしょう。
実をいうと、OFCAは潰れました。正確には、ついこの10月に「マリノフォーラム21」という別の水産系天下り団体と合併したのです。民主党が政権をとり、補助金や天下りに対する国民の目がいっそう厳しくなったため、外郭団体の多くが統合・廃止を余儀なくされているのはご承知のとおり。ですが、ことOFCAに関しては、牧山議員が名指しで批判したため(筆者が拙HPと市民ニュースJANJANの記事からリンクを貼ったのは関係ないでしょう・・たぶん)、目くらましの意味が多分にあるのも疑いないところ。実際、OFCAの業務内容はそっくりマリノフォーラム21に引き継がれ、スリム化・効率化どころか焼け太り状態に。だのに、下掲の同フォーラムのHPを開くと、びっくり仰天の謳い文句が。
「OFCAがこれまで進めて参りました業務及び所有する財産は、本会が承継しこれまで同様効率的、効果的な運営を図って参ります。」(赤字強調筆者)
嘘でもいいから「牧山先生に不明朗会計についてご指摘をいただいた点は真摯に反省し、生まれ変わったつもりで綱紀粛正・無駄の排除に努めます」とでも書きゃいいものを・・。どこまで奢りたかぶった連中だろう(--;; 乱獲の史実を認めようとはしない反省能力ゼロの捕鯨会社と同じく、この団体も根っからの悪玉。ODAや捕鯨そのものが悪なのではありませんが、手がけている連中がここまで腐敗・堕落しきっていては、とてもじゃないけど「信用してくれ」というのが無理というもの。
−社団法人マリノフォーラム21ホームページ
http://www.mf21.or.jp/
「同会員一覧」
http://www.mf21.or.jp/kaiin_list.shtml
「合併及び設立」
http://www.mf21.or.jp/gappei_seturitu.shtml
いずれにせよ、古舘氏がああいう人物ですから、スポンサーに圧力をかけられているというより、結託してニュースに名を借りた「捕鯨サークルの広報役」を積極的に買って出ているというのが正しい見方かもしれません。
「報道ステーション」がスポンサーの意のままに悪質な情報操作を行う偏向番組というレッテルを貼られたくないのなら、私達の税金を使って行われている調査捕鯨と水産ODAの問題点をジャーナリズムの観点からきちんと検証することです。
ま、この分じゃ15日の鳩山・ラッド会談の報道でも奇々怪々なコメントが飛び出しそうですが・・。
SSについてはNHKも偏向報道を流しました。
■過激化するオーストラリアの反捕鯨団体|きょうの世界 (12/9,NHK-BS1)
http://www.nhk.or.jp/kyounosekai/lineup/index.html#tue (リンク切れ)
ゲストの岡島成行氏は元読売記者で、かつて朝日の石弘之氏、毎日の原剛氏と並ぶ環境エキスパートと評された方。このヒトだけ穏健捕鯨賛成派だったんだけど。。
この日も過去の乱獲を欧米のせいに押し付けて日本の責任に触れませんでしたが、「なぜ日本が信頼されていないのか国民に伝わっていない」「沿岸で我慢するか、南極でまで調査捕鯨をやり続けるか、政治判断する必要がある」と、結論はある程度バランスが取れていました。
鯨研の石川氏はインタビューで出演。「人命が最優先」などとふざけたことを言ってます。昨漁期の事故も含め、妨害と無関係な調査捕鯨事業に係る死亡事故がこれまで多数発生していることに一言も触れず。自身が「いつ機関銃が火を噴くんですか」などとのたまったことも。
番組全体は、報道番組の中の20分程度の枠で、SSの例のヘンテコシップや集金イベントばっかり取り上げ、捕鯨問題の全体的な構図に何一つ触れずじまいでした。岡島氏のコメントも、大多数の視聴者は氏の言わんとするところがよく理解できなかったでしょうね。
ついでに、キャスターがのっけから「クジラの生息数を調べるために調査捕鯨を行っている」などと嘘八百。皆さんご存知のとおり、生息数調査は目視(SOWER)であり、調査捕鯨は他の野生動物の生息調査では決して行われない「余計なこと」しか調べていません。
NHKは受信料を支払っている(ケーブル込みなんで仕方なくなんだけど・・)筆者の抗議を無視。実にふざけた公共放送(怒)
皆さんもNHKやら産経やらテレビ朝日やら、マスコミの流すデタラメを信じてるヒトを見つけたら注意してあげましょうね・・・
参考リンク:
−捕鯨援助で本当に利益を得ているのは誰か (拙HP)
http://www.kkneko.com/oda4.htm
−捕鯨報道・マスメディアランキング (〃)
http://www.kkneko.com/media.htm
◇シーシェパードをぶっつぶせ!
