2009年06月21日

口先ばかりで何も変えようとしない反反捕鯨論者たち

◇クジラ関連ニュースクリッピング

■日本の捕鯨再開めぐり難航も=IWC総会、22日開幕 (6/20,時事)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090620-00000056-jij-int (リンク切れ)

 いよいよポルトガル・マデイラ諸島で“クジラの季節”が幕開けです。
 票決をほとんど見送った昨年に比べれば“バトル度”は上がるでしょうが、ホガース議長/デソト作業部会議長がまとめた妥協案の結論は来年に先延ばしになりましたから、今年の総会で大きな動きはないと思われます。日本の政府代表団関係者からは北朝鮮じみた牽制発言がいろいろ飛び出すと思いますが・・・

 ネット右翼系のブログも何やら勇ましいタイトル付けて取り上げているみたいですが、中間会合後の石破大臣の談話も耳に入ってないようですな・・

■巨額補助金による捕鯨存続批判  日本などに対し、WWF (6/19,時事)
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009061901000199.html
■日本とノルウェーの捕鯨産業への巨額補助を批判、WWF (6/20,AFP)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2613175/4283418

 税金の無駄遣いはノルウェーも同じようですが、それでも日本がつぎ込んだカネは桁違いですね。。しかも、この総額148億円の国庫補助金の中には、IWC票買い国へのODA拠出額(最終的には天下り官僚とつるんだ水産コンサル・ゼネコンの飯の種約600億円が含まれていません。


WWF幹部は「世界経済危機のなか、基本的に発展する見込みのない業界を支援するため貴重な税金を投入するのは戦略的でもなければ適切でもない」と指摘した。(引用)

 アイスランドは特に、ウォッチング産業に投資すると同時にEUとの関係改善を真剣に考えた方が、長期的な国家運営の観点からすればよほど賢明でしょうな。ノルウェーも、直撃はなくとも世界同時不況による原油輸出不振などのあおりを食らっており、いつまでも北海油田に頼ることもできませんし、捕鯨に固執することは決して得策とはいえないでしょう。日本については言うまでもなし。

■鯨肉持ち出し事件 欧州の学識者講演 (6/19,読売青森版)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20090618-OYT8T01127.htm (リンク切れ)

 欧州の裁判事例を挙げたところで、ルサンチマンに駆られた捕鯨シンパには馬耳東風ならぬ鯨耳東風でしょうが、自衛隊官舎ビラ撒き事件などともリンクする日本の司法の根幹に関わる問題である以上、やはり日本人として無関心でいるわけにはいきませんね。


関連リンク:
公判整理で白抜き調書を出した検察|flagburner's blog(仮)
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/af038455b694c0a1a8b3c0783f604402 
 

◇クジラ関連ブログ他ご紹介

■Sham peer-review to research whaling?|flagburner's blog(仮)

http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/73584710b93d1b3960624dbf3993178d

 ニューサイエンティスト誌に掲載された研究者による調査捕鯨批判を紹介してくれています。
 ついでに拙記事も(いつもありがとうございますm(_ _)m)。産経のいう「内部調査」は、確かに記者の脳内調査の産物という気がするニャ〜。。

参考リンク:
−Why Japan's whaling activities are not research (6/17,NewScientist)
http://www.newscientist.com/article/mg20227136.100-why-japans-whaling-activities-are-not-research.html

−泥沼の捕鯨|3500-13-12-2-1
http://3500131221.blog120.fc2.com/blog-entry-33.html
−捕鯨の騎士団 (〃)
http://3500131221.blog120.fc2.com/blog-entry-40.html 
−無価値に等しい調査捕鯨の科学性 (拙HP)
http://www.kkneko.com/paper.htm

