2010年02月26日

「いっせいのせ」でやめよう!! 辺野古移設と調査捕鯨!!  署名活動スタート&賛同ブログ大募集中!!!

 昨年末から準備してきた企画のスタートにようやくこぎつけました。
詳しくはこちら↓

 

「いっせいのせ」でやめよう!! 辺野古移設と調査捕鯨!!
http://www.shomei.tv/project-1460.html


Stop Henoko Relocation & Research Whaling! (英語版)
http://www.thepetitionsite.com/1/protect-dugongs-and-whales

(拙HP上のご案内/賛同人・賛同団体・賛同ブログ一覧)
http://www.kkneko.com/dandw.htm

 署名と告知にぜひご協力くださいm(_ _)m
 賛同ブログも合わせて募集しております!!

 ※ なお、署名は個人情報保護を優先して匿名表示を推奨しています。

 
 今回の署名では、「Whale song」3部作(日本語版は東京創元社から出てます)で世界的に知られる米国の作家兼文学者のロバート・シーゲル先生と、世界の野生動物保護の草分け的存在・女子栄養大学名誉教授で動物学者の小原秀雄先生に、賛同人になることをご快諾いただけました。
 現在、他にも国内の作家他著名人に何人か当たっているところです。 賛同NPOには4団体加わっていただいています。マスコミにもリリース中。

 なお、今回の署名企画にあたっては、TさんとZさん、CFTさんに絶大なご支援をいただきました。アドバイスをいただいた大勢の市民ブロガーの皆様、MIXI「捕鯨反対!!」コミュの皆様にも、この場を借りてお礼申し上げます。
 この署名では、沿岸捕鯨及び在日米軍基地の是非そのものについては不問とすることで、日米双方から幅広い支持を得ることを狙っています。
 米軍普天間飛行場代替施設については、平野官房長官の極限後ろ向きな談話や、名護市長選の結果を無視した陸上案が飛び出し、「負担Aと負担Bのどちらか好きなほうを選べ」という、権力を笠に着た政府の傲慢な対応には怒りを禁じえません。筆者がとくに危ぶんでいるのは、日米両政府が互いに責任を相手に擦り付ける形で非難を回避する姑息なやり方をとり、「努力はしたんだ」というアリバイ作りをしたうえで「結局辺野古沖だろ」と規定路線の正当化を図ることです。昨年の総選挙で示された民意をこれほどまでにバカにしたやり方もありません。
 一方、調査捕鯨問題については、マキエラIWC議長による新提案や豪州・NZのICJ提訴対応について情報が飛び交っている状態。それにしても、鯨研と役員人事で結び付いたオトモダチ新聞・産経は大活躍だねっ! 日本政府はおそらく、狭義国益と広義国益とのすり替えが得意な捕鯨サークル(水産庁/鯨研/共同船舶から成る運命共同体)主導のもと、北朝鮮すら色褪せて見えるほど独善的な主張を展開することでランディング・ポイントをずらし、胴体着陸どころか猛スピードで地面に激突させて大破を狙わんと必死になってくるでしょう。
 5月に結論が示される沖縄基地移設問題にしろ、6月のモロッコ年次総会で山場を迎える調査捕鯨問題にしろ、水面下の目に見えないところで、市民不在のまま権力同士のせめぎ合いが繰り広げられるわけです。
 そんな国家・機関が不合理な結論を導き出そうとしている状況に、私たちの手でささやかな一石を投じましょう。国対国、ブンカ対ブンカへのすり替えプロパガンダ合戦には「もううんざりだ!」という市民の声を届けましょう。日本からも。世界からも。
 暴力の応酬、価値観の押し付け合いに終始する捕鯨サークルとシー・シェパードのやり方とは対極的な、お互いの責任を自覚し、相手の痛みに配慮し、譲り合うことを求めるメッセージを世界に広く伝えましょう。世界の人々の協力のもとに、自分たちの足元を見直しましょう。外からの押し付けではなく、私たち自身の手で、私たち自身を変えましょう。もちろん、米国やオーストラリアにも変わってもらいましょう。
 それ以外に優れた解決策があるとは、筆者には思えません。そして、その唯一の答えを無視し続けるようでは、「ニンゲンはジュゴンにもクジラにも劣る愚かな動物だ」と証明するのに等しいと、筆者には思えます。
 こんなバカバカしいことは「いっせいのせ」でやめよう!!!!

posted by カメクジラネコ at 19:50| Comment(9) | TrackBack(0) | 特設リンク

2010年02月24日

捕鯨ニッポンを変えよう!! 今年がいよいよ正念場!!!

■IWC、調査捕鯨停止を議長提案 沿岸で10年捕獲 (2/23,共同)
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010022301000188.html
■日本の沿岸捕鯨再開を容認=海域ごとの捕獲数に上限−IWC議長案 (時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2010022300450 (リンク切れ)
■IWCの議長提案、24年ぶりの商業捕鯨再開を容認か (ロイター)
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-14024720100223
■IWC 調査捕鯨の大幅削減案 (NHK)
http://www.nhk.or.jp/news/t10015781491000.html (リンク切れ)
■小型沿岸捕鯨容認も、頭数に上限…IWC新提案 (読売)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100223-OYT1T01083.htm (リンク切れ)
■調査捕鯨:IWC議長提案 局面打開につながるかは未知数 (毎日)
http://mainichi.jp/select/science/news/20100224k0000m020077000c.html (リンク切れ)
■IWC、沿岸捕鯨認める議長案 海域ごとに捕獲数に上限 (朝日)
http://www.asahi.com/politics/update/0223/TKY201002230390.html (リンク切れ)

 南極の自然に対する迷惑千万なヤクザ対ヤクザの戦争から離れた捕鯨関連のネタとしては、久々の大きな報道がありました。
 以下、上掲のニュースソースから気になる記述をチェックしてみましょう。


>日本政府関係者は「提案が認められた場合、新しい枠組みの中で調査のための捕鯨を続ける」と話した。
(共同)

 この関係者とやらは、もちろん捕鯨サークル(水産庁/鯨研/共同船舶/関連外郭団体)のニンゲンでしょう。独善脱法調査捕鯨はやめさせてIWC(国際捕鯨委員会)管理下に置くというのが議長提案のはずですが、連中に受け入れる気はないようです。理由は明白で、参入を名乗り出る企業がひとつもない公海母船式捕鯨は、補助金付けの国策チョウサ捕鯨の形でなければもはや存続不可能だからです。チョウサ捕鯨の延命こそが、天下り官僚OBを通じて不可分なまでに一体化した官業癒着の象徴たる捕鯨サークルの真意であることは、東北大石井准教授らが指摘しているとおりであり、世界にもとっくにバレバレ。捕鯨擁護プロパガンダの立役者でもある水産ジャーナリスト梅崎義人氏が、東京新聞上で捕鯨サークルの本音を代弁していることからも明らか。
 日本国内でも鯨肉パーティーで釣れるマスコミ関係者ばかりではなくなり、日本捕鯨協会が手練のPRコンサルタントを使って敷いた情報統制は、いまや綻びを見せています。一方的なヨイショ発表ばかりをせっせと量産しているのは、鯨研役員人事コネクションで結び付いた最右翼全国紙・産経くらいのもの。
 梅崎氏が在籍していた関係か、捕鯨擁護色のやや強い時事の報道には、「南半球のザトウクジラ」という記述が。他者報道を見る限り、今年の提案も昨年のホガース・デソトラインと差がないように見えるんですがね・・。どうやら捕鯨ニッポンは脅迫カードを引き続き使い続けるつもりでいるようです。北半球の同種を乱獲で絶滅寸前に追いやった当の国、人口一人当たり食糧廃棄量世界一で食品偽装がまかり通る食文化破壊飽食国家、ボン条約を無視し続ける環境ならず者国家に、同条約で保護されているはずの回遊性野生動物、グレートバリアリーフなど貴重な生態系の一部でもあるかけがえのない自然を好き勝手にされて、オーストラリアを始めとする南半球諸国の人々が黙っているわけないでしょう。それでも、「ザトウを殺されたくなかったら要求を全部呑め、オラァ!」北朝鮮もビックリ顔負けのヤクザじみた恫喝外交で臨み、それらの国々の人々の神経を平気で逆なでしようとしているのです、この国は・・。日本国民として、これほどまでに耐え難い屈辱はありません。
 赤松農相殿、「譲るべきところ」はそんなところではありませんよ。あまり世界に恥をさらさないでください。あと、名護市長選後のビックリ談話でも国民の大顰蹙を買った平野長官は相変わらずどうしようもないニャ(--;;

>日本の主張や国益をどう貫けるかということだ(赤松氏談話〜NHK)

