2009年01月23日

第三の道/実態に見合わない国際捕鯨取締条約は改正すべき

◇クジラ関連報道ピックアップ

■豪政府などが提訴すれば、日本の調査捕鯨への抗議停止=米環境団体 (1/21,Reuters)
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-36000120090121
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090121-00000001-reu-int (リンク切れ)
■捕鯨戦争勃発!?
http://www.kkneko.com/war.htm

 国際司法裁判所への提訴は、実効性の観点からも、果たして手法として適切かどうか疑問な面もあります。ともあれ、今年のIWC総会の結果次第では、選択肢の一つとして現実味を帯びてくるでしょうね。SSの声明とは無関係に。
 SS代表のポール・ワトソン殿、「はるかに攻撃的手法」をとることには賛成しかねます。
 マジで撃沈されますよ!? 「撃沈しろ!」と言っているのは現職の大臣ですよ!? 海賊対策を検討している自民党のメンバーは、インド海軍が人質ごと撃沈したケースを「ぜひお手本にしたい!」絶賛しているのですよ!? ヒトの命なんてなんとも思っちゃいないヒトたちですよ!? ほんっっとに殺されちゃいますよ!?
 その結果として、捕鯨ニッポンが窮地に追いやられることになったとしても、そんな犠牲を払うアプローチが賢明だとは思いません。クジラよりヒトの命のほうが大事です。

■調査捕鯨妨害へ再び出港 シー・シェパードの船 (1/22,産経)
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/090122/asi0901221215002-n1.htm (リンク切れ)

 こちらは共同配信ですが、報じたのは鯨研のオトモダチ産経のみの模様。。何度も言ってるけど、第2勇新丸のトラブルをなんで流さないの? 

■森下丈二 水産庁参事官 会見・映像 (1/20,JanJan)
http://www.tv.janjan.jp/0901/0901200793/1.php (リンク切れ)
■捕鯨担当の森下参事官が日本外国特派員協会の会見に呼ばれた|ドイツ語好きの化学者のメモ
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/59847913.html


 marburg_aromatics_chemさんの記事もご参照。
 

■座間味沖にマッコウクジラ15頭 (1/21,琉球新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090121-00000007-ryu-oki (リンク切れ)

 日本の自然のかけがえのない一部であるクジラたちにとって、冬は低緯度の暖かい海で繁殖を営むシーズン。ヒトもそれをそっと観察して楽しみ、お互いに平和な一時を過ごせるはずの季節でした。一般市民の目の届かない地球の裏側まで大量のCO2を撒き散らしながら押しかけて、野生動物たちの平和をかき乱す季節ではないはず。

 

■セミクジラ:定置網に 体長10メートル以上、くじらの博物館も「初めて」 (1/22,毎日和歌山版)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090122-00000191-mailo-l30 (リンク切れ)

 逃げたということでホッとしました・・


 

◇第三の道

■メディアが伝えぬ日本捕鯨の内幕 税を投じて友人なくす (WEDGE2月号)
http://www.wedge.co.jp/d_1.html (リンク切れ)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/721

