2008年12月15日

鯨肉在庫最新情報/食品偽装は捕鯨ニッポンの食文化

◇かわいそうなトキとカラスとタヌキ・・・

■放鳥のトキ1羽死亡確認、野鳥に襲われたメスか (12/15,産経)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081214-00000522-san-soci (リンク切れ)

 タヌキに似たヒト(某参事官ではありません・・)がタヌキの所為にしていましたが、タヌキやカラスにを着せないでください。タヌキさんか誰かが見つけた時点で、おそらく既にお亡くなりだったはず。
 やはり放鳥時期が早かったのでは。季節的にもタイミングを間違えたと思いますよ。人工飼育のトキにとっても、他の野生動物にとっても、餌の乏しい厳しい季節を前に放すべきではなかったのではないでしょうか。


 

◇いただいたお便りご紹介

 HPにお越しいただいた方に、フォームメールにて御意見をいただきました。

少々五択では答えにくい問題もありましたが、思ったより低かったです・・・。(kさん)

 点数が低かったのはヨイショ度が低かったということですね。結構なことです(^^;
 日本人は、捕鯨に入れあげているヒト、明確に反対しているヒト、そして普通のヒトの三層に分かれていると考えられます。3番目のごく一般の日本人の皆さんは、国が熱心に入れ込んでいるものだから、何か「自分も捕鯨に賛成しないといけないんじゃないか・・」錯覚しているだけ。このテストを受ければちゃんと診断できますから、ご安心を。

 

◇鯨肉在庫最新情報

 最新の今年10月分の鯨肉在庫統計の数値が10日農水省から発表されました。昨年の9月が4,214トン、10月が3,798トンだったのに対し、今年は9月が4,209トン、10月が3,904トン。9月の月末在庫量がほぼ等しかったのに、10月は昨年に比べて100トンも在庫が増えています。入庫が増え(売れない分が転売されて別の倉庫に移された)、出庫は減った(売れなかった)という状況。
 鯨研/共同船舶が苦境に立たされ、水産庁に経営合理化案を提出する羽目にまで陥っていることは、既にマスコミも伝えているとおり。報じたのは、鯨研に縁の深い産経ではなく、日経ですが。直営店の閉鎖など、合理化を進めれば、当然なおさら売れなくなるでしょう。おまけに、この不況下で「高級料理屋に鯨肉鍋を食いにいこう」などと誰も思わないでしょうから、この先ますます在庫が増えることは必至です。
 水産庁を含む捕鯨サークルさん。この数字を見てもまだ増産を強硬するつもりなんですか? ひょっとして、今年もシーシェパードに妨害してもらうことをアテにしてるの??


 

◇食品偽装は捕鯨ニッポンの食文化

■追跡!“国産食品”偽装・NHKスペシャル (12/14 21:30-,NHK)

