◇クジラ関連ニュースクリッピング
【古道・大門坂すばらしい】(6/10,読売和歌山版)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/wakayama/news/20090609-OYT8T01150.htm
「特に反対しているのは調査捕鯨で、太地町の捕鯨は文化と伝統がある。クジラのショーは楽しかった」(引用)
中日豪大使マクレーン氏のコメント。最後はご愛嬌だけど(^^; 駐豪日本大使さんは、はたしてこれだけのバランス感覚を発揮されているでしょうか?
【捕鯨の歴史 各所に残る】(6/10,佐賀新聞)
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1302886.article.html
乱獲時代には「島全体が潤っていた」という話。以下のリンクをお読みいただければわかりますが、伝統の古式捕鯨は舶来の近代捕鯨に、零細事業者の沿岸捕鯨は大手の母船式捕鯨に圧倒され、潰されていったのです。これが捕鯨史の真実。
「小川島鯨見張所」(漁港百選)
http://www.gyokou.or.jp/100sen/100img/08kyusyu/107.pdf
ところで、全国漁業漁港協会の上掲HP、太地は入っているけどなぜか尾道の鞆の浦はなし・・。賛助会員には鯨研や海外漁業協力財団の名も。護岸工事などの漁港整備の普及推進がお仕事ですから、やっぱりOFCFやOFCAと同じく水産ゼネコンのオトモダチなんですかね(--;
日本が全国各地の伝統的集落をダムの底に沈めたり、UNESCO下部機関の勧告を無視して歴史的景観より3分の渋滞解消を優先させようとする文化後進国でさえなければ、ただの郷愁と受け取られずに済んだでしょうが・・・
◇捕鯨批判ブログご紹介
さて、そろそろ“クジラの季節”も本番間近。IWC科学委は既に先月末に始まっており、12日までとなっています。そして本会議の会期は22日から26日までの5日間。
<IWC(国際捕鯨委員会)公式HP・2009年次総会>
http://www.iwcoffice.org/meetings/meeting2009.htm
筆者も後1本くらいネタを発掘しなきゃ〜と思ってたんですが、今月は仕事の納期が厳しいもんで(汗)本会議には間に合わないかもしれません。。関心を持たれた方に向け、わかりやすく問題を整理したコーナーなど用意したいとは思ってはおるのですが。その代わり、市民ブロガーの皆さんが価値あるホットな情報をたくさん提供してくれていますので、そちらをご紹介します。
【アイスランドのナガスクジラ捕鯨業者クリスティアン・ロフトソン】(フリーランス英独翻訳者を目指す化学系元ポスドクのメモ)
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/61523797.html
筆者ではとても手に負えない外国語圏の貴重なニュースを拾ってくれる化学者さんが、アイスランドの捕鯨業者の情報(〜ドイツの新聞)を届けてくれています。
・2006年には、ナガス捕獲量の半分に当る179トンの鯨肉が、「屠殺廃棄物」 として投棄された
・アイスランド自然史博物館の研究者は、漁業者関係者の唱える「食害論」を批判している(日本の捕鯨関係者に吹き込まれたに決まってるだろけどニャ・・)
同国から日本へのナガスの今年の輸入の有無に関する追加情報にも注目していきたいところ。高級品の中の高級品“ナガスの尾の身”にたかるエライヒトたちは、伝統的地産地消とはかけ離れた高フードマイレージの贅沢な食ブンカが、本当に世界に受け入れられると思っているのでしょうか?
【日豪FTAで日本壊滅!】(不条理日記)
http://himadesu.seesaa.net/article/120725071.html
捕鯨とは直接関係ない記事。ですが、私も鷹嘴さんとまったく同じ感想を持ちました。
捕鯨賛成−反対を、とかく親日反豪−反日親豪という単純化した図式でとらえようとするウヨガキ君たちがいますが、冗談ではありません。日本は環境負荷の高い身勝手な調査捕鯨/商業捕鯨をオーストラリアの人たちにとって身近な自然の一部である南半球の野生動物に対して押し付けるべきではないし、オーストラリア(&日本の政財界もだけど・・)は環境負荷を無視した農産物輸出攻勢をかけて日本の自給率をさらに押し下げる真似をするべきではありません。日本にとって必要なのは、南極捕鯨からは撤退し、そして豪州と安易にFTAなぞ締結せずに自国の農業と沿岸漁業(&消費者)をしっかり守ること。それが、本物の自然と文化を守る正しい道です。
【ロンドン自然史博物館】(3500-13-12-2-1)
http://3500131221.blog120.fc2.com/blog-entry-78.html
世界トップレベルの博物館の海獣(怪獣じゃないよ)コーナーを紹介してくれています。標本の多くはストランディングによるものだそう。一方、上野の科博にある標本の一部は調査捕鯨プレゼンツ。鯨研が「これだけあるぞ!」と盛んにPRしているJARPA関連論文の中にも、博物館の会報が勘定に入ってたりするんだよね。。
◇捕鯨擁護派と捕鯨批判派との対話(続)
捕鯨問題に関心のある皆さんは、ニッポンの代表チーム《捕鯨サークル(水産庁・鯨研・共同船舶/捕鯨協会)》VS《米豪等の反捕鯨国政府&国際NPO》の試合を観戦したいのであって、場外で観客同士が唾吐き合ってるのを眺めてても、あんまし面白くはないだろけど。。。(ですよね?(--;)。てことで以下は読み飛ばしていただいて結構です。
