2009年05月22日

呆れ果てた天下り天国農水省/あのウナギ偽装の神港魚類も捕鯨擁護運動とグルだった!!/捕鯨は生物多様性損失

◇クジラ関連ニュースクリッピング

■捕鯨問題で「日本はもっと譲歩すべき」、来月退任のホガースIWC議長 (5/21,AFP)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2604547/4173716

「米国は(日本の提案を)妥当な提案だとはまったく思わない。日本が(これ以上の)議論を望んでいないのであれば、問題解決は不可能だと思う」(引用)

 以上、日本の最も強力な味方だったはずの米国ホガース議長の談話。
 お疲れ様でした。妥協案には確かに問題も多く、批判を浴びた議長でしたが、筆者は評価しています。日本がここまで恩知らずな国になってしまったことが、日本人の1人としてホトホト情けない・・・
 援助(カネ)に振り回された票売り同盟国、真の友好国のはずの米・豪・欧とその市民、そして納税者たる国民に大迷惑をかけ、日本の外交史上に残る汚点となるであろうハードランディングに至った場合、責任はすべて日本の捕鯨業界及び水産ODA関連業界関係者にあります。とりわけ捕鯨議連と天下り官僚に。


 

◇呆れ果てた天下り天国・農水省

■天下り指定ポスト、104から422に 再調査で急増 (5/20,朝日)
http://www.asahi.com/politics/update/0519/TKY200905190405.html

 再調査によると、特に公共事業と関係の深い国土交通省や農林水産省のポスト数が大幅に増えた。国交省は10法人、10ポストから123法人、155ポストに、農水省は4法人、4ポストから107法人、125ポストになった。今回、調査対象に常務理事を加えたが、前回と同じ会長、理事長、専務理事に限っても、ポストは104から312と3倍になった。
 農水省によると、3月時点では調査期間が短く、十分把握しきれず、今回、所管法人をすべて調べたところ、数字が増えたという。
(以上引用、強調筆者)

 少なくともこういう部分では、民主党はしっかりお仕事をしてくれていますね。
 農水省はポスト数・法人数で国交省に迫る2位ですが、隠蔽率は96%超。国交省すら及びません。
 農水省の国民に対するおよそ言い訳にならない言い訳、皆さんお読みになりましたか? 彼らが持ち出してくる数字やらデータやらは、全部あらかじめ96%くらいサバ読んでいるものと考えておいた方がよさそうですね・・・


 

◇あのウナギ偽装の神港魚類(旧マルハ子会社)も捕鯨擁護運動とつるんでいた!!

■(祝)特集・日新丸船団の帰港と一般公開 (『水産世界』,2005/5)