 市民ブロガーの皆さんを始め、広義国益を優先する声が日増しに国内で高まっている中、過去を省みる能力もなく、国におんぶにだっこしてきた特定の業界・一企業の利益/すなわち超狭義国益を、外交上の計り知れないマイナス面など重要な広義国益より上位に置くのは、亡国の選択以外の何物でもありません。勘違いもいい加減にしてほしいものです。
 ところで、各報道とも、環境保護団体、反捕鯨国の反発や非難を取り上げていますが、情報の取扱に際して注意すべき点が2つあります。
 これから6月のモロッコ総会までの間、妥協案をめぐる熾烈な綱引きが繰り広げられるわけです。捕鯨サークルは既得権益を死守しようと血眼になって、脳味噌のベーコン化に対する免疫が恐ろしく低い頭の古い政治家たちに働きかけるでしょう。妥当なソフト・ランディングでの決着を図るには、北朝鮮並の強硬姿勢を貫こうとしている捕鯨ニッポンとの間で、バランスを取る必要があるのはある程度やむを得ません。実際には、豪州メディアも「一頭たりとも殺すな」という日本側の恣意的な異訳ではない「そんなにやりたきゃ、他人の庭を荒らさないで自分のとこでやってくれ」という国内の声を伝えているわけです。
 ただし、一部の団体は、現行の調査捕鯨がダラダラズルズル続くことで、寄付収入維持/自己存続を目的としていることもまた否定できない事実でしょう。そういう意味では、この連中は捕鯨サークルと一蓮托生、まさしくクジラの敵に他なりません。さっさとブッ潰すに限ります。
 IWCが両勢力の間を取った妥協案を提示しても、日本政府/捕鯨サークルは呑めません。繰り返しになりますが、公海母船式商業捕鯨は現実問題として成立する余地がないからです。彼らの目論みは、およそ譲歩でも何でもない南半球ザトウや南大西洋サンクチュアリを“ダシ”にすることで、合理的なコンセンサスを破談させ、現状の固定化を図ること
 豪州とNZは国際司法裁判所への提訴の構えを見せていますが、過去記事で指摘したとおり、一種の博打で賢明な対応とはいえません。ミナミマグロ事件の時とは異なり、自重を促す国際的な司法判断が出ても日本は無視してかかるでしょう。新母船建造による既定路線化の時間稼ぎに利用されるだけです。最低でも米国と欧州、南米諸国のサポートが必要でしょう。クリントン米国務長官が反捕鯨での三国の結束を両国に呼びかけたとも伝えられるので、米国がここに加わる可能性はなきにしもあらずですが。
 しかし、ボン条約や生物多様性条約に示される世界の潮流に真っ向から反するエゴイスティックで傲慢な公海捕鯨に関しては、世界の人々の支持を得つつも、私たち日本人の手で始末を着けるべきです。
 テロ国家すら色褪せて見えるほどの、60年前を彷彿とさせるファシズム的な拡張主義は絶やさなければなりません。地球温暖化の深刻な脅威に見舞われつつある、かけがえのない南極圏の自然を、地産地消という大切な文化をかなぐり捨てただらしのない国、世界中のどこの国よりも命を粗末にしている恥ずかしい国に、これ以上貪らせてはなりません。
 捕鯨ニッポンを変えましょう。私たち自身の手で。世界で一番ミットモナイ国から、成熟した大人の国へと。
 米軍普天間代替飛行場の移設場所選定にしろ、IWCにおける協議にしろ、市民の目に見えない水面下でひそかに事が進められる中、天下り官僚OBを通じて結託した土建屋(水産ゼネコン含む)や捕鯨業界のための利益誘導を最優先しようとする動きに対し、私たち市民一人一人の声でもって対抗しましょう。価値観を押し付け合うプロパガンダ合戦、メディアと結託した暴力的な演出とは距離を置いた、《双方の立場を尊重する、現実に裏打ちされたまともな結論》を提示することで、権力同士のせめぎ合いに一石を投じましょう。

 くだらない横槍が入りましたが、昨年末から準備してきた企画を近々スタートさせる予定です。乞うご期待ニャ〜♪
posted by カメクジラネコ at 02:25| Comment(6) | TrackBack(0) | 社会科学系

2010年02月20日

スノボ文化を蔑む文化最貧国・捕鯨ニッポン

◇國母選手騒動に見る捕鯨ニッポンの文化に対する不寛容性

 國母和宏選手、8位入賞おめでとうございます。決勝で実力を出しきれなかったのは残念でした。一回目の転倒で顔から出血し、コンディションの悪い中なおも大技ダブルコークに果敢に挑み、後一歩という演技を見せた國母選手の姿は、大勢の日本人の胸を打ち、スノボファンを増やしてスポーツ界に大きな社会的貢献を果たしたことでしょう。
 残念ながら、メダルの有力候補の足を引っ張るヒトたちも国内には少なからずいたようですが・・。それも、開会式出場を“自粛”させた当のJOCから、試合前にカメラで追い回したTV局、日教組批判にまでこじつけるダブルコークも顔負けの捻りワザを見せたウヨ産経を始めとする保守系メディア、果ては閣僚まで。「競技に専念してくれてよかった」なんてどの面下げて言えるんじゃ!? 前回トリノで土壇場の女子フィギュアの金1個だったから、咽喉から手が出るほどメダルが欲しくて、スピードスケートのコスチュームを一番悪趣味なキンキラキンのデザインにまでしたはずなのに・・・
 どうも勘違いしているヒトが多いように思うんですね。「国がカネを出して“出させて”やってるんだ」みたいな。
 それ、違うでしょ。競技選手の皆さんは、世界とわたり合えるその道の実力者としての地位を努力と才能で掴んだトップアスリートであり、日本のPRをしてくれているありがた〜い存在なのでは? 評価は結果・成績によって示されるのですから、「選手一人一人にベストを尽くしてもらえるためにどのような配慮が必要か」を最優先で考えるのがスジのはず。常識で考えれば、温かい声援と、「余計なことで煩わせない気配り」でしょう。そうすれば、国が欲しているメダルの数字という結果は、後から自ずとついてくるはずです。日の丸と重圧を無理やり背負わせたり、出る杭を打って個性を矯める真似をしたり、なんでわざわざ“逆のこと”するわけ??
 成田で本人らしく“着こなし”ただけのことが、そんなに目クジラ立てるようなことなの? キンキラコスチュームの方がよっぽど恥ずかしいじゃん。あれは「だらしがない」とか「服装の乱れ」ではなく、彼自身のボーダーとしての個性の一部。その意味では、まさに「自覚と誇りを持って公式服装を着用し」(日本選手団公式服装着用規定)た選手のお手本に他ならないんじゃないですか? 「自覚と誇り」の有無を一体どこで線引きするのかも理解に苦しみますが、中学校のスカート丈膝下何センチだとか靴下はワンポイントまでとか、馬鹿げた校則の延長線でしかないよねぇ。
 決勝に出場したメンバーは、どこの国の選手もみな個性的なファッションでとんがってたじゃないですか。ポワロヒゲに無精ヒゲ、ピアスの位置もよりどりみどり、$目入り髑髏マークを始めキッチュなボードのデザイン。何より、王者ショウン・ホワイト含め、ほとんど全員腰パンだったじゃん。でもって、これまでの国際大会とかでも、みんなその格好のまんま表彰台に上がってたんだよね。要するに、これがスタンダードってことでしょ。IOCもそれを理解したうえで、他にない選手紹介の映像演出で競技を盛り上げたわけです。開会式だって腰パンのまま入場した選手がいたって不思議はないでしょう。いずれにせよ、自分のファッションに拘ったというだけで、“見せしめ的な懲罰”を課す国なんて、世界中で日本以外どこにもないんじゃないですか?
 金メダルを獲った王者・米ショウン・ホワイト選手の決勝の演技は圧巻でしたが、國母選手も挑んだダブルコークは昨年8月、最後の演技で披露したダブルマックツイストに至ってはなんと今年1月に編み出された新技とのこと。ダイナミックに進化を遂げるスノボ界を支える原動力になっているのは、枠に押し込めようとする権威に決して縛られることのない自由闊達な雰囲気。それこそがスノボのスタイルってもんじゃないですか。ガチガチの氷の上で5mもの高さに跳躍して、ニャンコ顔負けの空中錐揉み回転をやってのけるんだから、度胸も半端じゃないよね。格闘技系と違って闘う相手は100%自分自身の恐怖心。いちいち「つまらんこと」にかまけていて務まるスポーツではないでしょう。
 カメラの前での言動については賛否両論もあるでしょうが、はっきり言えるのは、それはうわべにすぎないということです。國母選手は難病に侵されたボーダーの友人のために基金の立ち上げにも関わったとのこと。月並みな励ましではなく、前向きに生きるモチベーションを高めるようにさりげなく接してくれたとは病床の友人の談。友人が辛い境遇にあるときに自分のステータスをひけらかすような真似しかできないニンゲンが多い世知辛い世の中で、彼は本当に大切なことでは人並み以上に気を配れる、の大きな心優しい人間なのですね。また、「メダルを獲ったら氷河保全のための活動に寄付したい」と語ったとの逸話も。かっこいいよね。
 本当に大切なのは、身だしなみや言葉遣いではなく、人間の中身なんじゃないですか? 国家の部品、メダル製造機じゃないんだからさ。
 もちろん、好みは人それぞれにあるでしょう。筆者の場合は、國母選手の一本芯の通った強さや、あるいは16歳の若いカザフスタンの選手に「頑張れ」と声援を送ったフィギュア男子・小塚選手のやさしさなんかに、ぐっと惹かれるものを感じます。某大リーガー選手や水泳選手のように、ナショナリズムとの親和性の強いタイプは、逆にどれだけ技量が高かろうとちょっと退いちゃうよ・・・
 そして、國母選手の魅力的な人間性とは対照的に、時代に流され媚びまくっているようにしか見えない、“品格”というただのキャッチコピーには、非常に薄っぺらいものを感じてしまいます。
 今回の國母選手服装・言動騒動で明らかになったのは、日本ほど異質な文化に対して不寛容で、価値観を押し付ける傾向が顕著な国はないということです。市民ブロガーの皆さんを始め、彼にエールを送る方も決して少なくないのがまだしもの救いですが、これじゃあ国際会議や外相会談で「ブンカ!ブンカ!」と叫ぶ資格はゼロだよねぇ。
 「五輪はスノーボードの一部で、特別なものでない」という國母選手の言葉には重みがありますが、もし日本が一流のアスリートを育て大切にすることのできない国なら、本場米国なり、あるいは彼が小学校時代から練習のために訪れていた、南半球諸国でもウィンタースポーツの盛んなニュージーランドなりに移籍して、4年後に再び頂点を目指すというのもアリかもしれませんね。ロシア国籍を取得して実力を存分に発揮しているフィギュアペアの川口選手の例もありますし。
 それにしても、在籍してる大学に抗議電話かけまくったり、大量のメールを送りつけたウヨガキ君が山ほどいたと言うんだから呆れます。実力を評価されている人に対するひがみ根性はみっともない限り。本人でなくとも、「ちっ、うっせーな」と言いたくもなるでしょう。その有り余る負のエネルギーをもう少しマシな方面に注ぎ込んだら、お国のためにも少しは貢献できるんじゃないですか。国母選手の1万分の1くらいは。

