2009年03月15日

IWC中間会合関連報道クリッピング

◇クジラ関連ニュースクリッピング

(以上背景着色部分は引用)

■IWC中間会合2日目関連報道 (3/11,時事/産経)
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090311/erp0903111331007-n1.htm (リンク切れ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090311-00000027-jij-int (リンク切れ)

 昨年の年次総会で好評だったのか、IWCは中間会合でもオブザーバーにサービスするようになったようです。ただ一つ主張を紹介している当の漁業団体名を産経も時事も書いてませんが、書くとさすがに6つのNGO全部書かなきゃならなくなるから?

日本も含め両派からの発言はほとんどなく、予定(7時間)を大きく下回る2時間ほどで討議を終了。関係者の1人は「IWC妥協案を軸に(中間会合で)協議が大きく進展することを期待していたが、2日間の内容を聞く限り、合意に向けた動きは見られず、失望した」と語った。(時事)

 筆者も同意見・・・

■IWC中間会合終了関連報道 (3/12,NHK/時事/朝日/東京)
http://www.nhk.or.jp/news/k10014702121000.html (リンク切れ)
http://www.asahi.com/international/update/0312/TKY200903120041.html (リンク切れ)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009031202000104.html (リンク切れ)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009031200017 (リンク切れ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090312-00000005-jij-int (リンク切れ)

 朝日は「オバマ政権になった米国が厳しい姿勢に転じた」と伝えています。GPの言ったとおりでしたね。
 東京新聞は、日本の調査捕鯨を非難し全廃を要求したのがオーストラリア、ブラジル、ニュージーランド、英国、米国の5カ国だったと伝えています。
 時事(上の記事)は水産庁と太地町関係者のコメントしか伝えず。

この案には、日本の沿岸捕鯨を限定的に認める一方、南極海での調査捕鯨は5年間でゼロにすることなどが盛り込まれており、多くの国から議論のたたき台として支持する意見が出たということです。(NHK)

 上記はNHKの報道。こうした動きが他の報道では伝えられなかったのですが、筆者も少し希望が持てるようになりました。日本とオーストラリアなどの強硬派との双方を歩み寄らせるため、米国と中間派の働きに期待したいものです。
 今回は日本が要求している捕獲数などについて憶測が乱れ飛んだり、何がどうなってるのか外野はさっぱり見えなかったのが正直なところ。とりあえず、総会前の5/18までに出されることになっている修正案の行方に注目しておきましょう。


関連リンク:
■IWC中間会合に際してグリーンピース・ジャパンの声明 (3/10,GPJ)
http://www.greenpeace.or.jp/press/releases/pr20090310oc_html


 続いて社説のチェックにいきましょう。

■沿岸捕鯨再開案 対立超えて歩み寄りを (3/13,中国新聞)
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200903130102.html
■IWC物別れ 妥協案で議論を尽くせ (中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2009031302000043.html (リンク切れ)
■沿岸捕鯨再開 捕獲調査と両立する案を (西日本新聞)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/82902 (リンク切れ)

 中国新聞は無難にまとめた作文。
 中日は、タイトルの割に中身はかなーりとんちんかん。

また調査捕鯨は未解明な鯨類の生態などを調べる重要な手段である。最近、豪タスマニア島沖の島でクジラやイルカが浜辺に打ち上げられたとの報道が相次いでいる。反捕鯨国自らが調査することを勧めたい。

 日本の調査捕鯨は生態の未解明な鯨類の調査(クロミンククジラの冬季の生態や社会行動などの研究を含む)を後回しにしているんですがね。オーストラリアの科学者がストランディングの調査をしていないとでも思っているんでしょうか? 
 一方、西日本新聞は地方新聞の中で産経級の捕鯨ヨイショメディア。関係者にレクチャーしてもらった内容を社説にしている感じですね。もっとも、景気悪化も手伝ってか、同紙は捕鯨ヨイショ自治体下関での発行をやめたようですが。