 発売されて間もないので、詳細はぜひご一読いただきたいと思いますが、結論は「調査捕鯨を廃止し、沿岸零細捕鯨を保護することが国益のバランスにかなう」というもの。
 正直筆者の立場からすると、沿岸捕鯨や調査捕鯨の抱える問題点を全部スルーしてしまい、日本の主張を正論としているなど、納得しかねる部分も多々あるのですが・・。それでも、論者の谷口氏の論旨展開は見事であり、癪ながら大変説得力のある内容です。
 とくに、海外のメディアや研究者が「なぜここまで執着するのか?」と首を傾げてきたところの、捕鯨政策が硬直化に至った過程を要約した同誌19ページのくだりは秀逸。外務省出身だけに、国益を最重要視し大所高所から判断したうえでの結論といえ、不合理な破綻を回避するための最も現実的なソフトランディングの選択肢として注目に値します。賛成派反対派問わず、捕鯨問題に興味のある方は必読
 現在の捕鯨をめぐる状況は、イスラエルと国際社会との関係に通じるものがあります。「ICRW(国際捕鯨取締条約)で認められている」として南極での調査捕鯨を強行し続ける捕鯨ニッポンは、白燐弾を「合法だ」といって街中で炸裂させ、多数の死傷者を出すイスラエルのようなもの。そして、国連も国際社会も、停戦決議や抗議デモだけでイスラエルの侵攻を食い止められないのと同じく、反捕鯨国及び環境NPOと野生動物の保護を求める市民(日本国内を含む)は、抜け穴だと非難することしかできません。
 監視を拒む点もそっくり。攻撃を支持するイスラエル国民が9割といわれるのに比べれば、日本の国内で捕鯨反対を求める声はずっと多いはずで、まだしもバランスがとれているでしょうが・・。
 しかし、お互いの譲歩なくして中東和平が実現し得ないのと同様、日本が一切の妥協を認めない現行の捕鯨政策に固執し続ければ、とりわけ外交上甚大なデメリットとなって跳ね返り、不必要な混乱に世界を陥れるばかりで、日本国民にとっていいことなど何ひとつありません
 ノーテンキなネトウヨ捕鯨シンパ君たちは、「困るのは米国や豪州だ」と勝手に思い込んでいるようですが、日本側がこれらの国への輸入・輸出にどっぷり依存しているのに対し、中国市場などもある先方はリップサービスだけで、実際には日本を重視などしていません。後で泣きつく羽目になるのは間違いなく日本のほうですよ。日本がまた戦前の状態に戻っちゃ困るという意味で、重視する側面はあるかもしれませんが・・。もし、たかがクジラのために日本がこのまま北朝鮮化の道を辿れば、捕鯨サークルと応援団という一握りの連中のせいで、国民の大多数を含む世界中が大迷惑を被ることになりかねません。
 日本は北朝鮮ではないのですから、実際には中間派が国民の大多数を占めているハズです。とくに知識人層であれば、谷口氏の見解に賛同するバランス感覚の取れた方が、本来であれば圧倒的に多くて不思議はないはずなんですけどね・・。マスコミも、賛成派、反対派と合わせ、こうした中庸の意見をもっと取り上げて然るべきでしょう。
 谷口氏や東北大の石井氏も論じていますが、IWCを脱退すれば、皮肉なことに調査捕鯨の正当な法的根拠がなくなりますサンクチュアリの実効性を上げるために、日本の捕鯨船団を阻止する公私の活動にお墨付きを与えることにもなるでしょうね。
 一方、日本が示唆している新たな国際組織の設立には、多大なW/Lと日本による持ち出し(水産ODAでつなぎとめている途上国しか参加しませんから・・)が必要となり、それこそ莫大な負担を国民に強いることになるでしょう。仮に再開しても参入企業がそもそもありません。最近どんどん金額が増えている、税金による補填もできなくなります。
 谷口氏が指摘するとおり、あまりに非現実的で、そのうえ沿岸捕鯨事業者にはまったくプラスになりません
 もっとも補助金については、名目を科学調査から“産業振興”に切り換え、恥も臆面もなく増額して、ニュー共同船舶にふんだんに与えるつもりでいるのかもしれません。さらに、百億とも二百億とも知れない新母船のべらぼうな建造費まで、国民の血税から払ってやるつもりかもしれません。リースにすれば国民の目を少しはごまかせると思っているんでしょう。そこまでいくと、もはや商業捕鯨というより共産主義的国営事業捕鯨ですね。
 上記の話題で触れましたが、海上保安庁ないし海上自衛隊の護衛も、冗談のつもりでないのかもしれません。「日米豪安保体制が崩壊したってかまうもんか」と本気で考えている国会議員すら、いるのかもしれません。最近筆者は、捕鯨ニッポンならばあるいはそこまでやりかねないのではないかと思えるようになってきました・・。検察に圧力をかけ、調査捕鯨の不正を闇に葬り去ろうとまでするくらいですから。
 諸悪の根源は、共同船舶/鯨研と一体化した日本政府・水産庁の捕鯨セクションと捕鯨議連ですが、中心にいるのはいちばん古いヒトたちなのではないかと、筆者は強く疑っています。大手捕鯨業者にとっての古き良き時代=クジラたちにしてみれば最悪の時代を回想し、モラトリアム決議の通った会議に参加した当時の不快な個人的体験をいつまでも根に持っているヒトたち。乱獲の反省などまったくしていない、懲りない面々“同志”たるPR会社のコンサルタントに鼓舞され、若いネオコン議員に“先輩”と崇められ、ひたすら栄光を取り戻すことだけを考えているヒトたち。筆者も日本人なので、
 米澤氏がショックを受けたのは理解できますし、少しは同情もします。ですが……積年の恨みを晴らそうと、国民・国家を巻き添えにされるのはごめんです。梅崎氏はNPOへの個人の寄付にいちゃもんばっかりつけてますが、自分が捕鯨協会から受け取ったコンサルタント料は一体いくらだったのでしょうか??
 仮に、外面だけ新しい管理捕鯨を装っていても、中身は旧い体質のまま何も変わっていない日本の捕鯨が再開されることになれば、最後の砦といえるクロミンククジラまでもが破滅の道をたどり、南極の自然は取り返しのつかない痛手を被ることになるでしょう。
 米豪欧を始めとするかけがえのない友人たちと将来の世代を裏切り、地球の敵の烙印を押される亡国の道を歩むことだけは、絶対に避けなければなりません。