 さて、今回のバンクーバー冬季五輪ですが、練習中の事故でリュージュの選手が亡くなったり、製氷機とかのトラブルに見舞われたり、雪が少なくて下に藁を埋めたとか、そんなもんで雪質に問題があって一流選手でも“身の危険”を感じてるとか、いろいろ言われてるみたいですね。前回の記事ではずいぶんノーテンキなことも書きましたが、大開発と自然保護の両立は「言うは易し行なうは難し」。日本の長野で開かれたときと同様、環境破壊と自治体に重くのしかかる財政負担の問題は、バンクーバーにとっても決して無縁ではないようです(詳細は下掲リンク)。捕鯨サークルと同じく、先住民までうまく取り込んでしまうIOCですが、「エコ」の看板の裏で何が起きているか、お得意さんのマスメディアが伝える虚飾の裏側を、絶えず市民が監視・検証し続ける必要はあるでしょうね。
 個人的には、たとえマイナス面の大きな五輪であっても、ナショナリズムの“ガス抜き”の場として必要な側面は否めないとも思えます。「必要悪」とまでは言わずとも・・。もっとも、鼓舞しすぎて逆効果になるようでは元も子もないけれど。
 ニンゲンが動物であることをやめられない以上、競争意識や帰属意識といった動物本来の本能に由来する感情を、抑圧とは違う形で悪い方向に向かわないようコントロールする必要が出てくるのはやむを得ないでしょう。
 手にした力ばかりを誇示したがるニンゲンという獣の一種が、ワンコやニャンコやクジラたちに胸を張れる万物の霊長となれるのは、一体いつの日のことやら・・・・
 おまけとして、以下に筆者が考える文化のプライオリティ付けを提示しておきましょう。文化の恣意的・利己的な取捨選択や優先順位の逆転が大得意な捕鯨ニッポンですが、北朝鮮じみた唯我独尊主義や「All or Nothing」の原理主義に対するアンチテーゼとして、国内で、そして国際社会で議論しなくてはならない事柄です。本当はとっくに議論されて然るべきだったのに、捕鯨サークルのプロパガンダ戦略に阻まれていたわけだけど。皆さんも考えてみてください。

 ◎:優れた文化   スノボ文化、アイヌやイヌイットなどの先住民伝統捕鯨、移動性野生動物の持続性のある非消費的利用
 △:保留        オリンピック文化、沿岸捕鯨
 ×:ガラクタ文化   品格/服装規定&懲罰主義のセットブンカ、公海母船式商業/調査捕鯨ブンカ

参考リンク:
−“腰パン王子”国母の隠された素顔 犬猿の童夢には無視|夕刊フジ
http://www.zakzak.co.jp/sports/etc_sports/news/20100217/spo1002171153000-n2.htm (リンク切れ)
−もう一つのバンクーバーオリンピック関連情報
http://tu-ta.at.webry.info/201002/article_5.html

 

◇その他諸々文化最貧国・捕鯨ニッポン

<事例1>煙草と捕鯨


■<受動喫煙防止>飲食店なども原則全面禁煙 厚労省通知へ (2/18,毎日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100218-00000126-mai-soci
■全面禁煙は「今月通知」=閣議後会見で長妻厚労相 (2/19,時事)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100219-00000110-jij-soci

 文化の文脈で捕鯨問題を考えるにあたって、これほどわかりやすい事例はありませんね。
 「喫煙習慣は常習性の高い依存症で、病気にすぎない」という見方も成り立つわけですが、歴史の長さと人口を考えても、捕鯨産業とは比較にならないほど世界的に重要な文化であることもまた否定できないでしょう。まず、文化はすべてに優先するものではないという、常識中の常識を押さえておきたいもの。
 次に、公共の場での分煙は喫煙者側の一方的な言い分に沿ったものでしかないということ。ボン条約を無視した公海でのジゾクテキリヨウ原理主義は、まさにこれ。
 喫煙者は家族や職場、赤の他人に迷惑をかけないよう専用の喫煙室で、鯨肉愛好家も世界に迷惑をかけないよう沿岸のみで。それが時代の趨勢に沿った国際社会のルールです。半世紀前の時代感覚のまま自己満足に浸るか、肩身の狭い思いとの板ばさみを甘んじるか、それはそのヒトの人間性。
 煙草や捕鯨という負の文化遺産を“博物館行き”にさせるかどうかは、将来の世代がさらに時間をかけて判断すればいいことです。専ら利便性や経済性を理由に日本が自ら手放してきた数々の文化と、待遇上の“差別”があるわけではありません。

<事例2>フェリーと捕鯨


■絶える航跡…宇高航路:国交相、連絡協議会を設置へ 岡山・香川両知事と会談 (2/19,毎日岡山)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100219-00000208-mailo-l33 (リンク切れ)
■フェリー支援19自治体14億円 高速割引で打撃に対応 ('09/10/19,朝日)
http://www.asahi.com/politics/update/1019/TKY200910190459.html (リンク切れ)
■内航フェリーに補助金?
http://anond.hatelabo.jp/20090203224624

 高速無料化の煽り、偏った政策という市場経済的要因ですらない理由で、全国でフェリー事業の縮小・撤退が相次いでいます。地域住民の大切な足にしてかけがえのない文化が失われようとしています。日本自らの手で、文化の灯が消されようとしているのです。
 世界に対してどう説明するつもりなのですか?
 各自治体が緊急に支出しているフェリー事業への補助は、国策事業の甘い汁を貪るばかりで競争すらしていない共同船舶が毎年せしめている補助金に比べ1〜3桁も小さい額でしかありません。
 それにしても、全日本海員組合はほんとにだらしないね。海運労働者の基本的な権利より、くだらないステータスを優先する労組が一体どこにあるでしょう?
 青森地裁で市民団体との対決が始まりましたが、これまで完全にベールに閉ざされてきた“お土産ブンカ”の実態にもメスが入りつつあります。近海で操業する漁船その他の船舶とはかけ離れた、命に関わる危険な労務と引き換えに、科学事業兼国策補助金事業であるにもかかわらず、大乱獲時代から連綿となく続いてきた業界の慣行のままに手渡された高級鯨肉を、そのままつるんだ料理屋に横流しすれば、そりゃ御殿も立ちますわな・・。一体いつから“支給品”になったのか? 平成の脱税王じゃないけど、船員らと共同船舶は税務処理を誤魔化していなかったのか? この際法廷できっちり明らかにしてもらいましょう。
 しかしまあ、「記憶にございません」とは実に懐かしいフレーズだよねぇ・・・

参考リンク:
−捕鯨問題総ざらい!!! 23. これの一体どこが文化なの!? (拙ブログ特設リンク)
http://kkneko.sblo.jp/category/765307-1.html
−グリーンピースのメンバーが無罪主張、鯨肉窃盗事件で初公判 (2/15,AFP)
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2695626/5331092
−「グリーンピースのクジラ肉裁判」傍聴報告(1) あやふやな「土産品」の評価額 (2/19,JANJAN)
http://www.janjannews.jp/archives/2678536.html (リンク切れ)

http://blog.livedoor.jp/janjannews/archives/2678536.html 


◇大規模捕鯨の担い手は、もう民間にはいない──ビジネス誌が説く平成の常識

■大規模捕鯨の担い手は、もう民間にはいない・「小型沿岸」への現実路線が迫られる捕鯨外交 (2/17,日経ビジネス)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100215/212813/

 筆者やNGOがずっと主張し続けてきたことを、要領よくまとめてくれています。
 まあ、この手の経済誌を手に取るインテリ層は、「母船式商業捕鯨を再開させてもビジネスとして成立する」などと聞けば苦笑するだけでしょうが・・・

posted by カメクジラネコ at 01:38| Comment(4) | TrackBack(2) | 社会科学系

2010年02月15日

バンクーバー五輪とクジラ

◇バンクーバー五輪とクジラ〜乱獲捕鯨五輪の過去を忘れ、ガラクタ文化と価値観の押し付けで金メダルを目指すのはやめよう

 いよいよバンクーバー冬季五輪開幕ですね。
 といいつつ、スポーツはやるのも観るのも興味ないうえに、郷土の文化と自然に対する愛着はあっても、愛国心なる感情に欠ける筆者としては、どこの国がいくつメダル獲ったなんてことはどうでもいいし、参加される選手の皆さん一人一人が自分自身納得できる結果を出して欲しいと願うばかりなんですけど・・。カーリングのチーム青森と女子フィギュアの鈴木選手は個人的に応援してるニャ〜♪
 ところで、今回の開会式では、巨大スクリーンに映し出された映像の中にシャチとクジラが登場したという話(筆者は観そびれちった(--;)。映像に合わせて実際に床から潮を吹かせる演出もあったそうだけど、ザトウなのに噴気はシロナガスっぽかったとの苦情もあったとかなかったとか。。
 自然豊かな観光地として、五輪前から日本での知名度も高いバンクーバーについては、改めて説明する必要もないと思いますが、カナダ西海岸の同島周辺海域はザトウクジラやミンククジラを始めとする各種の鯨類の回遊ルートに当たっており、定住型のシャチの生息域になっていることでも有名。シャチが現地の先住民の間で畏敬の対象とされてきたことも、つとに知られています。今回の五輪では、メダルにこのシャチをモチーフにした先住民族のデザインが採用されたことが日本のTVなどでも取り上げられました。
 バンクーバーのシャチについては、海洋写真家の水口博也氏が多くの著作を発表しています。拙小説でもネタにさせてもらいました。ついでに以下の過去記事もご参照。カナダはIWC(国際捕鯨委員会)加盟国ではありませんが、大勢の市民が野生動物としての鯨類に対する深い関わりと愛着を持っているのです。

