2017年06月12日

「ビハインド・ザ・コーヴ」八木監督より怪文書%ヘく

◇「ビハインド・ザ・コーヴ」八木監督より怪文書%ヘく

■Conserv’Session | 霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院
http://www.wildlife-science.org/en/ConservSession/20170603-The-Cove==Behind-The-Cove.html
https://www.facebook.com/ConservSession/posts/421568788216816

 さる6月3日、京都大学構内で「ザ・コーヴ」&「ビハインド・ザ・コーヴ」の同時上映会が開かれたとのこと。ゴリラやチンパンジーの社会性に関する研究で世界的に有名なあの山極氏や松沢氏が教鞭をとっておられるとこですね。産経新聞地方版で取り上げられたためか、そこそこ観客が集まったみたいですが、その場で壇上に立った「ビハインド・ザ・コーヴ」八木景子監督との一般の方とのやりとりでまたすったもんだの騒動があったご様子・・。詳細はまとめの追加部分をご参照。

■「ビハインド・ザ・コーヴ(Behind the Cove)」の嘘を暴く〜いろんな意味で「ザ・コーヴ」を超えたトンデモ竜田揚げプロパガンダ映画
http://togetter.com/li/941637

 でもって、参加された院生さんの感想ツイートに対し、猛然と噛み付いた八木監督の連ツイがこちら。「ビハインド・ザ・コーヴ」公式ツイッターアカウントのツイートですが、別所で「私は」とあるとおり中の人=♀ト督ご本人ですね。
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 表現の自由と同様に批判の自由も認められる民主主義社会においては、フィクションとノンフィクションとを問わずどんな映画作品であれ、巷で批判が囁かれるのも当然のこと。つまらない映画ならつまらない、おかしな映画ならおかしいと言う権利が誰にでもあるはずです。もっとも、まともな監督なら、何か批判があってもさらりと受け流すなり、糧として真摯に受け止めるものでしょう。いくら初作品とはいえ、「本人に言え」云々と粘着リプを繰り返すのは、表現者/映画監督としていかがなものでしょうか・・
 八木氏は「延々と独り言のように連続投稿、迷惑行為」(引用)と自分のことを棚に上げて矛先を無関係な茂木氏に転じましたが(経緯の詳細は上掲まとめをご参照)、まとめ上にしっかり記録されているとおり、彼は理路整然と問題を指摘しただけ。上掲の八木氏の連続投稿と彼のコメントを比べれば、どちらが「脅しや嫌がらせ」(引用)に相当するかは誰の目にも明らかでしょう。
 以前の茂木氏とのやり取りの中では、東西文明論に凝り固まった八木氏が「中国を味方につければいい」という趣旨の発言を行い、それに対して茂木氏が「ICJ判決で中国判事は違法判決を支持した」と実に的確に返しました。彼はそもそも漁業問題のプロフェッショナルで、捕鯨問題については研究者の方々と付き合い程度に認識を共有してくれているにすぎません。にもかかわらず、八木氏との基礎知識の理解度の差は圧倒的でした。
 今回の京大セッションでは、その八木氏の無知ぶり、底の浅さ≠ェまたもや露呈しました。

上映後、韓国人の方が日本の捕鯨、太地の歴史について批判的なプレゼンを展開。私は韓国がIWCに参加せず混獲で日本より獲っている実情を話した。(2017/06/05 04:16:10)(引用)
https://twitter.com/btc_hogei_movie/status/871445490935541760(リンク切れ)
https://textream.yahoo.co.jp/message/1834578/a45a4a2a1aabdt7afa1aaja7dfldbja4c0a1aa/1/77740
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 このガセネタについて簡単に解説しておきましょう。まず韓国国内のNGOが混獲実態を訴えて同国内メディアで取り上げられ、それを日本の三流記者がろくな裏取りもせずに保守系夕刊紙記事にし、その後ずーっとネトウヨが騒ぎ続けているという次第。韓国の数字はハクジラも全部込みであり、条件を同じにして日本の調査捕鯨・沿岸小型捕鯨・各種イルカ猟・混獲全部トータルの数字と比較すれば、やっぱり日本の方が倍以上。猫玉さんや筆者らが度々間違いを指摘してるんですが、右翼に好まれやすいこの手のデマはいつまでも拡散し続けるので厄介です。
 韓国の混獲は確かに問題なのですが、国内でも指摘されていることに加え、この3月には韓国とオーストラリア両政府が非致死調査と混獲削減に取り組む共同プロジェクトに乗り出しています。