 退屈な社説よりおもしろかったのが、以下の毎日の記者コラム。

■どうして捕りたいのか (3/19,毎日)
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20090315k0000m070088000c.html (リンク切れ)

 ローマでの中間会合の取材をされた現地支局の方が、率直な感想を述べておられます。最近、読売と入れ替わるように捕鯨ヨイショ度がやや上がった感のある毎日ですが、記者の方には常識的な方もたくさんいらっしゃるでしょう。日本への不信が何に基づくものなのか、捕鯨推進派の主張や大本営発表に沿った報道と、実際の海外の人々の反応とが食い違っていることにも、読まれた方は気づかれるでしょう。

代表団は今回、邦人向けの会見しか開かなかった。「(反捕鯨宣伝に)うまくやられている」と嘆くのに、外国メディアには訴えなかった。NGOの会見傍聴も断っていた。


 「コソコソしてばかりで信用できない」と言われているのに、なんで「ますますコソコソする」真似をするんですかね? 筆者も記者さんとまったく同じ感想を持ちました。議長・米国と裏取引をすることしか念頭にないんじゃないか、と思われてもこれでは仕方がないのでは?
 中間会合関連は以上。
 

■捕鯨抗議活動への対応検討へ (3/15,NHK)
http://www.nhk.or.jp/news/k10014757831000.html (リンク切れ)

 ネット上の捕鯨シンパの皆さんなどは、このニュースを見てきっとびっくりされたことでしょうが、海賊対処法案の“海賊”の定義は“本物の海賊”を対象にしたもの。物議をかもすことは担当者も当然わかっていたはずですから、慎重な表現に落ち着いたんでしょうけどね。
 NHKでは「過激な行動を除いて」としていますが、人質をとって身代金を要求したり船を破壊しない限り、適用の余地はありません。SSはソマリア沖に出没している銃武装した金目当ての海賊ではないのですから。
 「秋までに対応を検討」とありますが、いま豪州とやりとりをしているSUA条約の規定に沿う以外、対応する方法はないでしょう。もっとも、今年度の補正予算3億円で、国民に説明もないままいつのまにか1基2千万円のLRADを各捕鯨船に装備させてたわけですが(計算が合わないので他にこっそり何かに使ったか別のことに流用したかもしれませんが・・)、来年度もまた別の口実を設けて拠出しようということなのかもしれません。
 6月のIWC年次総会で日本政府が現実的な提案を呑みさえすれば、SSの妨害の理由もなくなるはずです。それでもやめなかったら、筆者はウヨガキ君たちとタッグを組んでSSを徹底的に口撃します・・。そうすれば、この不況のさなか余計な出費を強いられなくて済むはずなんですがね・・
 ところで、ソマリアのほうはガードの“予約が殺到してる状態”で、海事も調整に苦労しているとのこと。掛け声で法律を作ってみたはいいけれど、現実というのはなかなか思惑どおりには運ばないものです。

 

■手応え感じ「ほっ」 公立校一般入試終了 環境問題や石川思う心問う (3/12,富山新聞)
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20090312103.htm

 相変わらずディベートや作文などの素材として捕鯨問題は人気が高く、公立校の入試問題にまでされているようです。レトリックの出来のみ見るというならまだしも(あまり重要なヒューマンスキルだとは思いませんが・・)、捕鯨に反対する意見を書いたら即不合格というような思想・信条で差別する真似はよもやしてないでしょうね(--; まあ、あり得ない話だとは思いますが・・。
 実際のところ、残念ながら日本では、捕鯨問題は建設的なディベートのテーマとしてあまり相応しくありません。情報量にひどい偏りがあり、日本政府のような“権威”が中立な立場にないからです。

 もし、若い学生さんでこうしたテストや授業をきっかけに興味を持たれた方は、必ず水産庁・捕鯨協会などの主張とともに、捕鯨に異を唱える市民団体の主張に「必ず直接」耳を傾けるようにし、ホガース議長案、あるいは谷口氏や読売社説のような“落としどころ”の意見にも目を通していただきたいと思います。