◇口先ばかりで何も変えようとしない反反捕鯨論者たち

 週明けから雨が続きそうなので、今日のうちにゴーヤやハヤトウリなどの苗を植え替えました。土を掘ったらミミズさんがたくさん出てきたので、コンポストでせっせとお仕事をしてもらうことに。
 隣りの市にある直売所では、堆肥売りから有機農業に転じたおじいさんのブランドで、不ぞろいだけど安くて美味しく栄養満点の野菜を売ってたりします。うちは主食の玄米も近所の農家のものですが、5kgで2千円以下。自家製プラス地場産野菜でエコ度では向かうところ敵なし、そのうえ経済的にもオトクなんだからいいことづくめ。
 筆者の場合、自分が殺せないものは殺さ(せ)ない、ヒトの“生態学的身分”に相応でない自然を収奪しない、不自然で得体の知れないものには手を出さない、足るを知る……その程度のやや消極的なライフスタイルの選択であって、信念を貫徹するために余計なエネルギーを使うというようなことはありません。そして、不自由感・拘束感はまったくありません。何せ、その方がうまくて安くて体の要求になじむんだから。
 「なんでみんなこんな簡単なことができないんだろう?」──とついつい思ってしまうのは、確かに筆者の独りよがりかもしれません。しかし、筆者にとっては「簡単なこと」の半分でも日本にお住まいの皆さんに実践してもらえれば、年間2千万トンという世界の食糧援助の3倍に及ぶ最悪の食糧廃棄量で世界に対して後ろめたい思いを抱えることもないのですが・・。でもって、先進国にお住まいの皆さんに実践してもらえれば(日本に比べると同類ははるかに多いんですけど・・)、世界から飢餓を払拭することも夢ではないはず。
 でも、その簡単なことが、“豊かな社会”にとってはおよそ“不可能”なことなんだよね(--;;;;
 ニヒリストになりきれない筆者は、そんな虚しい夢を見ては、万物の霊長とは名ばかりの畜生未満のサルの一種に深い失望を味わうことを、若い頃からずっと繰り返し続けてきました。それでも、自分の生き方を歪んだ社会の物差しで測り、用意された型にはめ込む気には、やっぱりなれません。周り中が「将来の世代にツケを押し付けるのはどうせしょうがないことだ」と開き直ったとしても、自分がそんなつまらんニンゲンになるのは願い下げです。何より、子供たちの存在は原点と座標軸を常にはっきりと指し示してくれますし。
 自分の意志で選択し変えられることをやりきらず、真剣に問題に取り組んでいる人たちの主張をタメにするためだけに勝手に盗用し、ただ他人の足を引っ張ることでウサ晴らしをしている連中が、今の世の中、とりわけネット中にはあふれています。筆者はただ、彼らを軽蔑するのみです。もっとも、筆者は気が短いもんで(ベジ系の知人はみんな温厚な人ばっかだけど)、「アメリカの畜産の味方をしている」などと言われた日にゃ腸が煮えくり返りますが・・。鯨肉やら牛肉やらマグロやら何やら環境負荷の高いもんをじゃんじゃん食って命を粗末にしてるメタボ君たちに、そんなこたぁ言われる筋合いはないわいな(怒)
 巷では反エコブーム到来の模様。財政難NHKの牧歌的なエコ番組作りや、自動車・家電・小売に至るまで日本中の企業がなだれを打つようにエコを看板に掲げる風潮は、確かに問題が多い気はします。ですが、書店でトンデモ本が何列にも渡って平積みされているのを目にすると、正直辟易します(--;; 反動志向も、ニンゲンという動物に顕著に見られる特徴のひとつと言ってしまえばそれまでだけど・・。
 日本を環境先進国として持ち上げる自画自賛ムードは、やっぱりアングロサクソン・コンプレックスの裏返しの素朴なナショナリズムの一種にしか映りません。ミスター梅崎流PRを髣髴とさせる陳腐な温暖化陰謀説や、「日本だけは何もやらなくていい」みたいなこどもじみた唯我独尊の姿勢は、反反捕鯨プロパガンダとかなーり波長が近いように思えます。しかし、そんな主張からは生産的・建設的な結論は何一つ出てきやしません。
 政治と外交の手練手管に多少なりとも通じていらっしゃる方には説明も要らないと思いますが、日本の商業捕鯨撤退は国際舞台での貴重な、かつ強力なカードになります。地球温暖化対策の多少野心的(?)な中期目標も、京都会議後の増加分で相殺されて面目丸つぶれの状態ですし、効率性を台無しにする浪費体質、1人当りCO2排出量でEUに抜かれる出遅れぶりなど、日本はトンデモ反エコ本が唱えるような環境先進国からはすでに程遠いのが現実です。
 しかし、もし日本が自ら花道を用意して公海からの調査/商業撤退を堂々と宣言するなら、日本の対外イメージがかなり大きく刷新されることは間違いありません。なんとなれば、国を挙げての強硬な捕鯨推進政策こそ、環境テクノロジーなどの分野における先進性をかすませるほどの致命的な汚点に他ならないからです。前世紀から背負い続けるコンサベーション・ギャングという汚名が払拭されたとき、日本に対しては実質以上の評価が与えられることでしょう。それは、一部の分野で先進国に似つかわしくない大きな環境負荷を地球に与えている米・豪等と日本との関係を変化させ、それらの国々に譲歩を引き出す有利な材料となるでしょう。努力を払うことを渋るようなら、「また戻っていいのか?」と脅しをかければよろしい。