■New agreement on non-lethal whale research | Australian Antarctic Division
http://www.antarctica.gov.au/news/2017/new-agreement-on-non-lethal-whale-research

実は、掲の八木監督の発言には、ネトウヨのガセネタにすら見られないとんでもなくデタラメな内容が含まれています。賛成反対によらず、ウォッチャーの方なら読んですぐ気づいたでしょう。そう・・韓国がIWCに参加せずの部分。韓国はずっとIWCに加盟しており、日本とスタンスが必ずしも同一ではないものの、やや捕鯨賛成より。調査捕鯨計画を立てて物議を醸したこともあります(内外の批判を受けて引っ込めましたが)。
 驚くべきは、捕鯨問題に多少の関心がある人なら熱心なウォッチャーのレベルでなくても常識として知っていていい基本情報を、捕鯨サークルの内野≠ニリレーションを持っているはずの八木氏自身が知らなかったことのみならず、ガセネタを拾ったうえで、新たなでっっかい尾鰭≠さらに付け加え胸を張って発言してしまう甚だしい無思慮さ。
 自分が映画監督として取り組んだノンフィクション作品のメインテーマについて、なぜ情報を絶えず収集して確認する作業を平気で怠るのか、理解に苦しむばかりです。
 なるほど、ツイッターというSNSメディアの性質を考えれば、多少の粗は許容範囲といえるでしょう。かくいう筆者も人間ですし、たまにトンチンカンなツイート飛ばすことはあります(笑)
 しかし・・八木監督のこの発言内容は、次元があまりに低すぎるのみならず「ただのうっかりツイート」ではすまされないものです。
 なぜなら、八木氏は大学で開かれたセッションの場で、映画監督の肩書きにおいて、韓国の方の主張に対して嘘の反論をしたことになるからです。
 上掲で「リンク切れ」としたとおり、八木氏は6月5日に発信したこのツイートをこっそり削除した模様。
 筆者が以下のコンテンツで指摘したから、というわけではないでしょうけど。賛成派の目で見ても「さすがにイタすぎてヤバイ」と誰かがすぐ進言したって不思議はないですからね・・。

■「捕鯨ヨイショ度」診断テスト・パート2
http://www.kkneko.com/sindan2.htm

 ついでに新コンテンツの宣伝をば。みなさんもぜひ自分の脳が竜田揚げ化してないかチェックしてみてくださいね。パート1・ベーコン編もヨロシク。

 さて、話を戻すと、いくらツイートをもみ消したところで、大学で開かれた公開討論の場での発言はなかったことにはされません。
 なぜ八木氏は「6月3日に京都大学で開かれた上映会の際、私が韓国の方に対してした発言の内容には誤りがありました。お詫びして訂正いたします」と公に発信することができないのでしょうか?
 もしそれをしないというのであれば、「真実を追求するより、嘘でも上手く引き込むこと!が重要と考えていらっしゃる」(引用)とのご自身のツイートそのまんまの行動を取っている人物こそ、まさに八木氏本人に他なりません。違うのですか?
 「反捕鯨はネットや陰で不満を言う」とおっしゃる八木氏ですが、茂木氏とのやり取りや京大での失言=Aそしてネトウヨが好んでもてはやすネタ・人種差別撤退提案を映画の中にしっかり盛り込んでしまったあたりを見ても、むしろ八木氏自身がネットにどっぷり依存しているように見受けられます。おそらく、周辺に群がる反反捕鯨ネトウヨの入れ知恵をそのまま真に受けて使ってしまったのでしょうけど・・。そのネット上の粗雑な情報にさらにエントロピーを加えたうえで、映画という煽動的な媒体とご自身の強烈なキャラを駆使してオフラインの場でそれを拡散している人物こそ、「ビハインド・ザ・コーヴ」監督八木景子氏といえるのではないでしょうか。