■学校教育とクジラ
http://www.kkneko.com/edu.htm
 

◇鯨肉在庫情報

 今月10日に農水省が公表した今年1月の鯨肉在庫の情報をお伝えします。
 月末在庫は2967トンで3千トンを切りましたが、昨年は2832トンだったため、在庫の減少幅〜消費が鈍ったように見えます。ただ、実は昨年は年度の切り替えに伴う調査対象倉庫の変更の結果として2百トン以上が統計外に消えるという、業界にとっての“ラッキー”がありました。今年は、前年12月の月末在庫と翌1月の前月月末在庫との数字に差はありません。入出庫は入庫量262トン、出庫量391トンと前月比と同程度で、前年比の方は出庫は大差ありませんが、入庫が2.5倍になっています。こちらは昨年の入庫量が異常に低いことによると思われます。詳細はリンクのJanJan記事ご参照。
 都市別在庫では川崎が上位7位から姿を消しています。倉庫中の在庫が消費地長崎へ移動した模様。

■農林水産省統計資料:冷蔵水産物流通量
http://www.maff.go.jp/www/info/bunrui/bun06.html (リンク切れ)
■増える在庫/消える在庫 鯨肉在庫統計のカラクリを読む
http://janjan.voicejapan.org/living/0811/0811140481/1.php

 匿名希望さんより、捕鯨擁護マンガの情報提供をいただきました。ありがとうございますm(_ _)m
 グルメ漫画の二番煎じばっかりやってるようじゃ、世界でも高水準とされる日本のサブカルチャーも先行きは暗いですな(--; たとえ同じジャンルであっても、異なる切り口や結論にあえて挑戦する気概があってもいいでしょうに。地産地消や旬、不殺生など「正しい食文化」を伝えるグルメ漫画も決して出来なくはないはずですが・・。

■捕鯨カルチャーDB
http://www.kkneko.com/culturedb.htm
 
 基本的にIWCや水産庁対応はNPOや科学者の皆さんにお任せして、筆者はウヨガキ君たちとすったもんだしててもいいんですが、せっかく森下参事官が市民向けの対話コーナーを設けられていることもありますし、「アチラの反応を見てみたい」というリクエストもいただいておりますので、筆者も他の皆さんに倣って一市民として質問を投げてみることにしました。エリートキャリア官僚の森下氏のこと、きっと鮮やかに返されることでしょう。お忙しい参事官ですから返答まで多少時間はかかるでしょうが(捕鯨協会もたぶん削除はしないでしょう・・)、とりあえずご返事がアップされるのを待ちたいと思います。
 

posted by カメクジラネコ at 19:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会科学系
この記事へのコメント
水産庁も中間会合の報告を短く出しています。
ただ、シーシェパード非難については会合の本題ではなく、「その他」で扱われた声明発表なのですが、水産庁はシーシェパード非難の決議がなされたかのように書いています。
また、全日本海員組合をNGO扱いで参加させて、声明発表を代理でさせたような印象も持ちます。
この全日本海員組合は、組合員が死亡・行方不明・負傷しているのに、どうしてシーシェパード非難を優先するのか不思議です。労働組合ならば、船員の安全確保を主張して闘うべきです。加えて、ライフジャケット着用の励行のため教育を行うと言っていたのですから。
また何かニュースがあれば私も記事にしておきます。
Posted by marburg_aromatics_chem at 2009年03月15日 22:32
>marburg_aromatics_chemさん
情報ありがとうございます。操業中の事故やSS関連については水産庁はWeb上に報道発表を載せてなかったので、ついチェックし忘れてました(汗
産経のいう漁業団体がどこかと思ったら、海員組合だったんですね。。船員の組合なのに。
確かにおっしゃるとおり、水産庁・共同船舶が事故について音沙汰ないのもさることながら、海員組合の態度はきわめて不可解ですね。SSの妨害を非難するのはわかるのですが、それ以上の高いリスクを負わせている労働環境そのものに何で一言も物申さないんでしょうか?
Posted by ネコ at 2009年03月16日 01:54
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