−捕鯨ニッポンと対極にある、まるで別世界のヒトと野生動物との関係 (拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/26299661.html

 映像のクジラ以外にも、捕鯨ニッポンに住む身にとっては居住まいを正さざるを得ない演出が・・。「何の話だかわからない」という方は、自己中的ベーコン脳度が幾分進んでおりますぞ?
 答えに参りましょうか。今回の開会式では、カナダの先住民族の長老たちが招待客として列席、各国選手団入場の際には歓迎の踊りを披露。中央のモニュメントもトーテンポールをモチーフにしていたりと、式典全体にわたって先住民カラーが色濃く反映されていたんですね。さすがに蛍光色の伝統衣装はディスコみたいで違和感を感じなくもなかったけど。。
 まあ・・商業色の方も強くなっていろいろ批判のあるIOCですから、ある意味政治的利用に近い部分もあるかもしれません。しかし、国際協調・平和共存を訴えるメッセンジャーとしての先住民の存在感と、それが世界中の市民に広く受け入れられているという事実を、IOCのような巨大組織、あるいはスポンサーともなっている大企業が熟知していることを示すといえるでしょう。
 虐げられてきた歴史故に、また現代文明の抱える様々な欠陥に対する処方箋としての位置づけ故に、先住民の伝統に対しては第一級の文化として高い敬意が払われているのです。それがいまの国際社会の潮流なわけです。先住民族の伝統をどれだけ尊重しているかは、その国の文化度と国際感覚を図るバロメーターに他なりません。
 翻って捕鯨ニッポンの実情はどうでしょうか?
 1993年の国際先住民年から、世界の先住民国際10年の2周目に入っていますが、アイヌを公式に先住民と認める決議が国会を通ったのはやっと2年前のこと。しかも、土地や資源に対する権利、過去の同化政策に対する真摯な謝罪、補償問題など本質的な部分は棚上げにされており、国連の定義とは未だに大きなギャップがあるのが現実です。多くの反捕鯨国を含む他の先進諸国においては最大限尊重されている伝統文化を、どこの国よりも蔑ろに扱っている国こそ、とある問題では「デントウブンカ」が口癖の捕鯨ニッポンの真の姿なのです。
 IWCでは先住民生存捕鯨に関する小委員会があり、イヌイット(米アラスカ)やチュコト族(ロシア)、グリーンランド先住民(デンマーク)などの先住民に対しては、特例的に枠が与えられています。先住民問題の文脈を理解している世界中のすべての人々にとっては、まさに当たり前の措置。
 ところがどういうわけか、日本の歴とした先住民たるアイヌの伝統捕鯨に関する情報が発信されることは皆無。2006年にアイヌの方たちが北海道選出の鳩山現首相に伝統捕鯨再開を訴える陳情を行いましたが、残念ながら族議員と一緒の席で鳩山氏が返したのは「商業捕鯨再開に努めている」という場違いな返答だけ。

−アイヌ文化継承のために努力を約束|鳩山由紀夫公式サイト
http://www.hatoyama.gr.jp/weekly/040422.html (リンク切れ)

 実際には、乱獲の責任を負う大手捕鯨会社とつながる沿岸捕鯨を「第三のカテゴリー」などというトンチンカンなネーミングを持ち出してゴリ押ししようとする一方、はるかに古い歴史と海外でも評価され得る高い正当性を有するアイヌ民族の伝統捕鯨については、水産庁は国際社会に対して何一つ働きかけを行ってきませんでした。ちなみに、9千年の伝統があるのはこのアイヌ捕鯨の系統。やはり絶滅した古式捕鯨の歴史は約300年(400年前〜)。丸ごと外から輸入した現在のノルウェー式捕鯨はたったの120年です。
 アイヌの伝統捕鯨復元を正式にIWCの場で申請すれば、米豪のような強硬な反捕鯨国でも二つ返事でゴーサインを出すことに疑いの余地はありません。しかし、日本政府がしてきたことといえば、伝統文化としては100%ニセモノの公海母船式商業捕鯨/調査捕鯨を最優先し、9割方ニセモノに近い沿岸捕鯨をとりあえずカードとして振りかざすだけだったのです。
 捕鯨問題に関する国際交渉を担当する水産庁の森下丈二参事官は、海外マスコミに対し、アイヌのサケ漁と商業捕鯨/調査捕鯨との政策的プライオリティ付けに関して実に信じがたい発言をしたことがあります。それはアイヌからイヌイットからアボリジニから、世界中の少数民族・先住民族の方々が耳を疑い、言葉を失う重すぎる内容でした。発言自体は軽薄・軽率の謗りを免れませんが。以下はロサンゼルスタイムズ紙及びブロガーさんの記事中の訳から引用。


"I would not claim that my government is always consistent," Joji Morishita, director for international negotiations for the Japanese government's Fisheries Agency, said when asked about the discrepancy between how Japan wants its whalers to be treated and the restrictions it imposes on the Ainu community. "You cannot be perfect on every issue and unfortunately that's happening in the case of the Ainu."

我々はいつも首尾一貫しているとは言えない。誰でも全ての点で完全であることは出来ない。それがたまたまアイヌの問題で起こったのだ。

−米国紙がみた調査捕鯨とアイヌ|無党派日本人の本音
http://blog.goo.ne.jp/mutouha80s/e/a863ac35990df463fce164c7633863d5
−Japan's whaling logic doesn't cut two ways (11/24/'07,米ロサンゼルス・タイムズ)
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-whaling24nov24,0,1247872.story?coll=la-home-world

 ジゾクテキリヨウ原理主義を世界に強硬に押し付けようとするこの水産官僚は、先住民族文化に対する国際的なスタンダードをまるっきり無視し、いけしゃあしゃあとこんなことを言ってのけたのです。今でも口を開けば「云十万の土産物がどうしたこうした」とお経のように唱え続け、先住民の由緒ある文化を“たかが商業捕鯨”と同列に扱う、あまりにも粗末な文化観を隠すことさえできない始末。日本がこのような人物を高級官僚に据え、世界に恥を晒しているのは、国民としてあまりに耐え難いことです。
 さて、北京五輪と石原都知事の招致運動に絡めて以前記事にしましたが、「オリンピック」という単語は、実は近代捕鯨の歴史と切っても切れないものだったりします。ノルウェー・イギリス・ロシアなどとともに、日本の大手捕鯨会社は南極海で乱獲の限りを尽くし、シロナガスを始めとする大型鯨類に壊滅的なダメージを与えました。累計捕獲量が銅メダル(3位)にとどまったのは、単に後発組だったからにすぎません。他国の業者が撤退した後も企業間で貪欲にメダルを争い合うことで乱獲の総仕上げをし、重大な責任を負っているはずの大手御三家の合弁企業から出発した共同船舶が、今なお出場者が誰もいない舞台で、ウヨガキ応援団にエールを送られながら「俺達が金メダルだ!」と虚しい叫び声をあげ続けているというわけです。ここ2、3年はシー・シェパード(SSCS)という競争相手がやっと見つかったおかげで、右サイドの一部は盛り上がってきてる感じですが・・・
 問題は、日本の立場を代表する水産官僚が、海外向けには自国の捕鯨会社の乱獲に対する責任を(小声で)認める一方で、国内では「深い反省」の周知徹底を図る努力を怠るのみならず、他人の迷惑をまったく顧みずにネットで気炎を上げる無名のウヨガキから、外野とはいえ高いネームバリューのある雁屋哲氏を始めとする文化人・著名人、公共放送を世論操作の道具として利用する捕鯨サークルと縁の深い人類学者秋道智彌氏らに至るまで、素朴で幼稚にすぎる捕鯨ニッポン性善説が幅を利かせている状況に対して見て見ぬふりをし続けていることです。
 日本の国策捕鯨は、環境負荷削減への取組を一切行わずデータも公開しないという点で、あらゆる産業の中で文字通り最悪であるばかりでなく、歴史教育の面でも最悪。アイヌの伝統をあっさり無視して「調査捕鯨は文化だ」と海外メディアに言いふらしてしまう低レベルの閣僚や政治家たちがゾロゾロいて、日本の評判を地に貶めているという点で、文化施策としても最悪。補助金事業としての透明性・情報公開・説明責任が蔑ろにされる稀有な聖域として扱われているという点でも最悪。という具合で、まさしく最悪のオンパレード。捕鯨サークルは悪の金メダルを独占している感じですね・・・
 商業捕鯨モラトリアムは、科学者の警告が無視され、規制が後手後手に回り続けて完全に機能不全に陥っていたIWCが、自ら招いた反動にすぎません。日本捕鯨協会の委託を受け、捕鯨推進のための広報戦略の筋書を描いたPRコンサルタント・梅崎義人現水産ジャーナリストの会会長らがでっち上げた陰謀説には、根拠がないことが既に明らかになっています。捕鯨モラトリアムを挟んで、捕鯨オリンピックはプロパガンダ合戦と陣(票)取り合戦へと移行したといえるかもしれません。こちらも主要な対戦相手は"Whale Wars"シリーズを売るSSCSということになるんでしょうか・・・
 海賊だのエコテロリストだのと罵りつつも、本音を明かせばずっとずっとよき宿敵(とも)でありたいと願っているライバルSSCS相手に、国内世論を無理やり煽りたてて、金メダルを求め続けている捕鯨ニッポン──。
 そんなバカバカしい泥仕合(naokiさん曰く八百長プロレス)でメダル獲ってどうすんですか??
 どうせならもっとマシなメダルを目指しましょうよ。食糧廃棄量最少とか。フードマイレージ最少とか。菜食人口比率最多とか。犬猫殺処分数最少とか。有害鳥獣駆除件数最少とか。沿岸漁業資源枯渇最少とか。自然海岸最長とか。歴史的景観保全施策最良とか。少数民族のステータス最上とか。ぜーんぶ今は先進国で最下位クラスだけど・・・・

