2009年02月08日

南極海捕鯨戦争勃発

kiriboshi.jpg

 ええ、先カンブリア紀のクラゲさんの化石・・ではありませぬ。切干大根(輪切り&千切りバージョン)であります。
 大根は直売所の農家のもの。量は少ないですが、見事な出来栄えに仕上がりました。扇風機で乾かした輸入の市販品とは風味も香りも歯ごたえも段違い。
 日本捕鯨協会(教会)と国際PRの布教活動によって、不殺生、地産地消という命と自然への負荷を減らすいちばん大切な食文化の根本をズタズタに破壊されてしまった日本に暮らす者としては、少しでも食のアイデンティティの復興に尽くさないわけにはいきません。
 諸兄も、南極の自然を貪る偽文化の象徴であるクロミンククジラのベーコンなぞをくちゃくちゃやるのをやめ、自家製切干大根をおやつにして、自然の恵みに感謝しつつ滋味を味わってはいかがですか?

 

 IWC米議長案やSS妨害関連報道が流れたせいか、ここのところ当ブログにも1日700件を越えるアクセスが来ております。昨年のGPJ職員逮捕事件やサンチアゴ総会時に次ぐ集中。まあ、ネトウヨ君たちのアクセスが過半数を占めそうですが・・。中には英語圏からおいでになって、Googleの翻訳を試みられた方も。が・・ご存知のとおり、自動翻訳ソフト、特に日英はほとんどギャグ生成ソフト。。筆者の文章は回りくどいので、英訳するとかなりボロボロに(--;
 HPの英訳も検討中ですが、懐と時間の都合でなかなか実現せず。捕鯨ヨイショサイトの中には、ボランティアの翻訳者がいるところもあるので、うらやましい限りですよ・・・


 

◇南極海捕鯨戦争勃発

■南極海で「シー・シェパード」が再び日本の調査捕鯨船団を妨害 上空にヘリも飛来 (2/6,FNN)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00148882.html (リンク切れ)

 サンケイグループのFNN。「ヘリが飛来」って、見出しにするようなことなんですか? 当たり前ですが、音響兵器どころかカメラしか積んでませんよ。捕鯨船からの謎の船員転落事故に際して、SS側は捜索のためのヘリの使用を申し出ましたが、鯨研はいったん蹴ってから「SSがヘリを出してくれない」などととんちんかんなことを言ったんですがね・・
 ちなみに、乱獲時代の捕鯨会社も、クジラの群れを見つける武器≠ニして、南極海上でヘリを飛ばしたことがあります。

■シーシェパードが日本の捕鯨船との攻防写真を公表 (2/6,産経)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090206/amr0902061008010-n1.htm (リンク切れ)

それはそのまま、シー・シェパードの妨害活動の証拠写真でもある。(引用)
 はあ、そうですか。SSが発表している声明やビデオ映像は他にもたくさんあるんですが、なぜそっちを報道しないんですかね、鯨研のオトモダチ新聞産経さん?

■シー・シェパードに「音のビーム」 捕鯨船が海賊対策の装置を初使用 (2/7,産経)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090207/crm0902071933019-n1.htm (リンク切れ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090207-00000548-san-int (リンク切れ)
■シー・シェパードがまた妨害、捕鯨船団は音響装置使用か】(2/2,AFP)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2567132/3749446

 AFP通信は2日の記事で報じていましたが、今回日本のマスコミとしては初めて、鯨研に理事を送り込んでいるオトモダチ新聞産経がLRAD搭載の事実を報道しました。スクープ……にしちゃ遅すぎませんか?
 LRADの使用について、水産庁が警察庁との事前協議だけでなく、外務省にも詳細に検証させたのかどうか知りませんが、各国政府と世界の市民はどのような“反響”を寄越すでしょうね? 軍事利用される音響ビームを発射/許可した鯨研と水産庁は、その声をしっかりと受け止めるべきでしょう。