■欧米人の差別意識をあばく
http://cinema.pia.co.jp/imp/169123/1117310/

 で、本題はここから──。
 実は、京大上映会に先立つ5月30日のこと、その八木監督から筆者に対して突然1通のメールが送りつけられてきました。それがこちら。
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 すごいですね・・・・・ほぼ脅迫状
 まず、筆者はメールアドレスをオープンにしていません。水産庁等は知っていますが、八木氏に対して明かしたことは一度もありません。100%赤の他人からの迷惑メールそのもの。
 経緯を述べますと、今月に米国ロサンゼルスのUCLAとテラサキ・ニベイ・ファンデーションで「ビハインド・ザ・コーヴ」を上映するという話が入ってきたため、事前に情報をインプットをしておこうと、例のまとめとWDC及び拙HPに掲載した英文解説のリンクを付けた短い英文メールを送ったわけです。「Please note」と。
 「拡散を怖がる」との煽りが氏からのメールのタイトルにありますが、筆者が心配したのは「ナガサキヒロシマガー」「ジンシュサベツテッパイテイアンガー」なトンデモ映画が何の注釈もなく上映されることで、日本の評判が地に落ちることなんですけどね・・。
 で、ニベイ・ファンデーションから八木氏に対して連絡が行ったのでしょう。まさかこんな形で取得した個人情報を渡した相手に悪用されるとは、ニベイ・ファンデーション側も思いもよらなかったでしょうけど・・。
 さて、「招待」の誤字はご愛嬌としても、それ以外の表現は到底穏やかとは言えない内容です。
 どうやら八木氏は筆者が外国人、シーシェパード日本諜報部員、極左過激派メンバーのいずれかだと本気で信じ込んでいるご様子。
 文中にある、八木氏に対して報告を行っているという「多くの方」とは、取り巻きの反反捕鯨ネトウヨ狂信者、つまり外野に間違いないでしょう。
 なぜなら、筆者は水産庁・水研機構等に対して何度か直接働きかけており、一応筆者の招待もとい正体は知られているからです。何人かは顔も見知っています。
 筆者は別にオンラインでしか活動していないわけではなく、多くの内外の市民団体を寄付その他の形でサポートしています。裏方のバックアップがメインではありますが。もっとも、筆者が支援しているのは国際機関にオブザーバーとして正式に認められているか、NPO法人格を持っている、合法的・非暴力的活動しかしないNGOばかりで、クジラと全然無関係な活動をしているところもあります。ポール・ワトソン氏らと親交(?)のある八木氏と異なり、シーシェパードとのリレーションは皆無です。捕鯨サークルと逆予定調和=E共存共栄の関係にあるSSCSは、筆者らにとって批判の対象でしかありませんから。
 そのことを、内野の捕鯨サークル関係者は当然知っています。
 結論から言えば、筆者が警察・公安にマークされるような犯罪集団と関わりのある人間であるなら、水産庁等からとぉーーっくの昔に連絡が行っています。八木氏の出る幕などありません。
 要するに、八木氏とその取り巻きたちは、筆者の招待もとい正体について、「出所や入手経路が不明で信ぴょう性もよくわからない」という最近の官房長官の決まり文句どころか、狂信者の脳内以外どこにも存在しないショウコに基づき、筆者を「警察・公安の捜査対象になり得る人物」と勝手に決め付けてしまったわけです。さもなければ、こんなバカげたほぼ脅迫状≠送りようがありません。
 一応弁護士にも相談しているところですが、八木氏の送りつけてきたこのほぼ脅迫状≠ヘ、強要罪「害を加える旨を告知して脅迫することによって、人に義務のないことを行なわせたり、権利の行使を妨害すること」に該当する可能性はあります。この場合、八木氏は「警告」という形でこのメールを送りつけ、筆者の批評の自由を行使する権利を阻害しようとしたと示唆されます。違法行為をしていない相手を「警察・公安に訴えるぞ」と脅すことが脅迫(害を加える旨の告知)にあたるかどうかですが、「自分の命令に従わなかった場合は警察にお前のことを教えるぞ」という警告は、違法性の有無と無関係な利己的目的による告訴権の濫用にほかなりません。狂信的な第三者に濡れ衣を着せられて警察が動く可能性はゼロではなく、一般人にとっては仕事や生活に支障が生じることを「畏怖する」理由は大いにあるといえます。もっとも、自分の勝手な妄想で無実の人間を犯罪者と決めて警察に通報すれば、最終的には通報した本人が警察に対する偽計業務妨害罪に問われかねないわけですが。
 ただ・・脅迫罪に該当するかどうかは警察の恣意的な判断に委ねられるのが実情で、映画「ザ・コーヴ」上映騒動の際の極右団体の明らかな恫喝に対しても日本の警察は重い腰を上げませんでしたし、元TBS記者の準強姦事件の経緯など、いま日本の司法の信頼がガタガタに揺らいでいるご時勢ですから、刑事的な手続はするだけ時間と金の無駄に終わってしまいそうです。
 八木氏から「招待」付のほぼ脅迫状≠ナはなく、加害の意図に疑いの余地がない正真正銘の脅迫状≠ェ送られてきたなら、筆者もブログでオープンにする以前に警察に行かざるを得なかったところですが。
 とはいえ、こんな常軌を逸したメールを平気で送りつけてくる人物が、表現者・映画監督にふさわしいとは、筆者には到底信じられません。品質に疑問符のつく初監督作品を再三紹介し続けた国内マスコミ、試写会に参加した国会議員、記者リストを提供した水産庁職員、新宿の居酒屋で意気投合した梅崎氏らがヨイショした注目の新人映画監督≠ウんの招待もとい正体が、この一つのメールに端的に現れているような気がしてなりません。
 といっても、これはご本人の人格・人徳の問題ではありません。「美徳」云々といった愛国主義がにじみ出るプロモーションの台詞や一連の騒動、そしてこのほぼ脅迫状<=[ルが示しているもの──それは、捕鯨サークルに突然救世主=i宣伝塔)に祀り上げられてしまった悲劇の主人公なのではないかと、筆者にはそう思えてならないのです。

