2017年06月16日

美味い刺身*@は廃止に!

■“調査捕鯨は国の責務” 継続のための新法成立|NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170616/k10011020111000.html

 残念ながら、共謀罪法に続いて美味い刺身*@もあっという間に可決されてしまいました・・。
 それにしても異例なことづくめ。食文化を守る会主催の鯨肉パーティーで南極の自然をほしいままに貪る永田町の議員たちの食通パワーをまざまざと見せつけられた思いです。
 まず、参院農水委員会は13日の山本議員たった1人の反対質疑のみで11分で通過。翌14日の参院本会議は即パス(ボタン投票で237:2)。衆院へ。
 共謀罪法案をめぐり未明まで緊迫した攻防の続いた15日、本会議は休会に。にもかかわらず、農水委員会だけは14時から決行。その議事内容が以下。

■第193回国会 第101号 平成29年6月14日水曜日
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kouhou.nsf/html/kouhou/995482_193614.htm

 会議に付する案件として、9件の法案が議案番号も明記された上で記されています。この中に美味い刺身*@案は見当たりません。
 ところが・・この15日の農水委員会で、美味い刺身*@案は参院のように質疑もなしに速攻で可決されてしまったのです。
 上掲の公報、よくよく見ると、最下行に「農林水産関係の基本施策に関する件」と書かれています。。。。
 いやはや、一杯食わされましたわい(--;;
 もっとも、よもや国政機関が一部のウォッチャーの目をくらますことを目的に公報の記載内容を操作するなんて、そんなバカげた真似をするはずもなし。
 彼らが一体何を警戒しているのか、さっぱりわかりません。シーシェパードが議事堂に爆弾を仕掛けるとでも思ったんでしょうか? そりゃ、被害妄想にもほどがあるというものでしょう(某監督じゃないけれど・・)。
 15日の衆院は民進党が欠席。提案者である徳永議員も。代行を務めたのが自民党の山田議員。ちなみに山田議員はIWC交渉にも関わった元水産官僚。
 結局、民進党は自民党の下請業者で終わってしまいました。いいところなし。
 で、本日(16日)の衆院はやはり民進欠席のまま、満場一致で可決。
 ちなみに、同時に行われたJAS法改正が衆院の原則に従った起立採決だったのに対し、美味い刺身法∴トでは法案採決としては通常用いられない異議なし採決でした。
 これも穿った見方をすれば、参院のようにカウントされて反対者の存在が明示されないようにしたかったのかもしれません。会派で縛りをかけていれば、どのみちほぼゼロでしょうが。
 要するに、南極海の自然、友好国の信頼、そして国際法を蹂躙することが「国家の意思」「国民の総意」であると、内外に示したかったのでしょう。
 南極産鯨肉に血道を上げているのが利権にまみれた一握りの政治家だけではないと。
 事実は後者以外の何物でもないのですが。

 ここでNHKの報道について、ツッコミを入れておきましょう。

>日本は捕獲頭数を大幅に減らすなど方法を見直したうえで

 マスコミが同じ間違いを繰り返す度に何度も指摘していますが、これは捕獲実績ではなく計画上の目標頭数。その目標を満たしたのはJARPAU初期のみで、過年度在庫の整理のための減産により、違法判決を受ける前に捕獲数は大幅に減っていました。NEWREP-Aの捕獲数はその末期のJARPAUに比べむしろ増加しています。

>調査捕鯨の継続に必要な財政支援を行うことや、反捕鯨団体による妨害行為に対応するため水産庁の職員などを調査海域に派遣することが柱

 これらはすでに法の裏付け≠ネしに族議員の突き上げで現になされていること。水産庁どころか海保職員の派遣を実施済み。法律なんかなくたってすでに出来ちゃってるのです。つまり、美味い刺身*@案には「急いで通さなければ市民生活にとって大変なことになる」といった具体的な必要性・緊急性がまるでないのです。
 予算の青天井化以外で唯一具体的な変化を伴う部分は、外国人に対する恣意的な入国拒否の一段の強化。もっともそれだって、すでにオバリー氏やゲナール氏はこの法律なしで強制退去できてしまっているのですから、それ以上の踏み絵≠入国者に要求するのは人権侵害以外の何物でもなく、東京五輪前に日本の対外イメージを極端に悪化させる以上の意味はありませんが。
 はっきり言ってしまえば、この法律は族議員のメンツのためだけに作られた代物。ICJ判決直後に鯨肉カレーを頬張りながら「食文化だ!」と叫んだ醜聞をさらに増幅させただけ。
 前回の東京新聞記事中の水産庁コメントに従うなら、予算を増やすことにさえつながらないと。すでに国の捕鯨対策予算は沿岸の漁業資源全体の調査の予算をも上回り、さらにそれを食いかねない状況ですが、さすがに水産庁の財布の上限を超えるのはどうあがいても不可能。
 まあ、実際には「新たな法律を根拠に」族議員連中はさらに無体な要求を突きつけてくるに違いないでしょうが・・。

>IWC=国際捕鯨委員会では捕鯨国と反捕鯨国の対立が続いていて、日本は新たな法律を根拠にして調査捕鯨を続ける立場を説明し、加盟各国の理解を粘り強く得ていきたい考えです。

 NHKの表現どおりであるならば、2つの点で日本はきわめて大きな過ちを犯しました。
@美味い刺身*@を国際法の上位に位置づけようとしたこと。
A美味い刺身*@を科学の上位に位置づけようとしたこと。
 詳細は下掲のプレゼン資料をご参照。

 法案に何の修正も加えられなかった以上、法律の問題点も何も変わっていません。筆者としては、美味い刺身*@がどれほどろくでもない法律か、引き続き内外への周知に努めたいと思います。


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posted by カメクジラネコ at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会科学系
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