■反捕鯨行動の自制を要請=シーシェパード抗議計画で−豪など3カ国 (12/7,時事)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091207-00000039-jij-int
■豪など3国、シー・シェパードに警告の共同声明 (12/7,読売)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091207-OYT1T01430.htm (リンク切れ)
■調査捕鯨:「シー・シェパード自制を」 豪など3カ国、日本への「失望」表明 (12/8,毎日)
http://mainichi.jp/select/world/news/20091208ddm007040096000c.html (リンク切れ)
■捕鯨妨害なら船籍剥奪、オランダが法改正へ (12/10,読売)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091210-OYT1T00767.htm (リンク切れ)
■「調査捕鯨」のコストは上がったけどさ (12/11,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/f7f1ef969667d0b9f4822970276c0a9f
私たち日本人にとって本当に問題なのは、税金を使って行われている調査捕鯨の不透明性のはずなのに、なぜか国内のマスコミはSSの動向を追いかけ続けるばかり。日本には一体どんだけSSファンが多いんだろう! と思ってしまいます・・・
上掲の報道に関しては、岡田外相のお粗末発言と同様、ウヨガキ君らがやんやの喝采を送っているようで。物事を白黒二色でしか見ることのできない反反捕鯨原理主義者たちは、「オランダなどの反捕鯨国がこれまでSSと同じ主張・手法を支持してきたのを転換し、日本の主張に全面的に賛同した」とでも思ってるかのよう。実際には、SSの妨害活動は単に手法として許されないだけの話。過激なアンチ温暖化対策主義者のハッキングと同じ。オランダを始めとする各国とその市民のスタンスは従来どおりで微塵の変化もありません。北朝鮮じみた独善的主張を繰り返す捕鯨ニッポンをなだめるべく、白と黒の中間点の落としどころを知恵を絞って探しているだけです。
読売はオランダ国会の法改正について「今季の妨害活動を阻止するには間に合わない可能性もある」としていますが、今春成立なのに間に合う可能性はゼロですね。また、この点についてはmarburg_aromatics_chemさんが以下のように指摘されています。
船籍をはく奪しても、船は存在するので、どこかで再登録すれば妨害行為は続きます。オリエンタルブルーバードのように、国際法違反で罰せられた場合は、船籍はく奪後1年間は再登録ができません。オランダ国内法の場合はどこまで罰則が厳しいのか不明ですが、国際法違反でなければ再登録可能でしょう。
捕鯨協会がSSに負けじとワンコイン募金運動なんてのを始めましたが、集金力では向こうのほうがはるかに上手。新船の調達と同じく登録の手間賃が増えても屁でもないでしょう。
旧OB号/現第二飛洋丸のように、あるいは大洋漁業が裏で関わっていた悪質な海賊捕鯨船シエラ号のように、日本が水産ODAをばら撒いている捕鯨支持国マーシャルなどの船舶便宜置籍ビジネスを手がけている国で、いくらでも再登録を繰り返せるということですね。根本的なSS対策には程遠い話。鯨研理事の石川氏や故中川自民党議員ののたまったように、「機関銃ぶっ放すなり、船ごと撃沈してやりゃいいじゃねえか」という単細胞な方が、平和国家のはずの日本にはどういうわけか大勢いらっしゃるみたいですが、そんなことをしたら今世紀最大の外交ピンチを招くことは、筆者が説明するまでもないでしょう。
では、一体どうしたら、先制人殺し攻撃で世界中の非難を浴びることなく、にっくきSSのやつらをギャフンと言わせてやることができるのか?