 農林経済研究所という出版社が2006年まで発行していた漁業系の雑誌『水産世界』に、面白い記事が載っていました(Sさん、いつも情報提供ありがとうございますm(_ _)m。
 記事の中身のほうは、南極調査捕鯨から帰港した日新丸船団を迎える横浜での一般公開フェスティバルの模様(自民党捕鯨議連会長代行浜田靖一氏、公明党上田勇氏、中田宏横浜市長らの演説も)や、先日経営合理化でついに閉店してしまった共同船舶のアンテナショップ「勇新」の紹介(「今や浅草の名物店」という小見出しが哀愁を誘います・・)、森下水産庁参事官でさえ一部のホットスポットに関する曖昧な推測にすぎないことを認めている鯨研流食害論の宣伝といったお決まりの内容で、これといって目を引くものではありません。
 じゃあ、何が面白かったかというと、この特集記事のスポンサー広告。P30〜P32までは、調査捕鯨の直接の利害関係者で一蓮托生の間柄にある日本鯨類研究所と共同船舶・日本捕鯨協会(住所同じ)による半ページ2段ぶち抜き広告が並んでいます。そして、トップのP27には、11のスポンサーが。水産卸問屋の組合、地方政治家や関連業界による「鯨友会」や「守る会」、昨年から300トンの鯨肉在庫を倉庫に常駐させているとみられるデルマール(旧日東捕鯨)、さらには沿岸調査捕鯨拠点の釧路市まで。市民の税金がこんなところで使われていますよ、釧路市民の皆さん。
 で、特集最後の42ページ目、万国旗を掲げた横浜港の日新丸の写真の下に、どっかで見覚えのある名前が・・・。○印に"は"のおなじみのロゴの下に書かれていた社名は、神港魚類株式会社
 皆さん、ちゃんと覚えていらっしゃいますか? 忘れちゃいませんよねぇ、忘れたら、また二の舞が繰り返されるだけですもんねぇ。。
 神港魚類の件のウナギ偽装事件については、先月神戸地裁で関わった担当課長らに執行猶予付有罪判決が、神港魚類に対しても罰金500万円が言い渡され、それに先立ち社長が辞任しています。
 親会社の現マルハニチロホールディングスは、誰もが知ってのとおり日本水産、極洋と並ぶ旧大手捕鯨御三家。商売に響くからと、「鯨肉は扱わない、株も手放す、この先参入もしない」と表明したものの、歴代の企業トップが天下り官僚、関連業界団体役員を渡り歩いたり併任したりといったことを平気でやってきて、未だに深いリレーションがあることは否定のしようがありません。
 神港魚類がわざわざこんなところに名前を出しているということは、少なくとも当時卸売会社として鯨肉を扱っていたということでしょう。そうでなければ、捕鯨関連業界団体の関係者とよっぽど親密な人脈を形成していたんでしょうね。
 さて……これは一体どう解釈したらいいのでしょうか??
 上掲『水産世界』の記事では、「勇新」の店長さんが「若者は鯨食文化を知らない」と嘆いています。その紹介記事に金を出していたスポンサーの1社だった神港魚類は、食文化を知らなかったのでしょうか? 熱心に広報活動をしていたはずの彼らは、なぜ“身内”に口酸っぱく教えることをしなかったのでしょう?
 それとも、神港魚類は伝統食文化について深く理解したうえであんなマネをしたのでしょうか? だとしたら、日本の食文化を踏みにじる行為という点において、反捕鯨国や国際NGOなどよりはるかに悪質なのではありませんか??
 店長さん、あなたは「神港魚類の食品偽装の実態」を知っていたんですか? 知らなかった? 雑誌であなたの店を紹介してくれたスポンサーだったのに?? そっちのほうがよっぽど嘆かわしいことなんじゃないの???
 同じく公明党の上田勇財務副大臣(当時)は、「伝統的な食文化を大切に」と横浜でスピーチしています。結構なお言葉ですな。
 しかし、神港魚類の耳には、なぜか届いていなかったようです。
 それとも、水産業界・食品流通業界にとって、食品偽装という長年の慣行こそは何より重要な伝統的食文化に他ならず、彼らはあなたの言葉に忠実に従っただけだったのでしょうか??
 上田議員、あなたにも店長さんと同じ質問をします。店長さんの方は店も潰れちゃったしどうでもいいけど、あなたは国会議員として、有権者に対して答えるべきなのではないですか?
 日本人にとって本当に大切なのは、消費者に対する重大な裏切りである偽装が罷り通るようになってしまった根本の原因──すなわち日本人が自ら失ってしまった伝統的ないのちと食のあり方をもう一度見つめ直すことではないでしょうか。沿岸の海の豊かさを根こそぎにし、日本の自然とは縁もゆかりもない南極のクロミンククジラに置き換えて体裁を整えようとすることで、食のアイデンティティが取り戻せるはずもありません。
 捕鯨食文化の宣伝にカネを払っていた神港魚類の食品偽装こそは、その紛れもない証拠に他ならないのです。
 なぜ、よりによって伝統食文化を声高に叫んでいた関係者の中から悪質な偽装を行う企業が出たのか? なぜあろうことにも食文化尊重を掲げる業界が、食文化を踏みにじる行為を防げなかったのか?
 捕鯨関係者は、この一連の不祥事を引き起こした元捕鯨会社の子会社が鯨肉食文化擁護運動と密接に関わっていたことについて、日本国民と国際社会に対して説明する義務があります。
 同じページの広告主には、先日のODA記事で取り上げた天下り団体・海外漁業協力財団(OFCF)の名も。これも、水産ODA利権と捕鯨利権とが一体不可分のものであることを示す証といえるでしょう。

参考リンク:
■ODAで買うクジラ票・非捕鯨国をご接待 (JANJANニュース)
http://janjan.voicejapan.org/government/0905/0905140329/1.php
■ODAで買うクジラ票(下)疑惑まみれ水産ODA (JANJANニュース)
http://janjan.voicejapan.org/government/0905/0905140329/1.php
■神港魚類社長退任へ (4/25,産経)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090424-00000631-san-soci (リンク切れ)
■ウナギ産地偽装:魚秀社長ら有罪 「組織的で悪質」−−神戸地裁判決】(4/28,毎日)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090428ddm012040154000c.html (リンク切れ)
http://news.fresheye.com/clip/6027709/news/ (リンク切れ)
■またまたまた偽装・今度は元捕鯨会社水産大手の子会社 (拙ブログ過去記事)
http://kkneko.sblo.jp/article/16385692.html
■2つの顔を持つ農水省?? (〃)
http://kkneko.sblo.jp/article/16436041.html
■まだまだ続くウナギとクジラ (〃)
http://kkneko.sblo.jp/article/16608011.html
■食品偽装はこの国の食文化 (〃)
http://kkneko.sblo.jp/article/24300608.html


 

◇捕鯨は生物の多様性の重大な損失につながる!!

 前回の「捕鯨は生態系破壊!!」、もう一つの重要なキーワードを落としてましたね。そう、“種の多様性”
 これは生態系の安定性を保証するために不可欠の要素。もちろん、地球環境問題、野生動物の保護に深い関心のある皆さんには、改めて説明するまでもないでしょう。
 鯨骨生物群集の存在は、クジラたちが地球上の“種(及び自然)の多様性”にきわめて大きな貢献を果たしている証拠といえます。
 それはまた、地球温暖化など人為的な海洋環境破壊の影響と合わせ、捕鯨の是非を個体数という単一の指標だけで判断してはならないという根拠でもあります。
 鯨研流の致死的資源学は、種の多様性に関する議論をまったく無視しています。海という、数え知れない多様な生き物たちが絶妙なバランスをとりつつ、ニンゲンという亜熱帯の草原出身のサルが海に進出するはるか以前から動的平衡を保ってきた壮大な自然を、「ニンゲンが利用し、コントロールしなければナラナイ、ただ資源を生産するだけの単調な機械とみなす時代遅れの考え方に、彼らはしがみついているのです。

参考リンク:
■調査捕鯨で絶対わからない種間関係の生物学的重要性 (拙ブログ過去記事)
http://kkneko.sblo.jp/article/16989845.html

posted by カメクジラネコ at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会科学系
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