 SSと捕鯨船団との暴力の応酬や日本のODA票買収などは、手段として到底認められるものではありませんが、地球に実益をもたらすために計算ずくの外交手腕を発揮する分には、筆者は異を唱えるどころか諸手を挙げて賛成したいと思います。ウヨガキ君・粘着君たちが場違いな掲示板上で吠えまくったところで、結果には何一つつながりはしません。脱退などという外交破滅にしかならない愚策はもってのほかですが、ソフト・ランディングの選択は上手に戦略的に活かしさえすれば、日本を世界に多大な貢献を果たせる一流の環境立国へと変身させることさえできるでしょう。

 筆者は高級官僚も含め原理主義が染み付いてしまった反反捕鯨論者たちと異なり、現実主義者です。「クジラを1頭たりとも殺すな」とか「全人類がベジになれ」とか無体な要求をするつもりはありません。捕鯨は自制力のある小規模な沿岸捕鯨のみにとどめ、牛肉にしても日米のような大量消費・廃棄大国が少しずつ見直していくことが大事だと考えています。それぞれ無駄に命を消費するのをやめるとともに、より環境によい捕鯨、より環境によい畜産にしていくことこそが正しい道でしょう。
 以前、自動車メーカーがスポンサーをやってるエコ番組でオバマ大統領に掛け合った“フリ”だけしてたけど、低コストで畜産からのメタン排出をきわめて効果的に抑制できるシステイン含有飼料は、日本のセールスポイントになるでしょうね。先に農水省・厚労省が認可しなきゃダメだけど。


関連リンク:
−捕鯨は牛肉生産のオルタナティブになり得ない (拙HP)
http://www.kkneko.com/ushi.htm
いのちを大切にする捕鯨賛成派??? (拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/29480333.html
 
posted by カメクジラネコ at 01:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会科学系
この記事へのコメント
自分は捕鯨には反対も賛成もしていません。
一生に一度くらいは食べてみたいかもと思っている学生です。

自分の考えを述べますと、何故クジラだけ保護をするのか?
勿論、絶滅しそうであるなら積極的に保護をすべきだと思います。
ですが、今は回復し、頭数制限を守れば持続的に取る事は可能と聞いています。

クジラは可愛いから、や、頭が良いからという感情論の方を疑問に思います。
Posted by らるふ at 2009年06月21日 20:18
>らるふさん
「誰が」「なんて」言っているのか、ちゃんと確かめているかな?
特設コーナーを設けたのでリンク先を一通り読んで感想を聞かせてくださいな。ホームページの方もちゃんと読んでね。
Posted by ネコ at 2009年06月22日 01:48
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