簡単です。それも、日本の出方一つで。
海駄犬とか愛称を付け、その一挙手一投足に神経を尖らせカッカしているそんなあなたに、筆者からSSをコテンパンにとっちめる最良にして唯一の方法をお教えしましょう。
実を言うと、筆者はSSがでっっきれえです。それはもう、日本捕鯨協会と同じくらい。森下参事官と同じく質問に答えようとしませんし、何よりポール・ワトソンがデブなのが許せん! あれでどこがヴィーガンじゃ! まあ、体格で人を差別するのはよろしくありませんが、ともかくポール・ワトソンのデブはけしからん!!
で、シーシェパードをやっつける方法については、以前から申し上げてきたとおりですが、きちんと合理的に物事を考えられる捕鯨賛成派の方のご意見もご紹介しました。
−実はそっくり、シーシェパードと捕鯨ニッポン (8/20/'08,拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/18172353.html
−シーシェパードは僕らの友達☆仲良くしよう (1/17/'08,第三の視点)
http://strangequarks.iza.ne.jp/blog/entry/452742/
>シーシェパードという組織は、まるで日本のために白人から鯨を守る牧羊犬のような存在なのである。こんな有難い話はどこにもない。しかも彼らはその活動宣伝資金をわざわざ白人から集めてくれるのである。忠犬ハチ公でもここまで至れり付くせりのサービスはしてくれない。こんな素晴らしい友人を持てたのは、戦後初めてではないだろうか。
(中略)逆に言うと、反捕鯨という旗印を失うと、募金が激減するのである。もし日本が捕鯨をやめてしまったら、彼らは集金源を失って瓦解する運命にある。したがって、ここで日本国と我らが友人シーシェパードの間には共通の利害関係が存在する。(引用)
捕鯨サークルと反反捕鯨運動が一連托生、持ちつ持たれつの関係にあるということは、東北大石井准教授も『世界』小論などで指摘されてきたこと。
弱りましたね・・。なんとか捕鯨を残しつつ、SSだけつぶす手立てはないもんでしょうか?
もちろんあります。
「肉を切らせて骨を断つ」というやつです。
まず、公海調査捕鯨から撤退することです。南極海のクロミンククジラ捕鯨は高々40年前に始められたもの。わが国の由緒ある伝統的捕鯨文化の中では一番の格下にすぎません。中国5千年より旧い9千年の長き歴史を有する伝統のアイヌ捕鯨に比べりゃ、それこそゴミです、ゴミ。そんなものは、南半球の国で200海里内を回遊してもいるクロミンククジラに執着しているオージーの連中にくれてやりゃよろしい。環境負荷も低く、地産地消という日本の食文化の基本に忠実な沿岸捕鯨ができればノープロブレム。それも、アイヌ捕鯨であれば、米国や豪州が文句を言ってくる心配はまったくありません。
そうするとどういうことになるか? SSの支援者のうち、多数派の穏健層は「自分たちの近場の野生動物さえ守れればそれでいいや」と思っているため、strangequarksさんのおっしゃるとおりそれだけでも寄付は激減します。そこでSSの連中は、残った少数の過激な支持者からの寄付金額を増やすため、より過激な示威行動でアピールしようとするでしょう。彼らはついに日本の沿岸にやってきます。
そこで! われらが海上保安庁の出番となるわけです。今までははるか赤道を越えた地球の裏側、オーストラリアやニュージーランドに近い南極海まで多量のCO2を撒き散らしながら出向いていたため、SSに攻撃されるとこちらからは手も足も出ませんでした。
しかし! 日本の領海・経済水域内であれば話は別です。好きなだけ、文字通り好きなだけ連中をしょっぴいてやることができるのです。
そうしたら、乗組員全員とっ捕まえて、市中引き回しの刑にして礫を投げてやればよろしい。まあ、そこまでやると日本が国際人権規約に明白に違反することになりますから、国内の法に則って粛々と裁いてブタ箱に放り込んで臭い飯を食わせてやればよろしい。
オーストラリアもアメリカも誰も文句を言うことはできませんし、もちろん言いません。
晴れて伝統のアイヌ捕鯨を守ることができるわけです。
これにて一件落着! めでたしめでたしニャ〜♪
