■播磨灘にクジラの死骸 進入経緯を調査へ (5/2,共同)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080502-00000284-mailo-l28 (リンク切れ)
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20080502ddlk28040610000c.html (リンク切れ)
http://www.47news.jp/CI/200805/CI-20080502-00502.html (リンク切れ)
http://blog.goo.ne.jp/jun-propela/e/8886f8835cfff49c835643a58e234d23
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1834578&tid=a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa&sid=1834578&mid=24753
姫路港沖でミンククジラの漂流死体が発見されたとの報道が。死後数日経っているようで、尾鰭が取れているとのこと。密漁したクジラが曳航途中にすっぽ抜け、流されてきたのかとも勘繰りたくなりますが……。いずれにしても、瀬戸内海にミンククジラがいること自体、大変珍しいことです。
ところで、問題は新聞に載った鯨研(日本鯨類研究所)のコメント。
「古い記録によると、明治のころまでは瀬戸内海でミンククジラを捕っていたようだ」(引用)
というのですが……実をいうと、ミンククジラは古式捕鯨の捕獲対象に含まれていませんでした。
子供のイワシか何かと勘違いされて胃袋行きになったケースもゼロではなかったでしょうけど・・。ですから、そもそも和名がなかったのです。ミンククジラの名は舶来のもの(マインケという下手クソな砲手がこればっかり捕っていたという逸話から・・)。
ミンククジラを日本近海で取り出したのは、明治期に入ってから登場した、汽船と捕鯨砲を組み合わせたノルウェー式近代捕鯨です。鯨研のコメントからわかるのは、大正までもたなかったということですね。すなわち、あっという間に捕り尽くして瀬戸内にも来遊していた群れを潰してしまったというわけなのです。
それにしても、「古い記録」「明治のころまで」という鯨研のコメントは、なんとも姑息な言い抜け方。きっとこれだけ読んだ読者は、「伝統的な古式捕鯨の話なんだろうなあ」と受け取ることでしょう。実際には、記録は古式時代の史料よりずっと新しいし(そりゃ確かに昭和よりは古いけど・・)、時期は「明治から明治まで」ということになります。こういう知恵が回るところは、さすが研究機関???
◇お知らせ
プロバイダ障害のため更新が遅れましたが、予告の企画を始めました。情報募集中! といっても、やりたいヒトいないだろけど・・。
■鯨料理"トンデモ"レシピ一覧
http://www.kkneko.com/shoku.htm
イワシクジラの後半を略すと素人はびっくらこきます。かなり大きさが違いますから。読み返したらわかりますが。
日本語のウィキでは英語の文献をあまり紹介しませんが、日本発のオリジナル報告は出しておかねばならんのに、ここにも無いのはにゃんでかなー。
昔、先輩に言われたことが記憶に残っています。いわく、我々日本人水産研究者が水産関係の論文を書く場合、重要なものは日本語で書き、そこそこのものは英語で書くべし、でした。私が英語で論文を書いていたことに対しての嫌味だったかもしれませんが、どうも本気の顔でした。
テレビ番組評のご指摘はごもっともなんですが・・一般の方々にクジラに関心を持ってもらうとっかかりということで。。ブログ検索でも引っかかりやすいですし。鯨研批判でさすがに毎日はもたないし(--;
最近は講義も英語でというところも出てきてるくらいで、「まともな論文は英語で書け」というのが理系の他分野じゃむしろふつうですよねぇ。水産学固有の特徴ということで面白い話です。日本の水産学が世界ナンバーワンであるという自負もあるのかもしれませんね・・。
出ましたね、これは40年前、私がセイガク時代の話です。水産関係では、かつては外国人が日本語を勉強しなさい、という気分があったような記憶がありますね。たしかに英語に翻訳された論著もかなりあった。
ただいま執筆中の論文の参考、引用文献を見ていると、半世紀前までの日本人の(英語の)論文は元気で明るく、国際的に広く引用されていました。最近はモノがないのです。国際的な専門家を網羅した、分野ごとの総括的な専門図書の執筆者にわが同僚たちはほとんど参加していません。お呼びがかかるような論文を出していないからですね。完全に内にこもった文化的鎖国です。御用学者がはびこっていて、役人のために奉仕してもたれあっているように見える。
ところで、なき御大の「鯨類、鰭足類」をぱらっと開けて見たら、コイワシクジラとクロミンククジラは昔から識別されていて、北半球の前者がもっぱらミンクと呼ばれるようになったのは商業捕鯨時代にクロミンクの存在が意識された以降のことだったようですね。
西脇氏は日本の鯨類学者としては割合まともだった方で、日本の業者の規制違反などについてもきちんと指摘されていたようです。
コイワシクジラについては、少なくともきちんと分類学的に認識されてはいなかったんじゃないかと思います。もうちょっと調べてみますが・・。
新たに別種にしてから、北の和名のほうをコイワシに戻さず南にクロを付け加えてしまったのは、宣伝効果を考えてのことだったんでしょうねぇ。。
御大から直接お話を聞いていたことですが、沖縄のザトウクジラ対象の捕鯨は座間味島の基地から出撃して、戦後の沖縄での食料不足をかなり救ったようです。持続的な捕獲を考えるために沖縄で現地調査に出て見ていたが、あっと言う間に消えてしまって、後からロシア沿海でも乱獲されていたことが判明したのは後の祭りだったそうです。
座間味は今ではホエール・ウオッチング基地ですから、時代が変わったことを感じます。
沖縄での捕獲頭数のデータを講義資料として持っていましたが、行方不明になってしまいました。なにせPCで講義準備する以前の時代の話です。
ニンゲンの命があまりに粗末にされてた時代には、さすがに捕鯨がどうのなんて言ってられませんからね。。
座間味など沖縄周辺の個体群は、冬季にはアリューシャンからアラスカの方面に回遊して、そっちで露に乱獲されてたんですね。野鳥の場合でもそうですが、繁殖海域、索餌海域、途中の回遊ルートと全部トータルで監視の目を行き渡らせないと、保護の意味がなくなってしまうといういいお手本ですね。