http://www.nhk.or.jp/special/onair/081214.html

 自民党内や省内若手からも「廃止しろ」とつっつかれている農水省の地方農政事務所、「こんなに仕事してるんです」というPR番組かと思っちゃったじゃないですか。まあ、廃止論でも食品Gメンは残しといていいという話になっているはずですが、管轄は消費者庁の方がよさそうですね。NHKのカメラマンを乗せたまま、「尾行したの初めてだよ」とか「ガソリン切れちゃった」なんて言ってるようじゃ、なんともたいした活躍ぶりですな・・。警視庁や厚労省の麻薬取締捜査官などともっと情報交換して、ノウハウを伝授してもらえばいいのに・・。特別Gメンの顔も声も名前も全部バレバレで、この先どうやって仕事するつもりなのでしょうか? 2、3年で配置転換だからいいの? それとも、業者に覚えさせて「うまくやれ」とでも言うつもりなんですか??
 NHKのスタッフがGメンに同行取材したのは、中国産アサリを国産と偽って表示して摘発された九州水産の調査でした。日本の農水行政が作り上げたシステムが、偽装のような不正を働く業者にとことん“やさしい”ものになっていることがよくわかります。中国から輸入したアサリは、死んだことにして適当に写真を貼っ付けて“死亡証明書”を送りさえすりゃ、「それ以上調査ができない」ってんですからね。なんでそれが“言い訳”として通用するんだか、一般庶民には非常に理解に苦しみます。ところで、出荷伝票の数字にただ適当に0.7を掛けただけなのに、NHKが「Gメンの勘が見事に的中した」みたいに絶賛するのにも少々シラけました。真面目にやってるのはわかりますけど。。
 それにしても、そっちの職種には全然向いてなさそーな出向公務員に、なんでまた探偵ごっこをさせなきゃ不正を摘発できないんでしょうね? 内部告発をもらったうえで3ヶ月もかかっていたんじゃ悠長にすぎます。告発した方はその間気が気でないでしょう。これじゃ、共同船舶の鯨肉横領・横流しや鯨肉投棄・サンプリングのランダム性に関する“科学偽装”の追及が一筋縄じゃいかないのも道理。本来ならば、自浄作用として推奨されるべき内部告発を、日本では国・経済界が抑圧したがっているのが見え見えなわけで、「勇気」「良心」「自己犠牲」のうえにさらに「忍耐力」まで要求しちゃ、誰だって二の足を踏むでしょう。
 実際には、これまでニュースになったウナギやら豚肉やら数々の偽装は、そうした内部告発によるものだったわけですが。そういや、番組中でも、神港魚類の強制捜査時の映像を流していましたが。逆に言えば、ここまで立て続けに騒がれても、まだまだ氷山の一角にすぎないかもしれません。
 大体こういうのは、市場でサンプルを集めてDNA検査すりゃ一発なんじゃないのかしらん? 定置網混獲鯨の許可販売に関しては一応DNA登録が義務付けられているわけですが、こちらはIWCでギャーギャー言われて始めたこととはいえ、所管の同じ水産庁/農水省が偽装対策に活用しようとしないのは不思議です。国産と輸入の差を見分けるだけですから、タグを付けてID管理するトレーサビリティ・システムを構築・運用するほど金も要らないはず。内部告発に依存し、下手に時間と人件費をかけるより、システム化した方が効率的で漏れなく悪徳業者を一網打尽にできるでしょうに。海外のMSE認証や各国政府機関の監査などでも、同様の手法を用いているはずです。
 もしかして、「氷山の一角」のところでそんな真似をされると都合が悪かったりするのですか?
 番組の解説にもありましたが、日本中を不安に陥れた食品偽装は、流通・食品業界の体質そのものと不可分です。輸入、加工、卸、小売といくつもの業者が間に挟まっているわけですが、そのすべてが偽装に関わっていたことがわかりました。とりわけ、カギを握っているのは大手流通・小売量販店。産地偽装で改善命令を受けたかば焼き加工業者の社長のインタビューがありましたが、この社長さんは悪徳業者などではなく、むしろ地道にその道一筋にやってきた小さな会社が、苦しい台所事情故に手を染めてしまっただけだということが、多くの視聴者の皆さんにも伝わったことでしょう。
 驚いたのは、頭をヘコヘコさせあくまで低姿勢な加工業者に対する、流通・小売量販店側のとことん高飛車な姿勢。安い国産を強引に要求し、なければ“ちゃんと偽装している”よそを使うからいいと言われれば、そりゃ背に腹は替えられないというものでしょう。しかも、国産と台湾産のどちらかに丸印を付けるだけという、あまりに簡単な話なのですし。
 皮肉なことに、食品偽装がTVで騒がれ、内外の価格差が返って開いたことで、偽装を行うメリットが高まり、「正直者がバカを見る」という状況にますます拍車がかかっています。巧妙に利鞘を稼いで濡れ手で粟の悪徳業者や、接待を受ける地方事務局の職員など、同情の余地のない連中もいるとはいえ、零細企業がせっぱ詰まってやらざるを得ない状況にあることもまた事実。市場を支配する大手流通食品業界、そして何より、安全な食品を求めつつ自ら労を割くことをせず、表示を真に受け、ワイドショーとコマーシャルに流されるまま気まぐれな消費行動をとる怠惰で傲慢な消費者がすべての元凶といえるでしょう。
 そうしたバカな消費者≠増やしたのは、政府・マスコミ・食品業界に他なりません。そしてそれは、間違いなく現代ニッポン特有の食文化≠ニいえるでしょう。国際PR/捕鯨協会発の鯨肉食文化プロパガンダこそが、荒んだ、悪しき食文化を日本に根付かせ、蔓延させてしまったのです。
 番組の内容に対してもう一点。現地を含む厳格な検査システムを導入して安全性の確保にも努力しているのに、国産と品質の点では何の変わりもないのに、無知な消費者に敬遠されてしまう現状を憂える"正直者"の業者の言い分もわかります。が、問題の本質は、消費者にとって遠い≠アと、生産者の顔が見えず、信頼がうわべのみのものになってしまうことです。
 結局、できるだけ顔のわかる地場の生産者から直接購入することが、消費者にとっては最善の道。それは同時に、輸送コストを始め環境に対する負荷を軽減する最良の手段でもあります。季節はずれのものを、遠い外国から取り寄せ、持て余しては捨てるということを繰り返しているから、他の先進国に例を見ない高フードマイレージ、大量食糧廃棄という世界に恥ずかしい状況が生まれるのと違いますか? 今の食品流通の仕組みに根本的な問題があるのではありませんか?
 いくつもの先進国の業者に利益を持っていかれ、低賃金で働かされる当の第三世界の人々の所得向上にもたいして貢献せず、地球に負荷をかけるだけの輸入食糧は、高付加価値のぜいたく品として高い地球環境税を課し、むしろ国産より高価格にすべきでしょう。WTOの議論はやはり間違っています……悪いのはアメリカですが。
 NHK解説委員の最後のコメントは、日本の低自給率を“仕方のないこと”と受け入れたうえで、「中国にそっぽを向かれると困るから、せっせと中国産を買いましょう」と言わんばかりでした。輸入食糧の問題の本質に一言も触れられなかったのが残念です。

posted by カメクジラネコ at 01:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会科学系
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