参考リンク:
−五輪落選とクジラ (拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/32671327.html
−捕鯨問題総ざらい!!! 16. 伝統のアイヌ捕鯨は別だよ! (拙ブログ特設リンク)
http://kkneko.sblo.jp/category/765307-1.html

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2010年02月12日

捕鯨サークルの御用新聞・産経奮闘記

◇ブログご紹介

■日本は南極海で約1200頭のクジラを獲る?:海外報道で見つけた数字の独り歩き (2/11,ドイツ語好きの化学者のメモ)
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/62862632.html

 『ザ・コーブ』上映時の日本のイルカの年間捕獲数(太地と日本全体)なども同様のケースでしたね。一般の視聴者・読者は化学者さんのように裏を取ったりしないので、マスコミの発信したこうした数字は独り歩きしがちなもの。この1200というひとつの数字をめぐっても、実数(何年の)なのか、計画数(平均か最大か)なのか、クロミンクのみか、さらに北西太平洋及びその沿岸調査を含むのか、ブラフにすぎないザトウを含むのか……という具合で、一筋縄には判断がつきません。このケースは単純な事実誤認で、理由も見当がつきますし、はなはだしい誤解を招くとまではいえませんが。
 出所はどこか、いつの時点の数字か、理論値か実測値か、どのように計算されたのか、信頼区間はetc.etcと、ひとつの数字であってもさまざまな解釈が可能なのが私たちの社会です。門外漢の一般市民が扱いきれない数字に意味を持たせるのが、専門家の仕事ではありますけど・・。とはいえ、プロの手で扱われる数字であっても、新たな発見や学説の登場により、常に塗り替えられる運命にあります。さらに、科学者・研究機関といった権威でさえミスを侵し、時にはもつきます。
 数字が政治性を帯びることを象徴するものとしては、紛争や災害、あるいは沖縄の集団自決や南京大虐殺による犠牲者数などがその典型といえるでしょうが、環境問題もまた例外ではありません。野生動物の個体数や環境・生物組織中の有害物質の濃度からIPCCの発表する地球の平均気温の上昇値まで、専門の科学者を含め、数字を「こう見せたい」という勢力間のせめぎ合いが必ず起きるわけです。
 市民ブロガーの皆さんに対しては釈迦に説法ではありますが、マスコミの発信する情報、そこで示された数字には常に注意深くありたいものです。
 もっとも、「捕鯨ニッポン性善説」「食害&間引き論」「エコ捕鯨」「オージーはイルカ食い」といった捕鯨サークル周辺(産経含む)発情報の場合は、恣意的な情報操作が非常に強く疑われますが。森下参事官は火消しの“ふり”をしているだけだもんね。。

■Critical Blow to Japan Govt from UNHRC? (2/9,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/f4b0af47d57840d22a9e7557eb03f670

 ネトウヨから政府機関まで、ブンカから国際条約・法律の運用まで、世界にはまったく通用しない「自分ルール」が流行っている模様。末期的症状を呈しはじめた捕鯨ニッポン・・・
 せめて閣僚や上級官僚、大手メディアはSSCSを見て「他山の石」としてもらいたいものです。

 

◇捕鯨関連ニュースクリッピング

■日本、調査捕鯨縮小をIWCで提案準備 関係筋 (2/11,AFP)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2693669/5298686

 この件については2/6の拙記事をご参照。「新しい提案をするんだぁ!」と得意げにぶち上げた赤松農相の不勉強ぶりに対し、見て見ぬふりをした国内のマスコミと異なり、AFPは昨年までの経緯についてきちんと補足しています。外交の常識で考えるなら、一度頓挫した案を再度持ち出すのであれば、更なる譲歩が必要なのは当然ですが。
 悲観的な見方になりますが、おそらく捕鯨サークルは削減幅を最少にとどめようという腹積もりでいるんでしょう。「沿岸で百やらせろ、その代わりJARPAUは50削ってやる」といった、お話にならないふざけた提案をして、まさに北朝鮮顔負けのトチ狂った瀬戸際外交ぶりをさらさなければいいのですが。あるいは、最初から妥協する気など微塵もなく、ご破算にした責任を全部相手に押し付けるつもりでいるのかもしれません。
 「すべて反捕鯨国に非がある」とばかり、ポール・ワトソンとなんら変わらない唯我独尊の姿勢を貫けば、世界はやはり「SSCSも捕鯨ニッポンもどっちもどっちだ」と判断せざるを得ないでしょう。そうした強硬姿勢の後ろ盾となる捕鯨推進ヨロン醸成を援けているのは、もちろん捕鯨サークルにとって「無二の友」であり、わざわざアングロサクソンから資金を調達してくれるもんだから税金を使った広報宣伝費まで浮いて大助かりの、いくら拝んでも拝み足りないほどありがた〜い存在であるシー・シェパードに他なりませんが・・。「ケンカするほど仲がいい」っていうけど、ここまで見事な共利共生/敵対的共犯関係はなかなか見当たらないよねぇ〜。
 

◇捕鯨サークルの御用新聞・産経奮闘記

■シー・シェパード、今度はクロマグロ漁妨害へ「衝突はすべて日本に非」 (2/9,産経)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100209/crm1002092003037-n1.htm
■止まらぬ暴力 シー・シェパードの実態(上)エコ・テロリスト 捕鯨船爆破、殺害予告も (2/10,〃)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100210/crm1002100033001-n1.htm
■止まらぬ暴力 シー・シェパードの実態(中)反捕鯨国にも理解されない過激すぎる抗議 (2/11,〃)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100211/crm1002110016001-n1.htm
■止まらぬ暴力 シー・シェパードの実態(下)身の危険にさらされる船員ら、動かぬ政府… (2/12,〃)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100212/crm1002120008000-n1.htm

 産経にとってもSSCS様々ですなあ。こんなにネタをくれるんだもんねぇ。
 同紙が捕鯨ニッポンの一点の曇りもない完全無欠ぶり、潔白ぶりをことさらに書き立てるばかりで、調査捕鯨が抱える数多くの問題点に一言も触れないのはなぜかといえば、鯨研の役員に元客員論説委員・馬耳塚達雄氏を送り込んで親密な間柄を築いているオトモダチ新聞だから・・・

−ディスクロージャー資料・役員名簿(H21年) (鯨研HP)
http://www.icrwhale.org/YakuinList.pdf (リンク切れ)

posted by カメクジラネコ at 02:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会科学系

2010年02月09日

捕鯨御用学者のトンデモ珍説ゴミ箱行きに/赤松農相と並んで岡田外相も赤点

◇カガクから科学へ──捕鯨業界付き御用学者のご都合主義的トンデモ仮説が瓦解

■南極海、ミンククジラ増えず 調査捕鯨に米研究者が反証 (2/10,共同)
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020901000171.html
■The end of the Krill Surplus Hypothesis? (1/25,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/7b85221dcb67c1525083986924511bb1

 flagburnerさん、猫玉さん、marburg_aromatics_chemさん、Adarchismさん始め市民ブロガーの皆さんが継続的にチェックし伝えてきてくれたことですので、捕鯨問題に関心を持ち拙ブログにお越しいただいているほとんどの皆様にとっては既出の内容ですけどね・・。とはいえ、食害論やら間引き論といったトンデモ仮説が大手を振ってまかり通っている国内では広く伝えられるべき科学的根拠に基づいた情報であり、またこれまで偏向著しかった日本のマスコミには率先して報道する義務があるといえるでしょう。大隈御大はじめあまりにも素朴で牧歌的な主張を唱えてきた捕鯨サークル付きの御用学者たちの幻想は脆くも崩れ去りました(もう何度目かだけど。。。)

参照リンク:
■特設リンク・捕鯨問題総ざらい!!! ■トンデモクジラ食害論を斬る!
http://kkneko.sblo.jp/article/29976279.html

 

◇沖縄とリベラル派の期待を裏切りまくったFBI(フランケンベーコンイオン)外相ももちっと勉強してよ!