関連リンク:
■シドニーモーニングヘラルドのオピニオン記事
http://www.smh.com.au/news/opinion/peter-hartcher/japans-fading-appetite-for-a-fight/2008/11/20/1226770639938.html?page=fullpage
■拙ブログ関連記事
http://kkneko.sblo.jp/article/23595909.html


 

◇実態に見合わないICRWは改正すべき

■科学的調査捕鯨の系譜:国際捕鯨取締条約8条の起源と運用を巡って (環境情報科学論文集 '08/22)

 政治学者真田氏の最新論文が昨年11月に出ました。調査捕鯨の正当性の根拠として、日本で何かと引き合いにされるICRW8条について、条文が設定された経緯や、実際にどのように運用されてきたかが論じられています。
 現在新しいIWC体制について話し合われている最中ですが(早くも交渉決裂を示唆する声がちらほらと聞こえ、まるでそれを望んでいるヒトたちがいるかのようですが・・)、まさに時機に見合った近代捕鯨史トピックといえます。
 以下に、真田氏の論文をもとに調査捕鯨史をざっと振り返ってみましょう。余裕があればそのうち「やる夫番外編Part5」に加えたいところですが・・
 まず、ICRW第8条は、「科学研究目的の場合に限り、締約国政府が条約での規制に関わりなく、クジラの捕獲許可を発給できる」というものです。これは、1937年に採択された国際捕鯨条約の条文をほぼそのまま持ってきたもの。同条約を起草したノルウェーの鯨類学者ベルガーセン氏は当時、該当する調査捕鯨について「新種の発見等の目的」で「10頭程度」を捕獲することを念頭に置いていました。記録にあるもので一番旧いのは、'51年のカナダによる10頭以内のコククジラの捕獲。これはまさに当初の想定どおりの調査捕鯨だったといえるでしょう。
 ところが、'50年代以降、毎年のように調査捕鯨を実施していた国がありました。それは旧ソ連。対象鯨種を指定せずに「ヒゲクジラ」としたり、60頭の捕獲のはずが100頭を越えたり、その内容はあまりに杜撰なものでした。しかも、許可を出すタイミングは禁漁期。これでは違法操業の隠れ蓑との謗りは免れません。が、便宜置籍船オリンピック・チャレンジャーの違法操業問題などもあり、調査許可の発効を解禁中に行うことが決まったものの、それ以上はうやむやのままに。'57年には、英国が電気銛の実験を計画しましたが、ノルウェーの反対により自ら取り下げています。
 '60年代に入ると、当初の想定からのズレは大きくなってきます。調査捕獲枠が数十頭から多いもので350頭(マッコウクジラ)にまで拡大。これを受け、調査捕鯨を行う各締約国に対し、科学委員会への事前事後の報告を求めるとともに、「捕獲頭数は必要最小限に留める」よう、IWCで勧告されました。この時期、米国も沿岸で数十頭レベルの調査捕鯨を行っていましたが、カリフォルニア沖の油田事故をきっかけに保護を求める声が強まり、'70年代以降は取りやめられました。