参考)
■暴かれる陰謀
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-446.html
■「ベトナム戦争」と「核問題」に直結する本物の陰謀≠暴き、かけがえのない日本の非核文化をサポートしてくれた「グリーンピースの研究者」と、竜田揚げブンカのために「広島長崎の虐殺」を掲げながら贋物の陰謀≠ノ引っかかったトンデモ映画監督
http://kkneko.sblo.jp/article/174248692.html
■Ultra double standard of Japan's diplomacy: 100% opposite in nuclear ban and "Favorite sashimi"
http://www.kkneko.com/english/nuclearban.htm
■検証:クジラと陰謀
http://togetter.com/li/942852

◇ビヨンド・ザ・「裏コーヴ」1
■捕鯨論争に新たな光! 映画『おクジラさま ふたつの正義の物語』公開決定!
http://top.tsite.jp/news/cinema/i/35891306/

 忽然と浮上した竜田揚げ監督より早く企画がスタートしたはずの佐々木芽生監督の映画がようやく9月に国内で公開されるとのこと。
 筆者のスタンスからすれば、またクラウドファンディングの経緯を振り返っても、おそらく中立といってもかなり賛成よりで、とくに太地のイルカ猟には同情的な内容と推察します。ただ、佐々木氏と『ビハインド・ザ・コーヴ』の八木氏とは決定的に異なる点があります。
 ひとつは、もちろんクリエーターとしてのセンスと力量。内外で「素人的」と批判が上がった「ビハインド・ザ・コーヴ」と異なり、映画のクオリティとして「ザ・コーヴ」と遜色ないものと期待できそう。
 もうひとつは、「ビハインド・ザ・コーヴ」が当事者の一方にどっぷりのめりこんだ監督自身の煽動的な主張を散りばめたものだったのに対し、こちらは双方から一定の距離を置き、品格のあるドキュメンタリー映画に仕上がっていると思われること。八木氏も「中立」を平然と謳いましたが、それは日本政府に要求を突きつけているというのが理由で、要するに極右団体が「俺たちの主張は政府のと異なるから中立だ!」と言ってるのと何ら変わりありません。一方、佐々木氏は族議員に対してさえ媚びることなく「負の側面も描く」と宣言し、その勇気とクリエーターとしての矜持には筆者も驚かされました。
 なんにせよ、「アウンノコキューガー」「ヒロシマナガサキガー」「ジンシュサベツテッパイテイアンガー」な竜田揚げプロパガンダに比べれば何倍もマシでしょう・・。
 そういうわけで、佐々木氏の映画の検証については他の方にお任せして、筆者は批判を控えるつもりでいます。
 ま、欲を言えばもう少し早めに国内公開に踏み切ってくれればよかったとは思うのですが・・。

◇ビヨンド・ザ・「裏コーヴ」2

■絶滅危惧種クロマグロと日本の海の危機を訴える!茂木陽一ドキュメンタリーを作りたい
https://www.makuake.com/project/apf/

 なんと、上の記事の竜田揚げ監督氏のコメント中にも出てきた、茂木陽一氏の活動を描いたドキュメンタリーがクラウドファンディングで製作中。
 世界の海を見て回った茂木さんは、一見職人気質に見えながら、水産庁・ニッスイ前乱獲反対デモを立ち上げる行動派のうえ、文章を書かせても知的なセンスが光る魅力的な方。完成すればきっと観る価値のあるドキュメンタリーになるはず。
 捕鯨に賛成な人も反対な人も、日本の漁業をよくしたいと願っている皆さんはぜひ応援してください!

◇口直し
 先日仕事中久しぶりにチビニャンを拾いました。白毛にオッドアイの美男子(びにゃんし)。ちゃんとした里親さんも確保できたので一安心。筆者はもうしばらくニャンコづくし&奉仕の日々です・・
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posted by カメクジラネコ at 19:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会科学系