2008年04月22日

事実を隠すのが教育なのか

■高校グラフィティ 山口県水産高・下関商高 (4/21,読売)


 以前にも触れましたが、鯨捕り/捕鯨関係者には2種類います。
 ノルウェー、イギリスに次ぐ日本の商業捕鯨による乱獲の重大な責任と、数々の規制違反の事実を素直に認められる人たち。そして、目が曇ってしまい、それらの事実を認められなくなってしまった人たち。
 紙面で共同船舶在籍の現役砲手が登場していますが、残念ながらどうやら後者のようです。取材記者自体、最初からジャーナリストの要件たる中立性を著しく欠いてしまっていますが。

「日本は感謝の心で鯨と付き合ってきた」
 をつくのはやめなさいこんな調子だからこそ、日本の捕鯨はいつまでたっても世界から信用されないのです。
 捕鯨再開のために最低でもクリアすべき条件である、"過去への真摯な反省"を、わかっているはずの水産庁の役人がなぜ徹底して周知を図ろうとしないのか……そこが何より理解できないところなのですが。

「保護が逆に水産物を減らしている」

 これも
 事実なら、ニンゲンが登場する前にとっくに魚はいなくなっています。こういうところはむしろキリスト教等の宗教原理主義者(ファンダメンタリスト)に近いですね・・。
 何度も繰り返しますが、クジラの天敵はシャチです。身近な自然の管理さえまともにこなせない草原出身のサルではありません。そのうえ、クジラは保護などされていないし(できるのはせいぜいニンゲンの活動による悪影響を最小限に抑えることだけ)、魚が減った主な要因はニンゲンの乱獲に他なりません。これじゃ、"反省"ができるニホンザルのほうがまだマシですね。。。

「捕鯨は食糧問題の解決にも役立つ」

 これも
 嘘でないというなら、世界中で栄養失調で毎年命を落としている500万人のこどもたちをいますぐ救ってみせることです。
 何よりも一番許せないのは、嘘をつく相手が、これから自分の将来を選択しようとしている若い高校生たちであること。
 こどもたちへ。捕鯨関連の産業に従事しても、国際貢献に役立つどころかマイナスになるばかりだし、現実問題として将来性はまったくありません。現実を直視して、堅実な進路を選択してください。 

 フグの話も出てきたので、ついでに一言。
 日本では豊臣秀吉が、家臣が中毒死する事故が相次いだために食用を禁止する触れを出したとのこと。それを解禁したのが食通家の伊藤博文。それまで日本には"不食の文化"があったことになります。"文化的な食材"というけれど、日本人自身が時代時代で食べたり食べなかったりを選択する程度の代物なのです。
 「フグを食べるな」とは言いませんが、自分の今日の食卓を見つめなおしたうえで、食文化とは一体何なのか、改めて答えを出して欲しいと思います。くれぐれもマスコミや商売人のキャッチフレーズに惑わされないように。

 

 こちらは同じ山口県に関する記事でもまともな環境教育。絶滅が危惧される日本沿岸に棲むスナメリの保護を呼びかけるこどもたち。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200804200069.html

posted by カメクジラネコ at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会科学系
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