■調査捕鯨―互いの食文化を尊重して (1/2,岡田かつや TALK-ABOUT)
食文化を尊重ã−ã|.html">http://katsuya.weblogs.jp/blog/2009/12/%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E6%8D%95%E9%AF%A8%E4%BA%92%E3%81%84%E3%81%AE%E9%A3%9F%E6%96%87%E5%8C%96%E3%82%92%E5%B0%8A%E9%87%8D%E3%81%97%E3%81%A6.html

 個人として様々な観点から捕鯨問題を追及しておられる平賀さんより、岡田外相のあまりにトンチンカンな記者会見&個人ブログの見解に対する痛烈なご批判のコメントをいただきました。ご了解を得て拙ブログでもご紹介させていただきます。なお、平賀さんが投稿された2本の追記コメントの方は削除された模様・・。どうでもいいけど、ネトウヨの諸君は外相に対しては一言も文句を言わないねぇ〜

(投稿1・1/2に上掲ブログのコメント欄で掲載)
 捕鯨問題を食文化問題として解釈するのはとんでもないまちがいだとおもいます。民主党がこのようなまやかしの論理に乗ってしまうということは、8月の総選挙において、政権交代のために一所懸命に働いたものとしては無念の極みであります。戦後食糧難の時代日本人は鯨に助けられましたが、鯨を中心にした食文化など、少数の特定地域のローカルな食習慣以外には、存在していないことは自明なことだと思います。
 岡田さんの、あるいは岡田さんの知人の家庭には「鯨を中心とした食文化」が存在しているのでしょうか? 多分まったく存在していないでしょう。岡田さんの知人からさらに範囲を拡大してみても同じことであり、日本人全体にそれを拡大したとしても同じことでしょう。
 戦後の一時期私が食べた鯨料理といえば、しょうが焼きか、竜田揚げです。それも牛肉は論外で、鶏肉、あるいは豚肉ですら高価であって、鯨は安かったことから、庶民の食卓に上がったものと解釈しています。
 捕鯨問題の本質は、食文化ではなく、一つには日本人のたんぱく質食材の経済問題であり、二つには商業捕鯨が経済的に成立で切るビジネスモデルとして存在しうるのかの事業性問題であり、三つには調査捕鯨における「科学」の本質がどこにあるのかということにあります。この三つの本質を除外して、食文化を土台にした論理を国際舞台に持ち込に調査捕鯨をごり押しすることから、国際的な外交問題に発展してしまうのです。水産庁のお役人はこの三つの本質に目をつぶって、分かったようで分からない食文化を前面に持ち出しているのです。この食文化に関しては外国人が実証的に反論することがほぼ不可能なことだからです。官僚らしいずるさの極みがここにあります。
 岡田さんは調査捕鯨の目的をごらんになったことがありますでしょうか?いつまでも結論を出すことができないであろう課題が挙げられております。従って永遠に「科学的」調査捕鯨とされる実質的商業捕鯨が継続されてしまうことになります。岡田さんは何十年も継続してきた「科学目的」の調査捕鯨の科学的成果をご覧になったことがありますでしょうか? 多分ないでしょう。多くの鯨を犠牲にしながら成果はほとんどないのです。この部分こそ似非科学として世界中の識者の眉をひそめさせている部分です。私はこれを日本人の恥と感じています。ノーベル賞学者を継続的に輩出している科学大国日本の恥ずべき行為がこの調査捕鯨なのです。
 岡田さん、目を覚ましてください。真っ白なベースから、調査捕鯨の本質を考え、科学的調査捕鯨の実績を利害関係を持たない外部の識者の意見を入れて精査してください。

(投稿2)

 私は以下の岡田君の見解に大変な憤りを感じています。役人の言い分のまったくの受け売りではないですか。
食文化を尊重ã−ã|.html">http://katsuya.weblogs.jp/blog/2009/12/%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E6%8D%95%E9%AF%A8%E4%BA%92%E3%81%84%E3%81%AE%E9%A3%9F%E6%96%87%E5%8C%96%E3%82%92%E5%B0%8A%E9%87%8D%E3%81%97%E3%81%A6.html
 私が民主党の応援に入った第一の動機は中南米、南太平洋諸国に対して、ODAを恣意的に使う政官業の癒着構造を見たからです。脱官僚を標榜する民主党の主要幹部が、無批判に官僚の主張に乗っかり、これほどの思考停止状態を示していることに大変な落胆と憤りを感じています。
 調査捕鯨問題の中に私が発見したことは、日本は予算を決めるのも執行を行うのも、官僚が支配権を握っているという意味において官僚主権国家であるということでした。
 民主党は官僚主権国家を廃し、国民主権国家を作ってくれるものと期待して、暑い夏の総選挙で地域の民主党候補の応援に走り回りました。参議院の補欠選挙においても、候補者に関する知識がまったくないままに、一所懸命に活動を行いました。地域の衆議院議員に対する忠誠を示すためでした。
 自分の頭で考え、自分の目で事実を見ない岡田君の意見のようなものが訂正されない限り今年の参議院選挙では私はボランティア活動を行うことを拒否します。
 このことについては、この選挙区の民主党衆議院議員にはっきりと申し上げるつもりです。

(投稿3)
 岡田さん、「非常に友好的に議論をしてきたスミス外相が、その瞬間に顔がこわばり、黙ってしまいました。」と貴殿のブログに記しています。
 顔がこわばった理由をどのように解釈しましたか?
 私は貴殿が言い古された言い訳を持ち出したことから、スミス外相が貴殿を議論の相手にならないと落胆をした結果だと思います。
 貴殿が言ったことは、長らく日本が言ってきたことです。これを持ち出せば、今までそうだったようにこれ以上の進展は望めないことをスミス外相は知っているのです。
 貴殿はオーストラリア人のカンガルー食についても言及しています。
 カンガルーの肉を食うオーストラリア人に、鯨を食べる日本人を批判する理由がないとする立場も日本人が長らく主張してきたことです。私はこれを目くそ鼻くその議論だと理解します。次元の低い世界の話です。大変に情けないかつ幼稚な精神構造から出てくる言葉です。。これを持ち出すことを断じて止めていただきたい。なぜならば、外相がこれを発言することは、日本人全体がこのような目くそ鼻くその次元の低
い論理を振り回す、文化程度の低い国民だと思われてしまうからです。
 今回のスミス外相との会談で、日本の外相は相手方からの貴殿に対する個人的信頼も、日本の信頼も得ることができなかったものと判断します。外国は鯨問題に関するオーストラリアと日本とのやり取りを、冷ややかに、また面白半分に見ていることでしょう。
 考えてみてください。調査捕鯨は「科学」として行われているのです。科学的成果に誇るべきものがあれば、外国もそれほど目くじら立てることはないものと思います。そこに見るべきものがないことから、実質的商業捕鯨として非難されているのです。科学的成果に見るべきものがないにもかかわらず、屠殺する鯨の数が多いことに多くの人が憤っているのです。
 第二に、日本には沿岸捕鯨の伝統があったことは事実です。しかしながら、このことを理由にして、沿岸よりも1万倍以上遠い、公海上での船団方式の『捕鯨』の権利を主張することには明らかな無理があります。さらには、公海上の資源に関して日本だけが、ありもしない「食の文化」を論拠にして公海上で捕獲、屠殺した鯨を食する権利を主張することにも大変な無理があります。
 ミンク鯨が絶滅の危機に瀕していないことは事実でしょうが、世界市民の共有の資源であるミンク鯨の資源は、多くの国が食材として利用できるほどには豊富ではないことも事実です。このような中で日本だけがその権利を主張する理由を私には理解ができません。
 日本における伝統捕鯨(沿岸捕鯨)、ヨーロッパから持ち込まれた船団方式の捕鯨の歴史、生物多様性の一つの象徴である鯨の絶滅への道など、調査研究なされ、外交上どのように振舞われるべきか良くお考えいただきたいと思います。
 くれぐれも、民主党の方針に反して、官僚の浅知恵を鵜呑みにした発言を外国首脳の前で行われませんようお願い申し上げます。

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2010年02月06日

日本にとって捕鯨擁護ナショナリズムは人の命より重いのか・2

◇日本にとって捕鯨擁護ナショナリズムは人の命より重いの!? そこまで南極にこだわるの!!??

■Sea Shepherd claims another ship rammed (2/6,豪ABC)
http://www.abc.net.au/news/stories/2010/02/06/2812255.htm?section=world
■Bob Barker Rammed by Illegal Whaler (2/6,SS公式HP)
http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-100206-1.html
■Operation Waltzing Matilda 7.0 (2/6,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/0485475b33f8400f1f39b1a5fb76c85d

 豪州で報道がありました(Yさん、flagburnerさん、情報提供多謝m(_ _)m)
 直前の記事でお伝えしたとおり、日本のマスコミは今日(2/6)になって水産庁/鯨研の報道発表に従い、調査捕鯨船団がSSのレーザー光線攻撃を受けているという記事を盛んに流しています。危険な事故の再発すらいとわない強硬ブロックの布石の意味もあったのかもしれません。
 「やられる前にやれ!」という、前米大統領ブッシュ氏も真っ青の過激な行動原理に脳の髄まで支配されているのですね・・・
 朝日やTBSなどが赤松農相の記者会見を「縮小提案」として報道したことに危機感を覚えたサークルは、“WHALE WARS”をエスカレートさせることで、ネトウヨを中心にした国内の反反捕鯨論を一層煽り立てたいのでしょう。世論が「公海からの縮小・撤退」という常識的な方向へ収束することだけはともかく回避したいという、強い焦りがうかがえます。2隻も当てられたSSにはさらに多くの寄付が集まるでしょうが、捕鯨サークル側も過激な団体と一蓮托生「ともども存続を図りたいんだ!」という明確なメッセージを発したと受け取れます。
 戦前のファシズム、"kamikaze"という言葉が世界中の人々の脳裏をよぎる前に、断固とした措置を講じる必要があるのではないですか。もう手遅れかもしんないけど・・・・
posted by カメクジラネコ at 19:15| Comment(2) | TrackBack(1) | 社会科学系

不勉強な赤松農相・2/日本にとって捕鯨情報戦争は人の安全より重いのか

◇不勉強な農相赤松氏のトンチンカンぶり・その2

■赤松農林水産大臣記者会見概要・2月5日|農水省HP
−オランダにおける捕鯨妨害船船籍剥奪のための法改正の動きについて
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/100205.html