http://suisantaikoku.cocolog-nifty.com/genyounissi/2009/06/co2kgkgco--co-7.html
登録個人情報にまで偽名を使う粘着2号君に比べれば、水産大国氏はまだマシな方のようです。数字の訂正は真摯になさっていただきました。けど、「私に指摘されて間違えた」みたいな日本語になってるニャ〜(^^;; あと、「単純な計算ミスで云々」って、線引っ張っておいた方がいいと思わない? 自分の計算ミスを棚に上げるのはみっともないんじゃないの? こっちはソースデータの更新が理由で、計算ミスはしてませんがね。大体筆者は「計算ミスをしたことのある人は批判してはならない」なんて傲岸不遜なことは言いませんよ。相手の訂正を認めず自分の訂正だけ認めさせようというのも奇妙な人格。。
トンチンカンなブログ主はほっとくとして、玄洋日誌にコメントを寄せているTommy少佐氏が少し面白いことを書いていらっしゃいます。
http://suisantaikoku.cocolog-nifty.com/genyounissi/2009/06/co2kgkgco--co-7.html#comment-37255424
こちらも真摯な方(3桁の計算間違いはありましたが、丁寧に謝罪をされています)。このレベルの穏健な方のコメントを筆者がアラシとみなして削除することはありません。何より、ウヨガキ君たちの自己中的独りよがり演説と違い、主題に沿った主張をきちんと展開していらっしゃいますし。コメント自体はリンク先を直接ご確認いただくこととして、以下では拙ブログの読者にわかりやすいよう、Tommy少佐氏のご意見を、捕鯨協会に倣ってQ&A方式にまとめさせていただくことにしましょう。
Q.冷凍機のコンプレッサーは閉鎖系だから冷媒が環境中に漏れ出すことはないのでは?
A.残念ながら漏れます。一体成型で多重構造の原発からでさえ放射能は漏れちゃいますからねぇ・・。それに比べればガンガン漏れます。とりわけ、船舶の冷凍設備のリークは、静的に設置されている地上の冷凍機より必然的に高くなっています。それがリーファーコンテナの高い再補充量につながっているのです。静かにゆっくり往復するだけの貨物船に比べ、長期航海で荒っぽい操船をする漁船ではさらにリークが増えてしまうため、あらかじめ漏出を見込んで冷媒充填量が極端に多くなり、それが100トンクラスで1500kgといった事業用冷凍機と比べても非常に大きな数字となって表れるわけです。要は、冷凍機はすべて多少冷媒が漏れても中のものが腐らないように設計されているということです。そして、船舶用冷凍設備は、ある程度の航海を経る度に冷媒の補充をしているわけです。
詳細は以下の拙記事中にある朝日報道等、記事中のリンクをお読みください。
「調査捕鯨による温室効果ガス排出量はやっぱり最低でも年間4万トン(C02換算)以上だった!」http://kkneko.sblo.jp/article/29682226.html
Q.4万トンのCO2から逆算したら、燃料重量は1,362トンになりました。これは調査捕鯨船団の燃料として妥当な量でしょうか?
A.わざわざ逆算による検算をしてくれたようですが、燃料分のC02排出量は、水産大国氏の指摘のとおり価格差がさらに広がったので約3万トンということでよいでしょう。1000万リットルを比重で割ったほうが簡単だったと思いますが・・。燃料補給船を含む計2万トンの船団の2度の長期航海ですから、非常に妥当な数字だと思います。ちなみに鯨肉積載量は合わせて5千トンです。
ちなみに、温室効果ガス排出量は燃料の数字さえわかれば済むので、主機と補助機関、ボイラーの比がどれだけだろうと無関係です。どのみちすべて鯨肉生産活動に伴う排出ですから・・。
もう一点、JANJAN記事中で「これだけの排出要因がある」とHFCの漏出についても指摘していましたが、昨年の記事は燃料からのCO2排出のみの試算だったというだけの話です。今回はHFCの試算をしました。前回両方の数字を算出できていれば、記事タイトルが「5万トン以上だった!!」になっていただけの話。
続いて、粘着2号君が残した最後っ屁(消されちゃったけど・・)
Q.調査捕鯨と商業捕鯨とでは、商業捕鯨のほうが温室効果ガス排出量が低いのではないでしょうか?
A.1点目、目視調査はRMP/RMS下では必須のため、鯨肉生産活動の一部です。海賊捕鯨なら低くなりますけど・・。
2点目、ケースバイケースですが、ランダム航行より歩留まりの高い大きな個体を探して追い回すほうが追走距離が伸びて燃料消費量が増えるかもしれません。調査捕鯨では未成熟のクジラが多いため、キャッチャーの曳航時や母船の復路時は、商業捕鯨の方が重量が増えて燃費が悪化します。結論からいえば、たいして変わらんでしょう。
3点目、遠洋捕鯨から沿岸捕鯨に切り替えれば、文句なしで下がります。地球温暖化対策の議論のうえでは、それでオシマイです。
4点目、そもそも再開されても参入したがる企業がどこもなく、水産庁が調査捕鯨死守を至上命題にしているのが現状ですから、仮定に意味がありません。ただ、日本政府は「環境負荷を下げるために調査捕鯨から商業捕鯨に切り替えさせてくれ!」なんて自滅発言は200%絶対しません。断言!(児玉清風に)
もう一人の“重要人物”の方のコメントについてはまた次回。