■抗議船と調査捕鯨船が衝突、「前例のない攻撃」とシーシェパード (2/6,AFP)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2568662/3759676
■シー・シェパード抗議船に衝突され、捕鯨船が損傷 (2/6,産経/朝日/毎日/朝日/共同/時事/ロイター/NHK/TBS/日テレ/FNN)
http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009020601001003.html
http://www.jiji.com/jc/p?id=20090206134239-7702552
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-36342320090206
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090206/crm0902062002038-n1.htm (リンク切れ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090207-00000025-san-int (リンク切れ)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090207k0000m040122000c.html (リンク切れ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090206-00000156-mai-soci (リンク切れ)
http://www.asahi.com/international/update/0206/TKY200902060323.html (リンク切れ)
http://www3.nhk.or.jp/knews/t10014011631000.html (リンク切れ)

 まず、朝日の記事の中に「船体に損傷が出たのは今回の調査捕鯨では初めて」とありますが、これは間違いです。先月にスティーブ・アーウィンから自分で勝手に逃げた第2勇新丸が、氷海に突っ込んでスクリューを損傷しています。
 ともあれ、この衝突に関しても、鯨研側とSS側で主張が真っ向から食い違っていますね。COLREG条約の観点からは、捕鯨船2隻の針路急変によるS.W.号への針路妨害という見方も確かに成り立つはずですが。
 日本のマスコミは大本営発表に沿った一面的な記事しか伝えないため、flagburnerさんのブログのほうがよほど客観的な情報収集には役立ちます。

■Operation Musashi 6|flagburner's blog(仮)
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/f33769610a95f74c0a0c1b2bd3322760

 さて、シーシェパードの攻撃が激化したと日本のマスコミ各紙が伝えていますが、これは明らかに日本側が自ら招いたものです。
 これまで過去の漁期においては、SSやGPなどの監視船に対し、調査船団側は「逃走」するか、せいぜい頑迷に針路を変えずに「わざと衝突させる」といった行動をとってきました。それが今年は、積極的にSSのスティーブ・アーウィン号に対して船を突進させる」など、これまでとは打って変わった過激な行動に出ています。
 今年は国民の税金から3億円もの費用を捻出させたうえで、イラク駐留米軍など軍用に用いられる音響兵器を搭載しました。愚かな軍拡競争の先鞭をつけたわけです。来年になれば、SS側の行動は間違いなく一段と激化するでしょう。
 南極の海は、SSのものではありませんが、日本のものでもありません。
 共同や産経は「さらに重大な事態が起きる危険性が強まっている」と鯨研/水産庁のコメントを載せてていますが、最も危険にさらされるのは、LRAD照射でバランスを崩し、海中に転落する危険性がきわめて高いSSのゴムボートのクルーです。さしものワトソン船長も肌で危険を感じているようですね。

「日本が行っているのは、シーシェパードから身を守る行為だ」(引用)
 これはAFPにある、豪州AAPの問合せに対する鯨研のコメント。みなさん、最近どこかの国がこれとまったく同じコメントをしたこと、覚えてらっしゃいますよね。そう、イスラエル。こんなコメントが流されれば、世界中の市民が、音響兵器をヒトに向かって平然と発射する日本の調査船団を、ガザで虐殺を働いたイスラエル軍と同一視することは、疑いの余地がでしょう。

■犯罪だ!農相もシー・シェパードに激怒! (2/6,スポニチ)
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20090206120.html (リンク切れ)
■シー・シェパード:関係国に厳重抗議へ 石破農相方針 (2/7,毎日/時事/NHK/FNN)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090207k0000m010123000c.html
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00148938.html
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco&k=2009020600828

石破農相は「(オランダなどは)なぜ取り締まらないのか。当該国の法律にのっとり厳正に対応するよう強く申し入れなければならない」と話した。(スポニチ)
 石破殿。なぜ取り締まらないのか、考えたことあるんですか? 日本の調査捕鯨には多くの国際条約に抵触する疑いがあり、そもそもICRWの抜け道を利用したものです。鯨肉横領・横流し疑惑をもみ消す真似をした国のために、真剣に取り締まると思ってるんですか? 先に東京地検の捜査のやり直しをお願いしたいんですがね。文句を言う前に。
 それと、軍用兵器を使用して人命に関わる事故が起きた場合、世界中から厳重な抗議を受ける羽目になるのは日本だということ、わかってるんでしょうね?