 日本は'56年にセミクジラ2頭の完全骨格標本を得るために調査捕鯨を行っています。これは以前拙記事で取り上げたもの。この頃はまだ、少なくとも調査捕鯨に関してはソ連などと異なり日本は優等生だったわけです。ところが、'66/67年に南極で100頭、'71年には日本近海で200頭のマッコウ調査捕獲を許可。前者は総捕獲枠制について、後者はストックホルム会議の決議を受けたモラトリアムについて、すったもんだの議論の最中に、いわばどさくさまぎれで捕獲数を急増。'76年には南半球産ニタリクジラ240頭の捕獲を許可。商業捕鯨船団に片手間で調査をさせるというもの。南のニタリクジラは生息数について何もわかっていなかったため、商業捕獲枠は当然ゼロ設定だったのですが、それを逆手にとったわけです。感覚的にはまさしく、18、19世紀の昆虫や植物を採集する博物学者に近いですね。。当然のことながら、IWC内では各国の科学者から「実質的な商業捕鯨にほかならず、目視調査に留めるべきだ」との声があがりました。これによって手続規則が改正され、科学委に調査捕鯨計画のレビューの権限が与えられ、さらに'79年には、調査計画の提出を義務付ける付表修正案が米国により提出され、可決されました。
 実は、'76年10月に発給されたこのニタリ240頭捕獲にはが。この年2月、大手三社合弁の共同船舶が発足。一方、同年6月のIWC総会では、ナガスの捕獲禁止を始め捕獲規制が一段と厳しくなりました。共同船舶は日本開発銀行の融資を当てにしていたのですが、このままでは初年度から赤字経営に陥り、融資話も流れかねませんでした。そこで、米国の反発が必至の異議申立以外の手段で、売上不足分を埋め合わせる裏技として登場したのが、このニタリ240頭だったわけです。当時の水産庁海洋漁業部長松浦氏が、共同船舶救済の一手として「特別捕獲もある」と提案したことは、外務省の公文書にも記録されています。真田氏が分析するとおり、共同捕鯨の救済という政治的・経済的背景のもとに調査捕獲許可が発給された側面は否定できません。
 当の南半球ニタリの調査がどの程度有用な知見を得られる内容だったかは、担当した大隈氏の文献のチェックも必要でしょうが、南アの鯨類学者ベスト氏からは「標識再捕の手法にしては標識の数が少なすぎる」との指摘を受けています。標識再捕とは、一度標識銛を撃ったクジラを再捕獲する割合をもとに母集団のサイズを推定するというもので、標識銛を撃った時点で致死率が上がったり行動変化を来たしたり、いろいろ他にも問題点が指摘される手法なのですが、肝腎の標識が少なければ精度が大幅に下がってしまい、統計的にはほとんど意味がなくなってしまいます。商業捕獲と同時並行で調査をやろうとすれば、余計な手間をとって商売の妨げになるという理由で、結局このように科学的見地から手法の最適化を図ることができなくなるわけです。そもそも捕獲頭数の設定自体、生産量と売上をもとに決められた疑いが濃厚でしょう。
 そして、科学の名を借りた商業捕鯨の典型といえるこの'77年のニタリ捕獲こそ、現在行われているJARPA1/2、JARPN1/2のモデルケースであったことを、鯨研自身が明かしています。
 法律や国際条約というものは、絶対不変ではありません。制定当初と環境が変わり、想定されていなかった運用が行われ、実態にそぐわなくなった条文は、改正されて然るべきでしょう。例外は、基本理念を定めた日本国憲法9条くらいでいいんじゃないですか?