昨日も、ニュージランドの貿易大臣に、僕はこちら(国会)で出られなかったので、急きょ、郡司(副大臣)さんに代わってもらって、それもよく話をしましたし、この間、皆さんに報告したように、オーストラリアの大臣にも、直接、僕の名前でビデオも送りましたし、いろいろな世論作りをやりながら、多少、以前よりは、こういう、私どもの捕鯨調査活動にも理解を少しづつ得てきたなと。
シー・シェパードって、やっぱり、ちょっと、あれやりすぎだよねということが、他の国にも理解をしてこられたのだと思います。まあ、あとは、もっと基本のところを、やっぱり変えないといけないので、私どもとしては、IWC(国際捕鯨委員会)の総会に、許されれば、私自身が出て新たな提案もきちっとして、特に、日本の沿岸の商業捕鯨を認めさせると、ミンククジラのですね、その代わり、一定程度、南太平洋の方のサンクチュアリを作るだとか、あるいは、今の調査捕鯨のあり方をもう少し見直すとかいうような妥協案も含めながら、今の4分の3では、何をやったって全然変わりませんから、そういうことを、アメリカも含めて、今、いろいろ相談をしながら、何とかそれで4分の3集められるように努力をしていると。
ただ、アイスランドとノルウェーが、なかなかきついものですから「俺たちは、今までどおりやりたいんだ」みたいなところがちょっとあるんで、そういう人たちも含めて、今、いろいろ説得の努力をしているというところですね。
(引用)

 2日の会見と同じく溜息が出るトンチンカンぶりです・・・
 まず、記者が質問したオランダのSS船籍剥奪に向けた法改正の件は、今期の南極海捕鯨戦争≠ェ勃発する前の昨年12月10日に読売等がすでに報道している、一連の流れに沿ったものでしかありません。一昨年に威力業務妨害でSSのメンバーを国際指名手配し、これをカードに日本政府側が各国に圧力をかけてきたのは事実です。しかし、そもそもIWCで再三にわたって全会一致で非難勧告が出されてきたとおり、IWC加盟国政府でSSの妨害活動を公然と認めるところは一国も存在しません。これじゃまるで、赤松氏がオランダの国会議員全員に衝突ビデオを送りまくるとかしたおかげで、ようやく議案提出にこぎつけたみたいだよねぇ〜。。
 大体、赤松農相がオーストラリアの貿易相に衝突ビデオを送ることで、どこをどうしたら「捕鯨調査活動への理解」につながるというのでしょう? 衝突ビデオに捕獲調査の科学的意義が映ってるのですか? ズレまくりもいいところ。クリーン貿易相も、会見時に顔には出せなかっただけで、さぞかし辟易したことでしょうね・・

−シーシェパードをぶっつぶせ! (拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/34155590.html

 2回の会見からわかるのは、赤松氏が自分でも勉強せず、捕鯨担当官僚に手取り足取りのレクチャーを受けながらそれさえもまともに理解できずにいるということです。
南太平洋の方のサンクチュアリを作るだとか」という発言は、IWC日本政府代表である水研センター長・中松氏らが唱える「南大西洋サンクチュアリ容認」を聞き違えただけだと思われます。まあ確かに、豪・NZから見れば、反反捕鯨論者の好きな「差別」以外の何物でもないでしょうけど・・。

 デソト−ホガース提案を葬り去って1年間の努力を水泡に帰させた責任の大半は、ホガース前議長の指摘するとおり北朝鮮じみた日本の強硬姿勢にあるわけで、いまさらそれを蒸し返して「新しい提案」とは実に聞いて呆れます。

−捕鯨問題で「日本はもっと譲歩すべき」、来月退任のホガースIWC議長 ('09/5/21,AFP)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2604547/4173716

 しかも、自分たちにとって無関係な南極のことなどどうでもいい(むしろさっさとやめてもらった方が買ってもらえると思っている)ノルウェーとアイスランドを担ぎ出し、「日本が強硬派をなだめているんだ」とあたかも中間派を装うかのような発言をするに至っては、返す言葉もありません。この点については、marburg_aromatics_chemさんがバッサリ斬るコメントを寄せてくれています。

赤松農相はIWCで新しい提案をするようですが、会見を読むと、どうも日本だけが妥協を目指した正論を言い、商業捕鯨国と反捕鯨国の板挟みに遭っていると言いたいように思えます。
いつものように、「日本が具体的な妥協案を提案したのに、反捕鯨国の強硬な反対にあって潰された」と宣伝するため、今から破たんシナリオを準備しているだけでしょう。
「アイスランドとノルウェーがきつい」とは責任転嫁ですね。
一番きついのは、日本国内の捕鯨圧力団体・捕鯨支持者たちです。
一年にわずか1か月暴れるだけのSSや、二週間笑い物にされるIWC総会よりも、年中圧力をかけてくる国内グループの方がやっかいです。
アイスランドは日本のためにナガスクジラ肉を1500トンも準備しているのに、赤松農相の発言は失礼ですね。調査捕鯨副産物が品薄になったとしても、どこかの老舗料亭でハリハリ鍋を堪能できるのも、アイスランドが輸出してくれるおかげですし。


 化学者さんがおっしゃるとおり、現実的な妥協を妨げる唯一の障害となっているのは、原理主義的捕鯨推進論に頑なに固執し続ける日本国内の捕鯨サークルからの内圧に他なりません。

 赤松殿、ごまかさずにちゃんと正直に白状したらどうですか? 「俺たちは、今までどおりやりたいんだ」と吠えているのは、一体全体どこのだれですか??

ところが、5日の会見を受けたTBSや朝日などの各マスコミは、不勉強な赤松氏の無関係な発言を削いだうえで、「調査捕鯨縮小・見直し提案」と題して報道。

−日本、調査捕鯨縮小を提案へ 沿岸捕鯨再開と引き換え (2/5,朝日)
http://www.asahi.com/politics/update/0206/TKY201002050579.html (リンク切れ)
−南極海の調査捕鯨、見直し提案で調整 (2/6,TBS)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4349800.html (リンク切れ)

 おそらく赤松氏は、この後強硬な捕鯨サークル関係筋の突き上げを食らい、6月のモロッコ会合に出席することはたぶんないでしょう。先月12日に農相は「自分が直々に乗り込んでいってIWCを変えてやるんだぁ」的にずいぶんと勇ましいことをまくしたてていましたが、今回の会見での「許されれば、私自身が出て」という発言からは、まるで誰かにお伺いを立てないと出席できないかのような、奇妙な軌道修正の跡が伺えます。どうせ「日程が合わない」とかいくらでも理由は付けられますからね・・
 それにしても、こういうときの捕鯨サークル側の動きは実に迅速です。

−調査捕鯨母船にレーザー光線 南極海でシー・シェパード (2/6,時事)
http://www.asahi.com/national/update/0206/TKY201002060224.html (リンク切れ)
−日本の調査捕鯨船にレーザー光線 シー・シェパードの抗議船 (2/6,共同)
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020601000329.html
−反捕鯨団体がまた調査妨害=水産庁 (2/6,時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010020600279 (リンク切れ)
−シー・シェパードまた妨害 調査捕鯨船にレーザー光線、乗員失明の恐れも (2/6,産経)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100206/crm1002061633019-n1.htm (リンク切れ)

 リレーションのある産経や時事だけでなく、共同や朝日などに対しても「どうか頼むから載せてくれ!」と水産庁・鯨研が強く哀願したのでしょう。実際にはレーザー光線による妨害は今期に入ってからずっと続けられており、6日付けの記事として扱われる要素は皆無。先月朝日が伝えた太地町住民の高濃度水銀発覚報道に対する気色の悪いプレスリリース反撃と同様に、朝日やTBSに今回「縮小」を伝えられてしまったことで、世論の反応に対して極度に敏感になっている様子がうかがえます。

 以下のflagburnerさんの記事もご参照。

Operation Waltzing Matilda 7.0 (2/6,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/0485475b33f8400f1f39b1a5fb76c85d


◇日本にとって捕鯨情報戦争は人の安全より重いのか

 こういう場合の正しい対処法は、乗員の安全を最優先して失明の危険を回避するために作業を中止し、後で粛々とSSに対する法的措置を講じることです。危険な作業を乗員に無理やり続けさせ、“絵”を撮ってプロパガンダに利用することではありません

■マスコミが伝えようとしない調査捕鯨の「負の側面」 (10/7,JANJAN)
http://www.janjannews.jp/archives/2188034.html (リンク切れ)
http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/177.html
■日本にとって国際捕鯨取締条約8条は人の命より重いのか (拙ブログ)
http://kkneko.sblo.jp/article/34634374.html

posted by カメクジラネコ at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会科学系

2010年02月05日

不勉強な赤松農相/日本の食文化を破壊する捕鯨擁護プロパガンダ

◇赤松農相、トンチンカンな発言の前にせめてもうちっと勉強してよ!!