■外務政務官、調査捕鯨妨害で駐日オランダ大使に抗議 (2/6,日経/毎日/共同/時事/TBS)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090207AT3S0601T06022009.html (リンク切れ)
http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009020601000695.html
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009020600893
http://www3.nhk.or.jp/knews/t10014029161000.html (リンク切れ)

 外務省殿。以下同文です・・

 さて、ここで当の鯨研のプレスリリースをチェックしてみましょう。(着色部分引用)

■シーシェパードが日本の調査船を襲撃 (2/2)
http://www.icrwhale.org/090202ReleaseJp.htm
■シーシェパードが繰返し日本の調査船を襲撃 (2/5)
http://www.icrwhale.org/090205ReleaseJp.htm
■調査船団は鯨の捕獲調査を再開した:シーシェパードの襲撃も再開(速報) (2/6)
http://www.icrwhale.org/090206ReleaseJp.htm
■シーシェパード妨害船が調査船に体当たり:危険な妨害活動がエスカレート(速報) (〃)
http://www.icrwhale.org/090206ReleaseJp2.htm

 なんともとんぬけたことが書いてあります。2/6に「捕獲調査を再開した」と書いてあります。2/2のリリースにあるとおり、捕獲作業は転落した船員捜索活動をいつのまにか終えて始めていましたから、これは妨害に対する一時中断からの再開のことを言っているんでしょう。捜索活動の経緯と終了、その後の再開について、鯨研は未だにしらばっくれています。あまりに卑怯ですね。

とりわけ小型ボート上の活動家らの安全を最大限確保するために、放水等で活動家らの無謀な操船・調査船への接近を思いとどまらせるように努力した。(引用)

 これは5日のコメント。上述したように、調査船団はこれまで、遁走したりぶつかったりと、場当たり的な一貫性のない行動を繰り返してきました彼らが活動家の安全などまったく考慮していないことは明らかです。ライフジャケットを着用しないまま夜間に船外に出すなど、自船の船員に対してもですが・・。繰り返しますが、ゴムボートの船員に対するLRAD照射ほど、危険な行為はありません。よくもまあぬけぬけと、「活動家らの安全を最大限確保」などとしらじらしい嘘がつけたものですな。
 「無謀な操船・接近」といいますが、南極海・公海は、決してあなた方に優先権が与えられる場所ではありません。適正な航行をする船舶に対して、COLREG条約に則り活動を中断して回避行動をとるのは、あなた方の義務です。まあ使えるシチュエーションは限られますが・・。
 「海上航行秩序を破壊」しているのはあなた方も同じですよ。
 最後に、ICRWの想定外の調査捕鯨を正当化するいつもの謳い文句を載せていますが、記述が先鋭化してきてますね。「条約目的の実現」ってなんですか?? 相変わらず日本語になってないですね(--; ICRW8条は許可証発行を各国に認めるとあるだけで(数百頭規模の調査捕鯨は制定時完全に想定外のものでしたが)、調査捕鯨が「条約の目的」だなんて一言も書いてませんよ・・・ 



◇結局はペットフード扱い・・・・

■ノルウェーの鯨肉がペットフード工場で差し押さえられた (2/7,フリーランス英独翻訳者を目指す化学系元ポスドクのメモ)
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/60087449.html

 ナガスの尾の身を頬張りたいヒトは熟読必須!

 
posted by カメクジラネコ at 03:33| Comment(6) | TrackBack(1) | 社会科学系
この記事へのコメント
まずは。SSのさらなる過激化を招く可能性を考えると、LARD使用には賛成できません。
さて。
調査捕鯨とイスラエルと同じように考えるのは、私には間違いに思えます。
また、SSに対する各国政府の対応にも疑問を感ずるので、今回の日本側の抗議も、ある程度、当然に思えます。
日本の調査に対する抜け穴云々という方々もいるでしょうし、それはそれで議論すればよいでしょう。しかし、少なくともIWC会議の中では、すべての加盟国がSSに対して異議を唱えているわけです。加盟各国がSSに対して毅然たる態度を取らないのは、それこそ、ネコさんが、日本の調査を抜け穴利用と断ずる意味で、各国の不作為ではないでしょうか。
まあ、その件はおいても。
とにかく、イスラエルと調査捕鯨を一緒にする議論は乱暴ではないでしょうか。イスラエルを取り巻く状況について、どのような観点をお持ちなのか存じませんが。
いずれにせよ、賛成反対と関係なく、SSの方法は間違いではないでしょうか。