記事の見出しが、「オーストラリアと日本との間で新たなクジラ論争」ですので、ラッド首相の発言も併記してありました。「外交手法で解決できない場合は、国際裁判所に提訴する」とのことです。まずは国際海洋法裁判所、そして国際司法裁判所となるようですね。
日本では、「外交手法で解決できない場合」が抜けて、単に「提訴」ばかりが強調されることが多いですね。
日本政府は、「調査捕鯨は国際法に則った合法行為なのに、なぜ提訴するのか」と言いますが、「合法かどうか、裁判で決着をつけよう」というのがオーストラリアの言い分です。日本政府は弁論の自信がないのか、それとも提訴自体を侮辱ととらえて反発しているだけなのか。
ノルウェーの新聞は、コメントなしですが、日本の捕鯨のことも伝えています。しかし日本の新聞は、ノルウェーの捕鯨のことはほとんど報道しません。ベタ記事にすらしません。
様々な情報を知りたい人は、まず外国語を勉強しないといけないわけです。不便な国ですね。
>様々な情報を知りたい人は、まず外国語を勉強しないといけないわけです。不便な国ですね。
まったく同感(--;; それも、単に言語圏が異なるというだけの話ではなく、マスコミが何重にもかぶせた色眼鏡を通さずに、正確な生の情報を手に入れるために必要だというところが情けない話です・・
http://www.abc.net.au/news/stories/2009/12/11/2768448.htm?section=justin
あちらでは大勢が反応していますが、新しい話は全く見つかりません。科学が隠れ蓑のチョウサホゲーが分かっている人は少数派でしょう。
わが外相にインタビューして記事を書いた記者の意見がありましたが、岡田さんがscienceに言及しないでcultureにこだわった点に注目しています。外務省官僚にはお荷物扱いの課題だったと思っていましたが、水産官僚が外相を洗脳したのでしょうか。
クジラは日本が食べて来た文化ですけども・・・
種類によっては水銀汚染のひどいのもいるし、クジラの肉と言いながらイルカ種の肉を流通させているとか。
食べるのは限定的にして、まずは南洋のクジラがどれだけ汚染されているか調べ、クジラを愛する国家に汚染を止めろ!と強く発言出来ると面白いです。
汚染物質を反捕鯨国が出しているとしたら、真逆の行動ですからね。
反捕鯨国家がどういういい訳をするのか見ものです(^^)
どもども。しばらくお邪魔もできず面目ないですm(_ _)m
>岡田さんがscienceに言及しないでcultureにこだわった点に注目しています
当然のことですよね・・。本日の記事で書きましたが、ここまで不用意な発言をするところをみると、岡田氏は“天然の信者”の可能性も否定できません。イメージガタ落ちですが(--;;;;
>snow_torajimaさん
日本語わかるんだったらとりあえず記事を読んでくださいな(汗
クジラは文化じゃなくて野生動物ですよ。捕鯨のことでしょ。。
世界と比べた日本の公害や排出規制について、どれだけ知ったうえでコメントしてるの? 水銀汚染のメカニズムや、化学物質の生産・消費・排出に関する国際規制の流れについてどれだけ勉強したの? それだから、日本は環境後進国のレッテルを貼られちゃうんだよ。。。
悪徳官僚を退治し教育を変えなければ、多くの不幸が続きます。
民主党政権を支援し政治行政を変えなければならないときに、NHKや民法、報道機関の姿勢は、官僚の手先か、外国政府の工作員かのようです。メディアを操っているのは誰でしょうか。
農水官僚についても同じことがいえますね。天下り業界団体・全漁連やJAを使って農民・漁民を飼いならした手法もそのまんま。
>外国政府の工作員かのよう
NHKなどのこの件に関する偏向報道と視聴者へのきわめて不誠実な対応を目の当たりにしてる筆者としては、実にしっくりくる表現です。。
マスメディアと権力の癒着は間違いないところですが、裏を知るのは返って恐ろしい気も(--;;
とからかってやろうかと思ったが公開調査捕鯨をやめるってのは一理あるな
くやしがるのはニンゲンという動物のサガですもんね(^^;
でも、「一理ある」とおっしゃる判断の方はニンゲンという動物の理性的な側面な気がします(^^;;