参考リンク:

■セミクジラの全身骨格標本の記事(拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/24548001.html

 
posted by カメクジラネコ at 01:24| Comment(5) | TrackBack(1) | 社会科学系
この記事へのコメント
「乱獲の時代を反省する」と言っていますが、日本だけは鯨全体をどこも捨てることなく完全利用したと美化しています。密漁船に出資していた疑惑は今も闇の中です。過去をうやむやにするのは、歴史修正主義者と同様だと思います。
また大隅氏は、「非致死的調査では鯨肉販売ができないため調査費用を捻出できない」という趣旨の発言をしています。つまり自己満足研究を続けるために、その費用に見合う分の捕獲数を決めるという、わがまま視野狭窄研究者の典型です。
年間13億円も税金を使っていますが、先端研究でも年間1億円規模が標準ですから、配分の不公平を感じます。新型インフルエンザやHIV研究に使う方が有効だと思います。
ストランディングの原因究明をする方が、世界的に評価され、学会誌にも掲載されて、研究者の名誉にもなると思うのですが、どうも意識が違うようですね。
Posted by marburg_aromatics_chem at 2009年01月24日 10:10
>【メディアが伝えぬ日本捕鯨の内幕 税を投じて友人なくす】(WEDGE2月号)

そういえば、この記事に噛み付いてる国会議員なんてのもいるんですよね・・・。

近視眼(2009年1月20日 まっしぐら.com)
http://blog.goo.ne.jp/yamagiwa-daishiro_001/e/a4e3ae991b2c9918d7c5da927b637365

誰が近視眼なのやら。

Posted by flagburner at 2009年01月24日 20:33
>marburg_aromatics_chemさん
>年間13億円も税金を使っていますが、先端研究でも年間1億円規模が標準ですから、配分の不公平を感じます。
これは生物学以外も含めた日本で科学に携わるすべての研究者の方に声をあげていただきたいところです。

>flagburnerさん
例の山際氏ですねぇ。50年、100年先を考えていたら乱獲はなかったはずなんですがね・・。このヒトには近代捕鯨史について一から勉強し直してもらいたいですわ(--;;
Posted by ネコ at 2009年01月25日 00:51
>当の南半球ニタリの調査がどの程度有用な知見を得られる内容だったかは、担当した大隈氏の文献のチェックも必要でしょうが・・・

シドニー ホルト氏がその調査について「Whale competing with human?」と題する記事の中で次のようにコメントしているのをご存知でしょうか。

この調査捕鯨で日本の学者達は胃の内容調査も行ったらしいのですが、それを1980年に河村氏が総括し南半球のニタリクジラは概ねオキアミを食べていると発表したのだそうです。 それはこれに先立って大隅氏がIWCに報告した内容を確認する形であったのだそうです。

ところが後年大隅・田村氏が例の鯨の魚食らいの計算を取りまとめる際にはこの研究結果を素通りし、お話にあるP.ベスト氏の研究データを使い、総ての南半球のニタリクジラの食べる餌の47〜53%は魚であるとするデータを採用したと言うのです。 それだけではありません。 ベスト氏は実はニタリクジラには2種類あり、沿岸性のものだけが相当の魚を食べるが外洋性のものはオキアミを食べると述べているのに、大隅・田村氏は沿岸性のデータだけを採用したと言うのです。

ホルト氏は大隅・田村氏が極めて選択的にデータを用いて、南半球ニタリクジラの魚の消費量を15倍に膨らせたのだと批判しています。

そして日本の調査捕鯨は肝心のところで役に立たなかったという訳です。 



Posted by げんた at 2009年01月26日 01:41
>げんたさん
調査捕鯨の、しかも自分がやった研究のデータを、「信用できない」といってるわけですねぇ・・・
科学者も教師と同じであまり理想化すると幻滅を味わうもんですが、日本の鯨類学者ほど科学を捻じ曲げるヒトたちもまた珍しいでしょう・・
Posted by ネコ at 2009年01月27日 02:40
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いつ第二勇新丸の修理は終わったのやら
Excerpt: 損傷を修復する目的でインドネシアのスラバヤ港に来たのに、一度はインドネシア政府から接岸を断られた第二勇進丸。 だが、その後、第二勇新丸は接岸しないで修理をしていた模様。
Weblog: flagburner's blog(仮)
Tracked: 2009-01-24 20:25