失礼いたしました。
Posted by 赤坂 at 2009年02月08日 11:56
イスラエルの残虐さと調査捕鯨は別じゃありませんか?調査捕鯨の動機は利権ですけど、イスラエルのそれは宗教ですし。
Posted by Zちゃんねら at 2009年02月08日 16:10
記事紹介ありがとうございます〜。

>石破農相は「(オランダなどは)なぜ取り締まらないのか。当該国の法律にのっとり厳正に対応するよう強く申し入れなければならない」と話した。

実は、石破氏のコメントと似たような発言で、SSは豪政府の日本政府への対応(調査捕鯨について訴追しないとか)を非難してるんですよね。
その意味では、日本政府がSSと同じ(あるいはそれ以上の)間違いを犯してる気がしてなりません・・・。

>結局はペットフード扱い・・・・
ノルウェーの食事情について全然知らないのですが、やはりどこかの国よろしく在庫となった鯨肉をなんとか処理するための策なんでしょうね。
なんか、人間の尻拭い(失礼)を他の動物にやらせてる感も否めません・・・。
Posted by flagburner at 2009年02月08日 20:24
>元グリーンピース
嘘つきめ。

>赤坂さん、Zちゃんねらさん
コメントありがとうございます。
これまで解説してきたとおり、窃盗事犯や威力業務妨害、横領、横流し疑惑に関する日本の警察当局の対応は甚だ不公平・不公正なものでありますが、「どっちもどっち」というのがフェアな見方になるでしょうね。で、日本国内では、自分たちの国の政治的不作為について、マスコミも国民も認識があまりにも低すぎるという大変困った問題があるわけです。私は個人的に、他人のことより自らの襟を正すのが日本人の伝統だと思っておるので、SSの妨害より調査捕鯨のほうがよっぽどけしからんと言ってるわけです。
ついでにいえば、調査捕鯨という法律や国際条約に抵触する行為がなくなれば、SSの違法行為も当然なくなりますから、各国も調査捕鯨の廃止に専念したほうが無駄が省けていいと思ってるんじゃないでしょかね・・。
イスラエル軍のガザ侵攻の残虐性がはるかに高いのはもちろんおっしゃるとおりです。調査捕鯨でも人命が失われ、この先失われるリスクを大幅に増やすことをやっているわけですが・・。
ともあれ、ここで問題にしているのは構図。言ってることがまったく同じなのは事実ですし。
イスラエルは宗教じゃなくて、宗教の名を借りた政治というのが実際のところ。で、調査捕鯨は確かに利権でしょうが、水産庁の天下り役人を除くと、実質利権(業界の金銭的利益)より象徴利権の性格が強いですね、いまでは。そういう意味で、もはや捕鯨食文化教といっていいかもしれません。これも結局宗教の名を借りた政治(背景にあるのはアングロサクソン・コンプレックス)だろうと思いますが・・

>flagburnerさん
こちらこそいつもお世話になってます。
SS、ICJに提訴しろってやつですね。そしたら実力行使はやめるとも言ってますから、やっぱり日本のほうが「それ以上」な気がします。。
ノルウェーも、なぜか捕鯨にだけは異常な執着を示して、結局国内の需給バランスを無視しちゃってるんですよね。
Posted by ネコ at 2009年02月09日 01:05
鯨にこだわる事が国際社会でどれ程マイナスか今一度考える必要が有りますね。
お互いに感情を抑えて理知的に話し合う場がどこかで作れないものでしょうか?
いたずらに攻撃しあうのでは問題は解決できません。日本の船員さんはもちろん、
シーシェパードの皆さんにも怪我をしてほしくありません。
いつか、平和な解決が為される事を祈念しています。
Posted by 山田一郎 at 2009年02月09日 16:45
>山田一郎さん
まったくもっておっしゃるとおりです。
本当は今年の年次会合に向けた今の作業部会が、「理知的に話し合う場」になってなければダメなんでしょうが・・
>平和な解決が為される事を祈念しています
この一言に尽きますね。できれば早めに・・
Posted by ネコ at 2009年02月10日 03:16
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Excerpt: 頼んでないのにネタ満載状態になってる今シーズンの「調査捕鯨」。 今日も今日とて、Sea Shepherd と「調査捕鯨」団が今シーズン6度目の対決を迎えたのだが・・・。
Weblog: flagburner's blog(仮)
Tracked: 2009-02-08 20:20