■赤松農林水産大臣記者会見概要・2月2日|農水省HP
−クリーン豪州貿易大臣との調査捕鯨に関するやり取りについて
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/100202.html
http://maff.channel.yahoo.co.jp/index.php?itemid=350

 読んでわかるとおり、最初に記者から突っ込まれ、会見の半分以上費やしたのが農水省の不正経理問題。詳細は以下をご参照。

−物品購入契約に係る点検調査の結果等について (2/2,農水省プレスリリース)
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/keiri/100202.html

 最悪なのは、やはり不正経理の大半を占めている地方農政局。中心的な手口は、とりあえず予算を確保して年内に使い切ったことにしてしまおうという翌年度発注。分捕ってきてナンボの旧態依然とした“消化主義”がまかり通っていることを意味しています。
 赤松農相の発言を見ると、悪質なのは着服で、他はオープンにしさえすりゃいいと言わんばかりの認識。“官の無駄”を生み出す元凶のひとつであることをまったく理解してないふうですね。すっかり官に取り込まれちゃっています・・。総額で1億円以上に上ることにも無感覚。「いや、動機を解明しないのと、組織的な関与があったことについては、まるで調べてないのですよ」という記者の追及に対しては、しどろもどろの返答ぶり。
 自省の醜態を晒した後でイメージ挽回を狙ったのか、この後赤松氏のびっくり仰天コメントが飛び出します。

それから、あと一つ余分なことですけど、一つだけ報告しておくと、今度のダボスへ行って、一番良かったのは、オーストラリアを初めから待っていて、よし、つかまえて、とにかく言うぞということで、オーストラリアの(クリーン)貿易相をつかまえました、お昼の休みの時に。
とにかく、シー・シェパードの、あんなことはおかしいだろうと、それでオーストラリアはそのことを事実上支援してやっているのはおかしいと、あんなぶつかり方をして。いや、本当にあれはどっちがぶつかったのですかと聞くわけよ、向こうは。いや、そんなものは、向こうがビューッと飛び出してきて、わざとその前に止まって、こっちは急に止まれないから、当たったのは日本の船かも知れないけど、そういう危険な行為をやっているの、海賊行為みたいなのは、それは、シー・シェパードなんだよという話をして、「あ、そうなんですか、本当にそうですか」、「いや、じゃあ、ビデオを、ちゃんと大臣のところへ送るから」と。彼は見ていないんだよね、そういうのを。「ああ、それでは、是非送って下さい。是非、自分でも見たい」ということで、それとあと、とにかく、クジラに対する個人的な、それぞれの国の考え方の違いはあるけれども、しかし、これは、まずよくないと、それはしっかりやってくれと。
もう一つは、IWCで、今年は、僕がたぶん行って、何とかまとめるようにやるから、とにかく新しい提案をしようと。今までだったら、そっちの考えも通らないし、我々の考えも通らないし、お互いに歩み寄って、そういう提案をするから、ちゃんとまとまるようにやろうということで、「じゃあ、数を減らすんですね」と。「いや、もちろん、そういうことも含めてだ」ということを言っておきまして、非常にいい話が進んだと思います。
だから、あと、ハワイでこの間もやったし、これから、どんどん事務レベルで詰めのあれをやっていきますので、特に、一番感じたのは、オーストラリアだね、強硬は。ニュージーランドもそうなんだけど、ニュージーランドは、今度2月に来ますから、そこで話せばいいけど、あれについての、一番の、断固やれみたいなのは、やっぱりオーストラリア。だから、オーストラリアをつぶさないと、この話は進まないし、シー・シェパードの問題も、IWCの商業捕鯨を再開する話も、だと思いました。それは、やっぱり、非常にいい成果だったと思いました。
(引用)

 まず、質問はロシアの漁船銃撃事件に関するもので、クジラのクの字も出ませんでした。農相は聞かれもしないことを途中からいきなりベラベラまくし立て始めたわけです。これで不正経理の失態を取り返したぞと言わんばかりに。
 「あれはあっちが悪いんだ! このビデオを見てくれ!」という台詞もいかにもネトウヨ的・・。この件は、オランダなり豪なりNZなり海難審判の場で法的に決着が付けられることであって、場外ですったもんだ議論したところで無意味。閣僚同士であっても同じことです。
 赤松農相殿、あなたの仕事は地方農政局、漁業調整事務所、農水省本省や水産庁本庁の職員が不正経理を働かないよう責任をもってしっかり監督することであって、オーストラリアの貿易相にビデオ送って野次馬的場外論戦を挑むことではありません。郵送代は当然あなた自分で持ったんでしょうな!? 税金・公金の無駄以外の何物でもないでしょっ!!??
 赤字の部分は、昨年まで国際交渉の専門家デソト氏を外部から招聘し精力的に進められていたソフトランディングのための合意に向けた動きを、赤松氏がまったく何一つ勉強していないことを露呈しています。それにしても、引用したコメントのマーカーした2段目と3段目の表現の相反ぶりといったら・・・。お互いに歩み寄って」と言いながら「オーストラリアをつぶさないとこの話は進まない」などと言っているわけです。国際協調をここまで軽んじる人物を閣僚に据えてしまったことを、日本人としては深く恥じ入るよりありません。
 ダメだこりゃ(--;; 6月のIWC総会で赤っ恥を晒す前に、農相の首はすげ替えてもらわんと困ります・・・・

 

◇捕鯨擁護プロパガンダが日本の食文化を破壊する!!

■老舗料亭の西玉水は鯨肉原産地を勘違いしている (1/31,ドイツ語好きの化学者のメモ)
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/62815093.html
■日本の鯨肉を使わない理由を説明して欲しかったな (1/10,flagburner's blog(仮))
http://blog.goo.ne.jp/flagburner/e/88ae220f2a9fca5a94d2fd67e1d5ece4

 化学者兼翻訳者のmarburg_aromatics_chemさんが、北欧の関係国の報道やIWCの発表資料を丹念にチェックし、読売新聞、当の料亭、水産庁、消費者庁に取材のうえ問題点を明らかにした記事です。水産庁はたらい回しと先延ばしの対応でしたが・・。ほんとに鯨研のオトモダチ新聞産経佐々木記者に爪の垢を煎じて飲ませたいニャ!!
 詳細はリンク記事をぜひ直接ご確認ください。とくに注目すべき点を以下に引用しましょう。


消費者庁で扱う公益通報とは、西玉水の従業員や鯨肉納入業者が、内部告発をする場合を指すそうだ。


 一体何のための消費者庁なんでしょうね・・。消費者がいくらでも喜んでだまされてくれる特異なギョウカイの事情は置いとくとして・・


生鮮食料品や加工食品では、原産地を表示する義務があり、違反すると処分される。
ただし 「食肉(鯨肉を除く)」 と 「水産動物(ほ乳類を除く)」 とあり、対象外かもしれない。


 食ブンカの名の下に推奨されている鯨肉に関しては、流通・小売業者が消費者・市場に対して正しい情報を提供する義務がなく、食品偽装をいくら働こうと責任が問われないということですね。文字どおり唯一の聖域となっているという、まさに驚くべき事実です・・・

※ 2/9追記:化学者さんへの農水省からの回答によれば、実際には鯨肉にも表示義務があるそうです。もっとも、「どうせほとんど調査捕鯨産だから業者も間違えねえだろ」という認識で、西玉水のようなムチャクチャなケースも野放しにされてきたというのが実情ということですね・・・
 marburg_aromatics_chemさん同様、flagburnerさんも読売報道に疑問を抱いて記事にされましたが、お二人のやりとりも勉強になるのでご紹介しておきましょう。


料理店で出される場合には表示は任意ですが、店が通販で提供している鍋セット表示義務があります
この点を強調して再質問したため、農林水産省としても、とりあえず受け付けることになったようですね。
まあ、調査して不正表示が発覚しても、単なる指導で終わるでしょう。
(marburg_aromatics_chemさん)
通信販売における原料原産地表示を拡大するという農林水産省の方針に対して、日本通信販売協会が反論の意見書を提出してるんですよね。

食品の通信販売をする業者の意見が露骨に出ていて、清々しさすら感じます。
(flagburnerさん)

 お二人が指摘するとおり、まさにこれが日本のデントウショクブンカの実態なのですね。
 最後のまとめもmarburg_aromatics_chemさんの記事から。


「鯨肉食は日本の伝統食文化」 と声高に叫ぶ人たちは、このような原産地表示をどう考えているのか。
真実を知らないまま、知ろうともしないまま、うやむやにするのが日本の伝統文化ということか。
反捕鯨団体に対する抗議活動には熱心だが、実際に食べている日本人のことは気にしないのだろうか。
「海の幸に感謝する会」 や、各地に設立された 「クジラ食文化を守る会」 などに聞いてみたいものだ。


 もうひとつのネタも読者の方から提供いただいたもの。


クジラ食べたい人たちって、被害妄想というか、洗脳されていると言うか、ひどいですね。何で、クジラにそんなにこだわるのか、私にはさっぱりわかりません??? ただ単に、クジラが食べたいのなら、別に南氷洋のでなくても良いはず。私は、それより秋田の桧山納豆の跡継ぎがいない方が、よっぽど悲しいですけど・・。以前、桧山納豆作っているご夫婦のことTVで見たのですが、息子さんはいらっしゃるようなんですけど、今のところは継ぐ気がないという時でした。そのご夫婦しか、もう作っていないらしく・・。
(Hさん)

 関連情報も合わせて提供いただきました。

−桧山納豆(秋田県・能代市) ('04/3/16)
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/gourmet/fudoki/fd040401.htm
−■ 秋田七旬物語 ■ - あきたの旬材>桧山納豆 -
http://www.e-komachi.jp/rakushoku/seven/nato/index.htm?PHPSESSID=34042b7bf417514287fd3aed264d10b8
−いいもんみっけ!|WEB絵本・桧山納豆
http://www.akitafan.com/web_book/bussan/025_1hiyama.htm

 桧山納豆の歴史は450年とのことですから、古式捕鯨より年代の点でも格上です。大火と戦争でいったん途絶えながら戦後40年近く経て復活したものの、後継者不足により最後の一軒も風前の灯。価値のある優れた地方(衣食住)文化の伝統で、専ら経済的・人的要因により同様の憂き目を見ているものは数知れないでしょう。水産庁・鯨研・その他ヨイショ系外郭団体に投じられている補助金を全部こっちに回してほしいものです。

posted by カメクジラネコ at 02:25| Comment(5) | TrackBack(0) | 社会科学系