2008年05月03日

ジンベエザメとクジラ

◇ジンベエザメとクジラ

■西オーストラリア 鳥たちが見た太古の絶景!|世界ふしぎ発見 (5/3,TBS)
http://www.tbs.co.jp/f-hakken/

 NHKのエコツアー番組でも登場したばかりですが、オーストラリア特集ということでチェック。
 こうしたTV特集や、現地にお住まいの方の話を聞くたびに、オーストラリアという国の環境先進国ぶりと、わが日本のあまりのお粗末ぶりを思い知らされます。日本と豪州との差は歴然。
 とはいえ、豪州を"エコロジストと動物たちの理想郷"とまで言い切るのは誉めすぎでしょう。このブログを読んで、筆者がただの"オーストラリアびーき"だと思われた方もいるかもしれませんが、当然のことながら豪州の環境政策、人々の意識に一点の非の打ち所もないわけではないのです。
 そして、今回放映された内容については、いくつか首をかしげる部分がありました。
 まず、西海岸の観光スポットの一つ、海面がまぶしいほどのピンク色をしたハット・ラグーンに程近い砂漠の中にある巨大なプラント。海面を染める原因である紅藻の一種を培養し、βカロテンを抽出して商業化しているとのこと。北のニンガルーの方のサンゴ礁は、シャークベイのように国の保護区に指定されていないのでしょうか。内陸だからいいとの判断でしょうか。まあ、森やサンゴ礁を破壊し、そのうえに建てられるよりは、砂漠の真ん中の方が環境への影響は少ないでしょうが・・。ディープ・エコロジストや捕鯨擁護論者であれば、古代の単細胞藻類が「差別を受けてかわいそう」と言い出しそうですね。。どのみち、化粧品やらサプリとしてβカロテンを大量に輸入している最大の消費国は日本に違いないでしょうけど。。。
 続いて、オーストラリアに行くと観光客に必ずまとわりつく、大量のハエ退治のために導入したというフンコロガシ。固有種を守るために外来生物の持ち込みにはうるさいはずの豪州にしては珍しいこと。日本のブルーギルやマングース導入ほど動機はバカげていないし、掃除屋さんだから生態系への影響も予測の範囲内ということでしょうけど・・。ただし、ハエが増えたこと自体、そもそもニンゲンの牧畜が原因。
 そして、今回の目玉、ニンガルー・リーフでのジンベイザメ・ウォッチング。オリンピック式の乱獲漁業よろしく、早い者勝ちでウォッチング船を全速ですっ飛ばされるのはなあ・・。日本でも多発している、船舶と海洋動物との衝突事故の危険は考えてもらいたいもの。ちなみに、クジラの場合では、上空にセスナを飛ばすことさえ神経質になるべきだとの意見もあります。対象のサメの正面の位置にダイバーを潜らせ、進行ルートを遮るのも、きちんと規制されているホエール・ウォッチングポイントではやっちゃいけないルールのはず。ジンベイザメとクジラ各種とでは社会習性は異なりますし、実際この個体はダイバーなんて眼中になかったけれど・・。ちなみに、ジンベイザメは哺乳はしませんが卵胎生。繁殖について詳しいことはほとんど解っていません。
 オーストラリア西海岸は、他の国や東海岸の景勝地ほど観光客は多くなく、"まだ"荒れてはいないことも"甘さ"の理由でしょう。しかし、マナーを守れないニンゲンの多い日本人の団体ツアー客には、くれぐれも用心してもらいたいですね・・。
 あと、どうでもいいけど、またまたオーストラリアの自然とも風俗ともまったく関係のないクイズ「イワシのウロコ活用法」、やっぱり監修者がおかしいニャ〜。。

 

 ジンベイザメたちが4月にこの豪州西海岸を訪れるのは、サンゴの産卵と関係がありそうです。プランクトン食といっても、直接サンゴの卵や幼生を捕食するのではなく、それを食べに集まってきた動物プランクトンや小型の魚を狙っているのでしょう。ジンベイザメは餌は主にオキアミやカイアシなどですが、巨体を頼って集まってきた浮魚を気まぐれに捕食することもあります。同様の行動は、ピグミーシロナガスクジラでも観察されています。既存の科学の定説はいまでも覆され続けているのです。致死的な胃内容物調査だけでは、野生動物の本当の生態は決してわからないのです


◇毟られる命・続

■中学生2人「楽しくて殴った」と供述 千波湖の鳥死亡 (5/4,読売)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080504-00000010-san-l08&kz=l08 (リンク切れ) 

 不安はあったのですが・・。不満のやりどころを学んでいない未成年がつるむと、ストッパーが効かなくなるんですよね・・。

前回の記事:
http://kkneko.sblo.jp/article/14554334.html


◇憲法改正論議

 筆者はガチ護憲派です。現行憲法は完璧ではありませんが、最良です。
 時代にそぐわない部分もあるというけれど、どれも運用でしのげないシビアな欠陥ではありません。社会が目指すべき一つの"努力目標"であり、少しずつ直していけばいいのです──社会の方を。改憲は即100%の"改悪"につながる危険な道
 護憲&捕鯨賛成、改憲&捕鯨反対の方もいるでしょう。ただ、「すべてを守るか、すべてを捨てる」というALL OR NOTHINGの議論でないという2つのテーマの共通点については、頭の片隅に置いておいてもらいたいところ。
 「鯨肉食文化は絶対死守だが、憲法9条は捨てるべき」という方々と、筆者は180度正反対の立場です
 "殺さない文化"はいつまでも守りたい。"殺すブンカ"はもう要らない。

posted by カメクジラネコ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然科学系
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